書評:『SFマガジン700【海外篇】』(山岸真編、ハヤカワ文庫SF)
日本のSFを黎明期から支え続けてきた雑誌、それがSFマガジンだ。そのSFマガジンが通巻700号を迎えたことを記念して編まれたのが今回取り上げる『SFマガジン700【海外篇】』というアンソロジー。海外篇とある通り、このアンソロジーには国内篇もあり、それぞれ海外篇が山岸真、国内篇が大森望と、当代きっての選者による傑作選となっている。
トップバッターはアーサー・C・クラーク「遭難者」。この作品は太陽から地球に流れ着いた、イオンで構成された生命体の話。このような荒唐無稽な話でも