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【ネタバレなし】カセット型マダミス「カセットシリーズ」レビュー【マーダーミステリー】

こんにちは。するめです。
オフラインにて「カセットシリーズ」を遊んできましたので、そちらのレビューをさせて頂きます。


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★カセットシリーズとは★

ポケットに感動を。
カセットシリーズとは、マーダーミステリー、ストーリープレイング、ボードゲームetc…
多様なコミュニケーションゲームを気軽に遊べる、ポケットサイズパッケージのゲームシリーズです。

OZON様公式HPより引用

多分写真で見た方が分かりやすいです。

差し入れの東京ばな奈と共に

このように、カセットテープサイズの箱にハンドアウトや説明書などが収まった、非常にコンパクトで持ち運びのしやすいマダミスです。
ポーチにも忍ばせやすく、気軽に遊べるのが◎だと思います。
公式HPもネオンぽくてかわいい~!必見です。
GMも不要でカセットの中にゲームの進め方の説明書が入っているため、初心者でも遊びやすい親切設計です。

これから各ゲームのレビューを行っていくのですが、今回は多数ある中から3作品をピックアップして遊んだため、あらかじめレビュー基準を下記に記載します。

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★レビュー基準★

私の好き度 MAX星5
(★1: 自分には合わなかった 
★2: 自分には合わなかったけれど部分的に好きなところがあった 
★3: 好き。基準点 
★4: とても好き。オススメ 
★5: むっちゃ好き。超オススメ。)

ロールプレイ重要度 MAX星5
(★1: プレイヤーとして話しても問題なくゲームが進む。
★2: プレイヤーとして話しても問題ないが、一部キャラクターとしての思考・発言を求められる場面がある。
★3: キャラクターになりきって発言する必要がある。
★4: キャラクターの背景設定を深掘りし、その解釈を演技によって他プレイヤーに伝える必要がある。
★5: キャラクターの背景設定を深掘りした上で、ゲーム方針を左右する発言・意思決定を行う必要がある。)

推理難易度 MAX星5
(★1: 推理いらん 
★2: 重要そうな情報を覚えていればなんとかなる
★3: タイムラインの管理が必要
★4: タイムラインの管理に加え、ひらめきが必要
★5: 上記に加え、マダミスへの理解(経験値)も求められる)

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①アリバイ×コウサク

プレイヤー人数:4人(内、1人は犯人役として明示)
プレイ時間:60分
舞台:昭和の日本
備考:GM不要
BOOTHページ:https://studioozon.booth.pm/items/4926739

時は昭和。
携帯電話は無く、各家庭の電話機は短い電話線で壁に固定されていた。
「家で電話をしていました」と言えば、鉄壁のアリバイ証明になった。
また、PCも普及しておらず、個人による合成写真の作成も困難だったため、公共の場(例えば公園)の時計が映り込んだ日付入りの写真を見せれば「その日、その時間は確かにここにいた」と胸を張って主張できた。
細かいことは気にしない、おおらかな時代だったのである。
さてここに、ある人物をどうしても殺したい男がいた。
彼は信頼する3名の男女にアリバイ工作のアイデアを求めた。
ほどなく、6つのアイデアの中からどの意見を採用するか話し合いが始まった。
まずは6つのアイデアを3つに絞り、最終的にその中から実際用いるものを1つ選ぶのだ。
話し合いの場はジャズ音楽が流れ、タバコの煙が充満する薄暗い喫茶店。
殺人だの工作だのと物騒な話をしていると店主や客に怪しまれるため、ここにいられるのは60分が限界だろう。
全員と話し合い、犯行が絶対にばれないような鉄壁のアリバイ工作を仕掛けよう。

アリバイ×コウサクBOOTHページより

私の好き度:★☆☆☆☆
→アリバイガバガバァ!平成生まれにとっては「そうはならんやろ」の連続だったため、全員犯人役を嵌めるために集まってきているのかと疑ってしまいましたね。どのアイデアを最終起用するかの話し合いでは、どれもガバすぎるため誰も自案を推薦せず、却って沈黙が広がる不思議な時間となっていました。
平成生まれでも遊べるように、かつて昭和に存在していた(のだろう)物品の説明がついていたのは助かるポイントです。総じてマダミスではないと思いますが、「昭和ってこんな感じだったんだ~」と雰囲気を楽しむことができました。
願わくば、昭和生まれの方にもレビューをしてほしい作品です。

ロールプレイ重要度:★★★★☆
→序盤は星1ですが、終盤にかけてRP重要度が爆上がりするゲーム構成です。RPによって推理難易度が激変する可能性があるため、一言一句に気を付ける必要があります。
各キャラクターのバックグラウンドは地に足ついた設定です。設定がしっかりとしているだけに、殺害プランのガバさが際立つのですが…。

推理難易度:★★☆☆☆
→タイムライン管理が必要ないため星2となっていますが、言葉の裏に潜む真意を探る必要があり、実際はもう少し高い難易度なんじゃないかと思います(星4くらい)。推理導線はありますが、最後は勘になるかならないか、RPによって変わる微妙なところです。

