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尾崎さんが論計舎に参加

割引あり

従来から論計舎に関わっていた尾崎 竜史さんがついに講師として参加しました。

実は尾崎さんが「論計舎」の命名者です。私かわいのネーミングセンスは壊滅的なので、私を含めた論計舎関係者全員が、この名前を気に入っていてかつ尾崎さんに感謝しているはずです。

さらに尾崎さんは、超準解析に明るく論計舎が対応できる論と計の科学の分野が広がることに、私かわいは興奮を隠しきれません。

実際、対応可能テキストに先日、追加された江田勝哉『数理論理学 使い方と考え方:超準解析の入口まで』(内田老鶴圃、2010)はその名の通り超準解析に入門するという見地から数理論理学を解説しており、超準解析に関するコースが新設できたと言えるでしょう。

尾崎さんは、筑波大学で博士(工学)を取得なされ、修士では偏微分方程式論を研究していました。
様々な解析学の命題について、その成立を予想をするときのインフォーマルな議論と実際の証明を完成させるためのテクニカルな議論に乖離があることへの不満から超準解析に興味を持ったそうです。

尾崎さんもまた論と計の科学を広めるという私と論計舎のミッションに共感しており、私かわいは論計舎立ち上げ以前から様々に助言を受けていました。
新しい講師であると同時に最古のメンバーの一人の表舞台への登場は、論計舎に広がりと深みを与えてくれるものと確信しています。

尾崎さんの人となりに迫るべく、いくつか質問してみました。
みなさんも尾崎さんの魅力を感じていただければ幸いです。

尾崎さんに質問

Q. 好きな音楽はなんですか?

A. あまり節操なく聴いてるつもりですが,アニソン以外だとかサイケデリックトランスだとかインダストリアルだとかメタルだとかです.アイアン・メイデンはブルース・ディッキンソン期しか勝たん.クラシックで最近よく聴くのはストラヴィンスキーの『Renard』『Les noces』なんかです.

Q. 好きな論文・学術書を3つ挙げてください。

A.

  1. Edward Nelson, ``Internal set theory: A new approach to nonstandard analysis''(論文)

  2. V. Kanovei & M. Reeken, ``Nonstandard Analysis, Axiomatically'' (本)

  3. K. Hrbacek, O. Lessmann, R. O'Donnovan, ``Analysis with Ultrasmall Numbers'' (本)

1は公理的な方法による超準解析の嚆矢です.ISTと略して呼ばれるこの超準集合論はフランス系の研究者たちの間で根強い人気があります.
2はその後現れた複数の超準集合論の間の関係を入念に整理した本です.
3は私がR系と呼んでいる超準集合論の一つであるRBSTに基づく解析学の教科書です.

Q. 論計舎講師と共同研究するなら、誰とどんなテーマでしたいですか?

A. 超準解析には(やや乱暴な言い方をすれば)すべてを有限な対象に落とし込む,という側面があると思います.この意味でどこかで構成的な数学と結びつくような期待があるので,森山さんとそのあたりの共同研究を出来たらいいなと思います.

Q. 遊園地のウォーター・スライダーとジェットコースターどっちが好きですか?

A. 正直どちらも体験したくないですね.「スリルを楽しむ」みたいな発想があまりないです.
せっかくなので小学生のときに某ランドで「スペース・マウンテン」に乗ったときの感想など.面白いという評判を聞いて並んだは良いのですが,並んでいる間に尿意を催してしまいまして.結局尊厳を失わずに乗り切ることができたのですが,漏らさないことに集中しすぎたせいかスペース・マウンテンが面白かったかどうかもよく覚えていません.

おわりに

尾崎さんありがとうございました。

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数理論理学と計算機科学のオンライン私塾論計舎の代表。論と計の科学についての情報を発信していく予定です。