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いろんな介護施設を紹介していきます

名前が似ていて、違いがよく分からない

ケアマネジャーをしていた頃、
「お家で介護できなくなったら施設へ」
「認知症になったら施設へ」ってよく介護
されてる家族から聞きました。

おそらく、多くの方は
「施設に入れば、介護は全部やってくれる」と認識していると思います。

が、実際は、たくさんの種類があり、
その方の状態、将来のことを見据えて選ばなければいけないものなんです。


民間施設と公的施設に分かれています。
全部で11種類の施設があります(下図)

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例えば、有料老人ホームには、
「住宅型有料老人ホーム」
「介護付き有料老人ホーム」
「健康型有料老人ホーム」があります。
ホームなのに住宅型?老人ホームなのに介護付き?健康型?ってなりますよね。

このように、非常に分かりにくいですが施設には違いがあるので、ちゃんと内容を理解
した上で入居を決めないと、後々トラブルになってしまいます。

そこで、11種類の介護施設の特徴をつかめるように、1つずつ紹介していきますので参考にして下さい。

特養(とくよう)

施設といえば、まずは「特養(とくよう)」です。
一時期、待機問題で話題になったので聞いたことがある人が多いと思います。

また昔からある施設なので、老人ホームと
言えば特養って認識で話されている方が多いのではないでしょうか。

ちなみに、2019年4月1日時点で全国の特養の待機者は約29万人だそうです(厚生労働省の発表)


この施設の特徴は、
1)公的な施設
運営が、地方公共団体や社会福祉法人で、
営利法人中心の有料老人ホーム(民間)とは
違っています。

介護保険法が施行される前は、寝たきりで
常に介護を必要とする高齢者や、虐待されている高齢者を入所させていて、福祉的役割を担ってきた施設です。

2)要介護3以上が要件(2015年4月から)
要介護3は、自力で立ったり、歩いたりができない状態で認定されますので、移動に車椅子を使い、トイレ、食事、着替え、入浴などに介護士の援助が必要な状態の方が入所できます。

要介護1、2では原則入居できませんが、
特例で入居ができる場合があります。


3)料金は安い
1番の特徴は、何と言っても利用料の安さです。介護保険の自己負担分と生活費を合わせても月額5〜10万円ほどでまかなうことができます。
月額20万〜30万円の出費が想定される
介護付有料老人ホームと比べると、その安さは魅力的ですね。

4)終の棲家
長期入居・終身入居ができる施設です。
施設によっては、状態が変化する(介護度が要介護1→要介護3になる等)と退去しなければならない施設もありますので、ずっと
居られる特養は安心です。

5)特養=特別養護老人ホーム=介護老人福祉施設
老人福祉法では特別養護老人ホームといい、介護保険では介護老人福祉施設と読んでいますが、サービス内容に違いはありませんので、気にしなくて大丈夫です。

6)入居一時金などの初期費用がかからない
払うのは毎月の利用料のみです。
入居金はかかりません。

民間では、入居金3億円超えの高級有料老人ホームもあります。


7)おむつ代が請求されない
おむつ代が、施設利用料金に含まれるため
別途請求されません。

有料老人ホームでは、おむつ代を含む介護用品の購入金額も実費で請求されますので注意が必要です。

おむつ代も毎日のことなので結構な負担額になるのて、特養はやっぱりお得で魅力的ですね。

8)居住費(家賃)
部屋のタイプによって変わります。
今は、プライバシーに配慮して個室になっているところが多い印象です。

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9)食費
原則、1日3食分の料金が請求されます。

10)日常生活費
美容代、医療費、病院までの交通費、日用品・嗜好品の購入代金などです。

*要介護1・2でも入所できる特例について① 認知症で、日常生活に支障を来すような症状等が頻繁に見られること

② 知的障害・精神障害等を伴い、日常生活に支障を来すような症状等が頻繁に見られること

③ 深刻な虐待が疑われること等により、心身の安全・安心の確保が困難な状態であること

④ 単身世帯等家族等の支援が期待できず、地域での介護サービス等の供給が不十分であること

などの要件に該当した際には、特例で入所ができることもあります。やはり福祉的な役割を担っている施設ってことが分かります。


こんな感じで、11種類をそれぞれ紹介していきたいと思います。






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