角印と丸印を知らなかった話
小ネタとして、前の記事で書いたヘルプデスクの自分が意外と常識的な事を知らなかったよねというエピソードをひとつ書いてみようと思います。
1.ただの形の違いだと思っていた
社内ヘルプデスクから正式に情シスとしての簡単な仕事を任されるようになった頃。自分が企画した案件が無事可決され、ベンダーにとある機材を注文する事になりました。
注文する為にはここにあるゴム印で社名を押して、確かリーダーはいつも角印貰ってたよな?よし、部門長にハンコをお願いしよう。
いとぅ「すいません、角印をお願いします!」
部門長「はいはい…?これって角印で良いの?丸いらんの?」
いとぅ「?、これは角印で大丈夫っす(何でそんな事聞くの?)」
部門長「(ホントかなぁ?)そうなの?じゃあ押すけど」
いとぅ「ありがとうございます!(何その疑問系?)」
この時自分は『注文には角印を押す』というマニュアルだけを理解しており、そもそも角印の意味も知りませんでしたし、部門長が何故怪訝そうな顔をしたかの意味も理解できていませんでした。
いとぅは各書類フォーマットによってただ形が違う2つの印鑑がある位の認識しか持っていなかったのです。
実際、それまでも押印お使いは何度もやっていましたが角印だけ押せば注文自体も通っていたので気にも留めていませんでした…(今考えればこの時の注文書で気づけたのがラッキーだった…恐ろしい話です)
2.当たり前だがハンコにも種類がある
角印、丸印にはこんな意味があります。
■角印
会社としての認印であり書類の発行先が自社である事を証明するために使うのが主な使い方
■丸印
会社や部門代表者の認印であり書類に対し代表者が承認している事を証明するために使うのが主な使い方
■実印
基本的には丸印(代表者印)=実印なのだが印鑑証明登録された代表者印の事を区別してこう呼称することがある
■参考サイト:印鑑の教科書(はんこの森)
じゃあこの時、何故いとぅの注文書はいつも通り押印をお願いしたのに怪訝そうな顔をされたのか?それはリーダー達は社名のゴム印に発注担当者の氏名を手書きしていたのに対し、いとぅは代表者名まで入ったゴム印を使っていたからだったのです。
そりゃ代表者名までわざわざ入れているのに、会社の認め印としての角印だけを要求されたら部門長も一瞬考え込みますよね…。
3.ヘルプデスクの何となく知ってるは怖いと言う事
エンジニアの方に比べるとヘルプデスクの方は運用上回っている事柄に対してあんまり疑問に思ったり、業務理解のため掘り下げて考えるって傾向は少ないんじゃないかと思います。
通常通り業務を進める分には困らないくらいは知っているけどもその業務が何を意味しているのか(極論意味があるのか?)を知ることは情シスではとても重要な要素を占めるといとぅは考えています。
ヘルプデスクの延長線上で仕事をしてしまうとどうしてもこの部分で壁にブチ当たります。ちゃんと把握していると思っていた事が意図しない所で最悪『知ったかぶりの烙印』を押されてしまう事が起きてしまうのです。
※実際自分はそれに何度かやられてしまい、リカバリーに苦慮しました。
幸いヘルプデスクの人は情報収集に長けていたり、話の本筋をざっくり把握していく力に長けた人は多いと思いますので普段の問い合わせの中でほんの少し『これってどういう意味なんだろう?』『なぜこの人はこんな事でいつも困っているのだろう?』と疑問を持つようになれば自ずと弱点を克服するキッカケを掴めるんじゃないかと思っています。
4.最後に
このエピソード、いとぅのモノの知らなさ加減がとても残念だという話でもあるのですが、どうしても即答力を求めがちでマニュアルを重視する半面、業務把握がおろそかになってしまうヘルプデスク特有の弱点をよく表すエピソードじゃないかななんて思って記事にしてみました。
※もし初めて知った!って人がいたら黙って覚えちゃいましょう(笑)
ヘルプデスク(特に社内ヘルプデスク)の人は様々な問い合わせに対し的確に回答していく姿を見せているので『社内に対して幅広い知識を持っている人』と思われる傾向があると思います(特にITに疎い会社ほど顕著)
だからこそそんな基本的な部分で躓かないよう常に自分のやっている業務に対し疑問を持つことが情シスとして進むためのレベルアップの鍵なのではないかな?と思っています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?