初めて業務改善を行ったときの話

お休みということもあり少し時間が出来たので
本日はいとぅが情シスに業務委託として配属され最初に行った業務改善の話をまとめてみようと思います。

1.きっかけは訪問営業さんの一言

委託先(現職)は管理部というセクションに情シスがあり、明確な総務部ポジションがないような職場でしたので電気、物理LAN、携帯なども情シスの範疇でした。

そんな背景もあり本来携帯電話(当時は折り畳み)は総務管轄だしなぁと想いがあったのか、都度買い足しでバラバラ、プランも一般プラン、契約は電気屋で…なんて今考えればこの規模であるまじき対応をしておりました。

まだ部内では新人で仕事も多くなかったいとぅは忙しい諸先輩の代わりに、たまに訪問に来るキャリアやベンダーのお相手なんかもしていたのですが
たまたまメイン契約先だったKDDIの営業が携帯を見て『そういえば御社って相対契約とか何処かとやってるんですか?』と聞いてきたのです。

そもそも一般と企業でプランが違う(事がある)のを知らないいとぅは頭に?マークだしながら固まっていた訳ですがそれを見て色々察した営業さんは『一度、提案してみたいので詳細情報もらって良いですか?』と切り出してくれました。

当時は業務委託の立場だったこともあり、一度回答を保留し早速先輩社員にご報告をする事に…。

いとぅ:KDDI営業からこんな話来てますが…
先輩:んー、こちらは余裕ないから全部自分で動けるなら話聞いてみて
いとぅ:(大丈夫かな…)…ではやってみて良いですか?
先輩:了解、厳しいようだけど他案件で手伝いは出来ないから頼むね

とりあえず了解は頂けましたが
初の単独案件に不安だらけのスタートです。

2.改善の準備をしよう!(だが思ったより…)

まず、先日の営業にコンタクトを取り提案に必要な情報を求められます。
この時求められたのは

・今使っている携帯台数と機種(不明ならザックリでもOK)
・提出可能な携帯の請求書コピー

多分過去にも似たような提案は各キャリアあったと思いますが、何故今まで放置されてきたのか意味が少し判りました。キッチリやってる訳ではない中小企業の情シスだと地味に面倒なんですこの作業(;´д`)

当時はお恥ずかしい限りですが資産台帳も適当な為に、端末台数が把握できない。一番信憑性のある情報が情シス用の携帯電話の電話帳だったり(;´д`)
次に請求書、情シスはあくまでモノの管理だけだったので、費用面は経理へ確認が必要で、別に仲が悪い訳じゃないけど忙しそうな経理に山のような請求書ひっくり返して数ヵ月分の請求書確認して?とは確かに言いにくい。

正直、何でこれだけの事が出来ないの?と箇条書きにすると思うのですが日々の業務に追われ、結果プライオリティが下がり、放置されるという業務改善できないあるあるを身を持って実感しました。

幸いまだ仕事が少なく暇も多いいとぅは携帯はヒアリングと社員名簿で台数を拾いだし、請求書は経理さんに保管場所だけ伺い自分で調べる事で、やっと営業へ情報をお渡しできたのです
※向こうの営業には情報提供が何がそんなに大変なの?と思われたかも

3.相対契約って何だ?

情報提供から程なくして営業さんが持ってきた提案は、当時のいとぅには驚きの内容でした。詳しくは守秘義務で書けませんが

・端末も老朽化に伴い、最新のビジネスモデル端末を台数分無償提供します
・相対契約で一般プランとは違う割引率適用したプランをご用意します
・社内間携帯通話は無料でお使いできます(特にコレが大きかった)

まだ、ゼロ円携帯は存在していた時代でしたが、モノを知らぬいとぅには
こんなプランを提示して御社に何のメリットがあるんだ?と頭をかしげていた記憶があります。

話を進める前にそもそも相対契約とは何ぞやという話をしますと

【相対契約】
売り手と買い手が1対1の個別交渉で,商品やサービスの料金,数量を取り決める契約のこと。一般には商取引や金融市場で使う用語だが,通信業界では通信事業者とユーザーが個別交渉で通信サービスの料金や提供条件を決める契約を指す。
引用:日経BP記事検索サービス

今回のケースだとキャリアにとってはこれからの◯年間、少なくとも◯◯台以上の利用は保証されるって部分をメリットに携帯端末の提供と割引提案をしてくれていたんですね。

当然ですが、携帯は新しくなるし社内通話料も相当な削減が見込めるこの提案。反対する理由も特になく、先輩社員に稟議の方を行って頂き、決裁を頂くことが出来ました。最終的に振り返ってみると年間でちょっとしたシステム導入費用はペイできるくらいの削減が出来たのを記憶しています。

4.まとめ

以上、初めての業務改善をつらつらと書いてみましたが正直これだけ上手くいった改善は非常にレアケースだったりします。
なぜなら

・ほぼ改善までに誰も関わらず単独で進めていける案件だった
・今まで放置されていた件だからこそ改善ポイントが山のようにあった
・普通こんな誰も損をしないデメリットがない改善は稀
 ※普通は何らかのメリット・デメリットを分別し進めていくモノが多い

特に1番は顕著ですね。普通なら関係各所との連携が必要不可欠ですし
コレが一番大変だったりする訳です。多分、これが大変な改善が第一歩だったら自分情シスの道に入っていなかったかもしれません(マジな話)
そういう意味では成功体験としてとてもいい経験をさせて頂けたのかも。

とはいえこんなレアケースを必ず引けるわけでは無いので業務改善の第一歩を踏み出すにあたり自分なりにアドバイスできる事を最後にまとめてみます

・旧体制で続けられている業務案件にヒントがある(かもしれない)
→もちろんそういう案件には過去のしがらみが生み出した
 激烈な地雷もあるので触れる前に情報収集は重要!
・自分でも気付けるくらいの無駄な経費を探してみる
→意外とそういうモノは面倒で誰も改善できていないだけの事は多い
 後、単純に費用削減の提案は上層部への提案が非常に通りやすい
・たまには訪問ベンダーの話を聞いてみよう
→ちょっとした息抜きも兼ねてちゃんと聞いてみよう、たまに原石がある

必要に迫られた業務改善と違い、自発的な改善は期限も(発案までは)特に設定されていないので自分のペースでポジティブに動ける楽しい業務です(自信たっぷりに提案し、却下された時の悲しみも大きいが)
情シスとして歩き始めた方には是非小さな改善から成功体験を積み重ね、しんどい大きな壁に立ち向かえる強さを身に着けていってほしいと考えております。

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