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終夏

祭りの後の静けさに似て
夏の終わりには
寂しさが仕舞われている

冷静になった風が
熱を冷ますように
それを拡散して行く

山から街へ 街から海へ
海から心へと

記憶に新しい想い出が
出来立ての秋雲の中で
揺れている

足音を追いかけるように
暗くなるのが早くなった
今日この頃

気のせいか
風鈴の音さえ冷たく弱弱しく
聴こえて来るから不思議だ

夏の残した残り香を消しては
新しい景色を生み出し
旧い季節は色付く季節へと
リレーをして行く

郷愁と言う言葉が
私の心に
纏わり付いて来る


 イラストは無料素材をお借り致しました 

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