理想の上司になりたい人が気にするべきこととは?

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明治安田生命保険が2019年春の新入社員を対象とした「理想の上司」アンケートを実施し、その結果が発表されました。
「理想の男性上司」はタレントの内村光良さん。
「理想の女性上司」は日本テレビの水ト麻美アナウンサー。
2人とも3年連続で1位に選ばれています。

この結果をみていくと、理想の上司の傾向が変わってきているということに気づきます。
最近の傾向として、ガンガン部下を叱咤激励し、「俺についてこい!」的に部下を引っ張っていく上司は、理想の上司とは思われなくなってきているようです。

理想の上司像が変わってきている背景には、上下関係に対する考え方の違いがあるように思えます。

昔は、上下関係に非常に厳しい社会でした。これは会社組織だけの話ではなく、学校や地域、家庭でもそういった傾向にありました。
子供の頃から地域や家庭で上下関係というか、序列のようなものを意識しながら生活してきたと思います。
そして学校でも同じような上下関係が続き、会社に就職してからも厳しい上下関係に囚われながら働いていくわけです。

人間ってわりと環境に適応する生き物なのでしょう。
子供のころから厳しい上下関係の中で過ごしていると、いつしかそれが当たり前となり、「ま、そういうもんだよね」と思い始めるのです。
これはもはや、過剰適応というかもしれません。
いずれにせよ、そういう時代が長く続いたということです。

では、今の社会はどうなのでしょうか。
筆者が子供の頃は、同じ団地に住む小学1年生から6年生までの子供たちが一緒に遊んでいました。ある程度の上下関係はあったと感じています。少なくともフラットな組織ではなかったでしょう。

その後、中学や高校に入ると突然「タメ口でいいよ」と言われ始めます。
この現象にご経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そして大学では、体育会系を除いて、ほぼ上下関係は消えてなくなります。
うっすらとタメ口では良くないかな・・・という意識が芽生えますが、それも入学してサークルに入って数カ月もたてば忘れます。
なので、大学生活で上下関係を感じることはあまりないと思います。

上記のような生活を送ってきた人が会社に就職したらどうなるのでしょうか?
会社組織での多数派は、昔の上下関係に厳しい人たちです。そこに上下関係を感じずに生きてきた人たちが入ってくるわけですから、問題が起きないわけがありません。

問題が起きたら、多数派の上下関係に厳しい人たちが勝つに決まっています。上下関係を感じずに生きてきた人たちは少数派ですから、結果として退職していきます。
そして多数派はこう言うのです。
「今どきの若い奴らは、根性がない」と。

いや、これは根性の問題ではなく、価値観の問題ですから。
SMAPの歌・セロリではないですが、「育ってきた環境が違うから、すれ違いは否めない」というやつです。

こういった若者の意識を反映して、理想の上司というものの傾向が変わっていくのだと考えます。
今では、フラットな組織を目指す会社も増えてきています。なぜなら、そうでないと若者が定着しないからです。完全にフラットというのは難しいでしょうが、昔ながらの上下関係に厳しい組織というものが良くないという認識は広がりつつあると感じています。

これからの理想の上司は、部下や若者世代に合わせることができる人だと思います。合わせることができるというのは、部下や若者世代の空気感や価値観を知って、うまく寄り添うことができるという意味です。

これからビジネスの主力として最前線に立つのは若者世代です。
彼らがうまく動けるように、気持ちよく働けるようにお膳立てをすることが、これからの上司の役目だといえるでしょう。

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