Fuckin' 携帯の契約変更

 携帯電話の契約は非常に複雑である。私はここ数日、この忌々しい契約関連の更新作業が上手くいかず頭を抱えていた。

 携帯を持ったのは16歳の頃だった。高校入学を機に両親と"ファミリー割"に加入した。最初の携帯電話はスライド式の小さな奴だった。
 何年かして就職が決まり、「これからは自分で払うことにするよ」と母親に伝えた。しかし母親は「契約の変更が煩わしいのでそのまま使っていていいよ」と言った。それに甘えてズルズルと今の今まで契約変更をせずに過ごしていた。

 そんな生活にも終わりが訪れる。ある日父親から電話がかかってきた。そんなことは滅多にないので何か悪いことがあったのかと心配しながら電話に出た。
 「お母さん以外の父兄姉が全員コロナになったけど何の症状も無く治ったよ。それより携帯電話の料金が高いので安いのに変えたい。どうにかしろ。」
 何かとてつもない爆弾と理不尽を一気に詰め込まれ混乱したが、とりあえず私に課せられた課題は現在のdocomoからahamoに乗り換えることであった。

 「ahamoってファミリー割とか無くて、個人契約になるのか...やってみよう」
 ahamoのホームページにアクセスし、契約サイトを順調に埋めていった。しかし肝心の契約変更(docomoからの引継ぎ)を行った際、「今の契約では契約変更を行えません。名義変更を行ってください。」とのこと。
 私は「なんかファミリー割みたいなやつ解除すれば個人契約みたいになるんでしょ?簡単じゃん!」と思い、インターネットサービスMy docomoからシェアパックを解約した。しかしahamoには乗り換えられなかった。
 調べたところ名義変更のためにはわざわざファッキンクソ書類を作成し、ファッキンクソ店舗に行き、ファッキンクソ手数料を払って、ファッキンクソ名義変更を行わなければならないらしい。これは困った。
 両親は実家(山陰)、私は東京。必要書類にはサインと印鑑がいる。何とか兄貴―――コロナになって治ったらしい。――を頼りファッキンクソ書類を作成するのに2日掛かった。マジでファッキンインターネットからできるようにしろよ。

 明日の昼、仕事の合間を縫って名義変更をしに行く。これで「出来ませんでした~」とか抜かしたら俺は店舗内で偏屈老人となって大声を上げ、ある事ない事叫びまくって漏らして泣く。
 俺はそういう人間だ。続報なんか待つな。寝ろ。

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