ドラゴンスパイン考察

〇姫の箱
底にある紋様の3分の1だけが描かれた宝箱。他の2つを集めれば、どこかにある門を開けられるだろう。
「壁画はもう完成しないだろう」
「もう随分長い間、青空と緑の大地を見ていないわ。どんな青と緑を使えば、お父様が望む氷が溶けた景色を描けるのかしら」
「彼が帰ってきたら、全てが元通りになるはず。でも寒すぎるわ。もう耐えられない」
「ごめんなさい、お父様。ごめんなさい、ウッコ、みっともない格好を見せちゃって」
「エーモンロカ、もう一度あなたに会いたかった…」

姫の箱

「お父様」は司祭を、
「エーモンロカ」は異邦人を指す。
また、壁画を書いたのは姫であることが分かる。

ウッコは姫の使用人などの親しい人?
近くにいるヒルチャールの王と同じ名前である。

天理は人間をヒルチャールやアビスの魔術師に変える能力を持つ。
なおフィンドニール滅亡はカーンルイア滅亡より前。

〜余談〜
天理の力によりカーンルイアの人々が
国民→ヒルチャール、アビスの魔術師
黒蛇騎士→シャドウハスク
に変化させられている。
生前時の能力が「何に変化させられるか」に関わるのかもしれない。
また、シャドウハスクの台詞に「天空の罰、判決の釘」という言葉があるのでカーンルイアにも釘が落ちたと思われる。



〇司祭の箱
底にある紋様の3分の1だけが描かれた宝箱。
他の2つを集めれば、どこかにある門を開けられるだろう。
「子孫は白樹のように永遠に繁栄を続けるものだと思っていた。」
「だが白樹は枯れ、『彼ら』の声はもう聞こえない。わしの期待も、彼らの期待も地に落ちた。」
「わしはもう一度山頂に登り、導きを探すとしよう。下山する頃には、娘の2枚目の絵が完成する頃だ。」
「3枚目の絵は、雪解けの景色だといいんだが。」

司祭の箱

司祭は姫の父親と思われる。
白樹は「冬忍びの樹」の昔の姿。
かつて山頂から聞こえていた導き=天理の声をもう一度聞こうとした?


〇記録者の箱
底にある紋様の3分の1だけが描かれた宝箱。他の2つを集めれば、どこかにある門を開けられるだろう。
「この氷雪の空が燃え尽き、世界から命が消え去ればいい」
「私は灰となり風に乗って、姫を捨ていなくなった異邦人に追いつこう」「姫の夢の中で、空を覆い尽くす黒龍が、憎き大地を赤き毒で染め上げていますように」
「私は最後の一人だ。もうここにいる必要がない」
「どこかで人々が神のいない国を造っているのを耳にした。もしかしたら、彼らには世界に抗う力があるのだろう」

記録者の箱

フィンドニールの無名の国民、最後の一人か。
もう誰もいない国には「記録者」として記録するものがないため「もうここにいる必要がない」に繋がる?
姫の最期に間に合わなかった異邦人と、救わなかったこの世界への呪いの言葉か?
この時点でカーンルイアは滅びていないことが分かる。


〇密室の大門を開けるための8枚の石碑
「…氷雪と争いから離れ、この緑の大地に辿り着いた。ここに碑を立て、この地を都と定める。その名はシャール・フィン…」

「…に率いられ山中にある青白い樹に向かう。同月、地下水路…」

「…太陽を覆い隠す漆黒の龍の夢を見た。悪いことが起こる予兆だ。同月、異邦人…」(夢を見たのは記録者の箱の記載より恐らく姫。なぜ遙か未来のドゥリンの夢を?)

