私が音声パソコンを使い始めてから現在までの話

私は、視覚障碍者の全盲で日々画面読み上げ機能を使って、パソコン・スマートフォン・タブレットを使って情報入手などをしています。
画面読み上げ機能とは、スクリーンリーダーとも呼ばれ、端末を操作すると画面に表示されている内容を合成音声で読み上げる機能です。
ここでは、画面読み上げ機能を使い始めてから現在までについて書いてまいります。

画面読み上げ機能が付いたパソコンを使い始めたのは中学生のころ

私は、10歳まで弱視で生活し、その後全盲で生活しています。
1986年、私が中学1年生のときに、通っていた盲学校にパソコンが導入されました。
そのパソコンには画面読み上げ機能が付いているもので、私自身かなり興奮したことを覚えています。
将来、健常者と活字の文書のやりとりが出来るようになると、胸を高ぶらせました。
この時期から、画面読み上げ機能との付き合いが始まったのです。

キーボードのキーの位置を覚えるのは大変だった
学校の授業で、必修クラブがあり、そこでパソコンの操作の学習をしました。
キーボードには、沢山のキーが並んでいて全体のキー配列を覚えるのが大変でした。
現在の画面読み上げ機能には、キーの配列を確認出来る機能が搭載されているので、学習も容易になりましたが、私が学習し始めたころはなかったと思います。

始めて書いた活字の手紙

パソコンの学習を始めてキーボードの練習と同時に、漢字の学習もしていました。
10歳まで弱視で、漢字の勉強もしていましたがほぼ忘れかかっていたので、もう一度漢字の読み方の学習をしました。
キーボードで文字を入力し、先生と正しい漢字かを確認しながら学習していくかたちでした。
そのかいあって、当時交流していた一般の中学校に手紙を書いて送ることが出来ました。
校長先生からお返事もいただき、点字いがいの文字で相手とやりとりが出来たということで大変感動した思い出があります。

当時は公的な補助がなかった

パソコンもある程度使えるようになり、盲学校を1995年に卒業しました。
現在は、視覚障碍者関連の支援機器の公的補助がありますが、当時はそのような制度がありませんでしたので、このときは購入を諦めていました。
2千年代に入り、ようやくパソコンや視覚障碍者支援機器を購入しやすくなり、私も2003年に始めてパソコンとその支援機器を手に入れることが出来ました。

現在までの話

購入してその後は、沢山の情報を取得出来るようになり、楽しみが増えて生活に大きな変化が訪れた時期になったと思います。
私にとって最後に残っていた課題は、パソコンにアプリをダウンロードとインストールを行うことと、端末の設定を自分で行うことでした。
失敗が怖く、、自ら積極的に行うことが出来ず、詳しい人にサポートしていただいていました。
いつごろかだったか忘れてしまいましたが、その詳しい人にアプリのダウンロード・インストールと端末の設定の方法を教えていただきだんだんと自身が出てきて出来るようになりました。

まとめ

30数年前からパソコンに触れてきて、様々な場面で使うようになりました。
現在では、趣味いがいでも仕事でも毎日使っています。
ICT技術の発展は、日進月歩で進み続けています。
インターネット上に流れてくる、たくさんのICT関係のニュースを見ているとどこまで追い求めて行けるか考えるおともあります。
しかし、現在視覚障碍者に対し、ICTの支援の活動を行っている中、体が続くかぎり世の中全体と視覚障碍者との間にある、情報の利用の問題について考えてまいります。


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