②伝説のHIASOBI

プレイヤー人数:4人
プレイ時間:45分
舞台:現代日本
備考:GM不要
BOOTHページ:https://studioozon.booth.pm/items/4926808

時は令和。 かつて一世を風靡(ふうび)した伝説の音楽ユニットHIASOBIのDJ、「生田綾翔(いくたあやと)」が天寿をまっとうし、息子夫婦と孫に見守られて静かに息を引き取った。 世界的に有名なアーティストだった彼の遺品には当然のように天文学的な価値がつく。 中でもプレミアがついたのは、彼の肉声が吹き込まれているデモ用のオリジナルカセットテープだった。 そのテープは、現在は行方不明だが、もし見つかれば時価数億円は下らないと言われている。
綾翔(あやと)がこの世を去って数年後、彼の息子である“お父さん一家”が住んでいる家の蔵から謎のメモが見つかった。 「新曲をデモテープに吹き込んだ。おそらく、これが世に出る前に私は死ぬだろう。そのカセットテープを見つけた者は、真の宝がどこに存在するのか、自ずとわかるに違いない。」
綾翔の声を吹き込んだデモテープが実在するというだけでなく、世に発表されていない新曲があると知った生田家の人々は、一家総出で蔵の中を探索するのであった。

伝説のHIASOBI BOOTHページより

私の好き度:★☆☆☆☆
→昭和の次は令和だ!激変する時間で風邪ひく
父、母、娘、息子の4人で蔵カードを1枚ずつドローしていき、そのドローしたカード内容にそって犯人役が決まる、という面白い構成です。探偵役も犯人役も双方RPと思考の瞬発力を試されるため、短いプレイ時間の中でもドキドキハラハラが楽しめます。
ただ、肝心の蔵カードの書き方がふわっとしているため、犯人カードをドローしたプレイヤーが自身を犯人と認識しないままゲームが進んでいました。幸い真相説明カードが付いてきていたためそちらを確認しながら裁定を進められましたが、結局「なぜ犯人となってしまったのか」という原因については明らかになっておらず、ゲームとしてもミステリーとしてもいまいちと言わざるを得ません。

ロールプレイ重要度:★☆☆☆☆
→蔵カードのドロー内容によって犯人が決まるため、ハンドアウト内容にはそれほど気を遣わなくても遊べます。エンディング内容が分岐によってはかなり悲しいパターンもあるため、感情移入するタイプのプレイヤーは注意です。

推理難易度:計測不能
→動機につながりそうな描写が一切ないまま犯人当ての時間がスタートするため、推理導線が皆無です。一応、2択まで絞り込むことはできますが…。

③血泥ハロウィン

プレイヤー人数:4人
プレイ時間:30分
舞台:現代日本
備考:GM不要
BOOTHページ:https://booth.pm/ja/items/4926560

それは、とある一家の物語。 この家では本格的なハロウィンパーティーを行っていた。 皆嗜好を凝らした仮装であつまるが、パーティーの最中、なんと母の遺体が…!? なぜか警察を呼びたがらない父親を中心に、犯人探しの話し合いがはじまる…

血泥ハロウィンBOOTHページより

私の好き度:★★★★★
→オチが透けて見えるのはご愛嬌。
特筆すべきは、ゲームの進め方をYOUTUBEで解説してくれる点です(同梱されたQRコードを読み取れば解説がスタートします)。解説ボイスもついていて豪華。

イラストがかわいい~ 万人に勧めやすいです

ゆるっとやるゲームが大好きなので、イラストや導入からエンディングまでゆるーい雰囲気を貫いてくれて大満足でした。

ロールプレイ重要度:★★★☆☆
→一部キャラクターは、キャラクター概要と秘密が直結しているために却ってRPの出力に悩む可能性があります。ゆるっとしていますが、目標達成のしやすさという観点では中級者向けのように感じました。

推理難易度:★★★☆☆
→管理する情報がまあまあ多いため、メモが欲しくなってきます。ゆるーい雰囲気ですがそこそこの難易度のため、推理の面でも中級者向けだと思います。つい雰囲気に流されて飲みたくなりますが、飲酒しながらは遊ばない方が良いと思います。

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総評

・カセットサイズのためゲームに必要な場所をそれほど取らない
・遊び終わった後の収納が非常に楽
・ゲーム進行の説明が非常に分かりやすい
・ストーリー、ギミックが素直
とライト層におすすめのゲームシリーズでした。
文章量も少ないながら感情移入のできる設定のため、「そもそもロールプレイってなに?」という方でも直感的に遊べる構成となっていると思います。

今回はプレイヤー4人のカセットマダミスを遊びましたが、他カセットシリーズでは3人/5人以上で遊べるゲームもあります(MIN3人・MAX6人)。
「手軽にマダミスを布教したい!」「マダミスは気になるけど遊ぶのに勇気がいる…。」という方は、ぜひ手に取ってみてください。

告知

2023年12月9日・10日に東京ビックサイトで開かれる「ゲームマーケット」にて、カセットシリーズが販売されます!
また、新作も2作品公開されるとのことですので、ぜひチェックしてみてくださいね!

おわり。



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