「…吹雪が天を覆う。天から降り立った柱は3つに裂けた…」

「…実りはなく、応答もない。ファルシは山頂に向かい…」(ファルシ=司祭?司祭の箱にて山に登り導きを探しているため)

「…は魂、星銀は骨、だがそれを振るい、氷を切り開く異邦人、エーモンロ…」

「…で地脈を治療しようとしたが、樹は既に枯れてしまった。姫を埋葬したら…」

「…は既に死んだ。もはや書き記す必要もない。最も悔やまれるのは、彼女が完成した宮殿の壁画をこの目で見れないことだ…」

石碑

時系列と思われる順に列挙。
記録者が残したものではないかと考える。
実際に釘が落ちて来た後に夢に対して「悪いことが起きる予兆だ」なんて言い方はしないと思われるので、
寒天の釘が落ちてくる前にエーモンロカがフィンドニールに来ていたと予想する。

〇雪葬の星銀
緑豊かな都が霧によって覆われたとき、
終わりのない吹雪が月明かりを遮り、
起きた出来事や生きた証も、
空から降る寒天の釘に貫かれてしまった…

祭司の娘は星銀の大剣を異邦の勇士に手渡した、
彼女の言ったことは、吹雪の音にかき消され、相手にを伝えることができなかった。

「ここの4番目の壁画はあなたのために用意されています。あなたの肖像はこの壁に永遠に残ります。」
「この壁画のために、みんなのために、私はいつまでもここであなたの帰りを祈っています…」

雪葬の都の娘が実りのない銀の枝と共に枯れたとき、
氷雪を切り裂くために、この剣を振るう運命にあった異邦人は、遠くで答えを求めている。
月明かりのように輝いていた彼女の最後の思いも、遠くの旅人に伝えることができなかった。

「もう長い間澄んだ空と緑の草原を見ていません。父が望んでいた氷雪が溶ける光景を描くために、どのような青と緑の色を使うべきか、もう分からないままです。」
「もう一度、あなたに会えれば、どんなによかったか…」

これが彼が見つけた答え一一

異邦の勇士はついに彼の旅を終えた、
大剣の刃からは黒い血が滴り落ち、
すでになじみのない雪道を重い足で踏んだ。
疲れ果てた異邦人がついに山国の宮殿に戻ったとき、
彼を待っていたのは、死という響きだけだった。

「ここですら、俺の守るものは残ってないのか…」
「天上にいるお前らは、ただ生者の苦しみが見たいだけだろ。」
「だったら、この鋼と血の歌を、お前らに捧げよう。」
異邦人は少女からもらった、風と雪を切り裂くはずだった星銀を壁画の間に残した。
それから山を下り、彼は血を見るために戦いの場に行った。

雪葬の星銀

姫は4番目の壁画として異邦人エーモンロカの肖像を描くつもりだった。
姫が命を散らした時、エーモンロカは彼女から譲り受けた雪葬の聖銀を振るいフィンドニールを氷雪から救う術を探していた。
エーモンロカは姫の想いを知ることは終ぞなかった。
彼が都に戻ってきた時には全てが終わっていた。
都を救うために授かった剣は壁画の間に残し、
憎しみを抱えたままの彼は天理の思うままに踊ってやろうと戦場へ向かった。

〇冬忍びの実
フィンドニールの祭司の娘がこの白の樹の下で誕生したとき、
祝福と共に、緑豊かな山脈の国は喜びに満ちた。

シャール・フィンドニールの幸福は永遠に、
大地をまたぐ枯れることのない白銀の樹のように――
だれもがそう、思っていた。
かつて無数の人や事柄を見てきた記録者ですら、
姫の美貌と才徳は月の光のように照らし続けると…

しかし世界を凍らす鋭釘が突如降り、
この樹さえも粉々に砕かれた時、
あの少女は一本の枝を持っていった、
この国を覆い隠す樹の命をつなぎとめるために。
しかし結局、それも叶わぬ夢となった。
刃のように冷たい吹雪は、月の明かりを遮ってしまった…

それから長い月日が経った遥か昔――
漆黒の龍と風の龍が命をかけて戦い、
腐植の血が灰のような山を赤に染めたとき、
樹は自身がまだ死んでいないと気づき、
貪欲なまでに、自らの根で大地の温かみに触れた。

