治療と仕事の両立、職場に感謝

 仕事に復帰して2か月が経過した。当初は、歩くのさえきつかったが、今では昼休みの2kmの散策が日課となった。軽い農作業もできる程度となってきた。ホッとしている。

 何といっても、職場の皆さんの温かい目が嬉しい。事務職で重労働ではないが、精神的に周囲の気配りがうれしい。職員の中には、自身ががんだった方もいるし、家族ががんだった人もいるからだろう。今や約半数の方ががんに罹患する時代だそうだ。明日は我が身であろう。

 また、50代の職員は、高齢の親の介護に悩んでいる人も多い。若い職員は子供の難病に頭を悩ましている方もおり、そんな職場だから弱った私に温かく接してくれるものと思う。感謝しかない。職場の皆さんの対応は、退院後の勤務に大きく影響することを感じる。

 癌治療の経験から、がんや難病の患者さんの支援をできないものかと考えるようにもなった。特に治療前の本人や家族、治療開始初期の患者の精神的負担は大きいと感じる。一体、これからどうなるのか金銭的な問題や仕事のも問題を含めて、入院中は時間があるからいろんなことを考えてしまう。「小人閑居して不善を為す」というが、「小人閑居して不安を宿す」だ。本当にいいようには考えが及ばないばかりか、悪い方に悪い方に考えてしまう。特に、容態が悪いときはなおさら後ろ向きになる。調子のよいときに考えていた退院後の計画や期待感が不安でふっとんでしまうことがあった。

 そんな、患者の気持ちを軽くしてあげる助けになることはないか?最近、そんなことを考え始めた。

貴重なあなたの時間を、私のつたない記事を読んでいただく時間に費やしていただきありがとうございます。これからも、地道に書き込んでいこうと思いますので、よろしくお願いします。