ある人がくれる緋紅のエキスにより、
当の昔に死んでいた白の樹は、過去を思い出し、
すべての力で、果実を実らせた…

我が守った者、我に祈りをささげた祭司、
我のそばで絵を描いていた美しい少女、
手にできなかった幸せが、緋紅の果実となる。

悪の世界に正義をもたらすことができる者に、
「苦しみ」を乗り越えられる、正義を捧げよう。

冬忍びの実


〇時系列
アンドリアスが旧モンドを雪で支配する
→司祭率いる集団が逃亡
→緑広がる山にたどり着きシャール・フィンドニールという都を定める
→異邦人エーモンロカ来訪、姫が恋する
→都が霧に覆われる
→天より寒天の釘が落ちる
→白銀の樹が砕け、氷雪に閉ざされる
→エーモンロカ、雪葬の星銀を姫より譲り受け、氷雪を解決する方法を探す旅に出る
→姫死亡、フィンドニール滅亡
→エーモンロカ帰ってくるも絶望、雪葬の星銀を無名の大門に刺して戦場へ
→トワリンVSドゥリンによる腐植の血によって白銀の樹が冬忍びの木として復活する
→ドゥリンが封印される?
→ドラゴンスパイン(竜の背骨)と呼ばれるようになる
→モンドの旧貴族アレコレの探索隊が来てアレソレする
→現在

〇謎
エーモンロカはどこから何をしに来た?
→「ここですら、俺の守るものは残ってないのか…」の記述より、何かを護れなかったのかも

姫の壁画の4枚目はどこ?
→壁画は無名の大門の向こうに計3枚あったが、左右2枚は同じ絵と思われる。4枚目のエーモンロカの肖像はどこに?出入り口側に描くつもりだったのか?

正面の壁画は、山が3つ連なっている
→ドラゴンスパインの左右に連なる山は現在は確認できない。寒天の釘は3つに裂けたらしいが今確認できるのは1つだけ。2つの釘は2つの山と共に消失した?

白銀の樹には意思がある
→テイワット各地に重要そうな樹がある
→スメールの世界樹との関連もある?

「司祭」がフィンドニールで信仰していたものはは?
→アンドリアス(旧モンドにて)
→フィンドニールに逃亡
→白樹or天理を信仰
白樹に祈ったことがあるのは冬忍びの実テキストから、天理から何かを授かっていたことは壁画から分かる。
寒天の釘が白樹を枯らしているため天理と白樹は無関係か?

むしろ逆に
都の発展のために天理が白樹を与える
→滅ぼすことにしたので白樹を破壊
だとしても面白いかも。
テイワットは天理が創造したものと仮定した時、大陸に根ざした重要そうな樹木の全てが天理により撒かれた種だとしたら、とか。

司祭は天空の島より何かを授かっていた。
しかし何かしらが天理にとって不都合になり、寒天の釘によって滅ぼされた。司祭は天理の声を聞くことができた。

寒天の釘によってフィンドニールが滅ぶまでにかかった期間は
→姫(少女と表される年齢)が青い空を見たことがある+「もう長い間見ていない」
→数年から十数年の事と思われる。

ただ滅ぼすにしては時間をかけすぎとも思うが、エーモンロカの言う通り「生者の苦しみが見たいだけ」なら辻褄は合う。
氷雪から逃れてきた民を救い、都を作るのに力を貸して、発展してから氷雪で滅ぼすのはあまりにも趣味が悪くないですか…!?


追記
エーモンロカについて

○祭礼の大剣
東にある海を一望できる崖で、古の住民は時と風の神を一緒に祭った。
「風が物語の種をもたらし、時間がそれを芽生えさせる」という思想が、度々両者を混同させた。
この剣は戦争を語るもの。
元々は刃がついていない道具用の剣だったが、時の風により真剣のように鋭くなっていった。

かつてはエーモンロカー族が所持していた剣。
祭祀では、黒い血に染められた戦争中の戦士を演じる。

エーモンロカー族にとって、戦いは守るものではなく、栄光や開拓のためのものであり、
天上の神々を喜ばせる暇つぶしにすぎないと考えていた。
魔物や盗賊が来たとしても、無事に恋人の元に戻れるかなど心配せず、
血を浴びながらただ全力で戦い、叫ぶことができればいいと思っていた。

こんな一族は、長い歴史の中からすぐ消えるだろう。
彼らの戦いには終わりがない上、その勝利には望みがないからだ。
しかしモンドの誕生によって、彼らは自分の護るべきものをついに見つけた。

祭礼の大剣

エーモンロカ一族に関する記述。
グンヒルド、ローレンス、ラグヴィンドといった他の家系と比べると、プレイアブルキャラがいないどころか存続してるかも不明。
祭礼の大剣には上記のように書いてあるが、「フィンドニールに辿り着いたエーモンロカ」は一度は何かを守るために旅に出て、戦ったはずだった。

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