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【池】繋がっているか繋がっていないか問題

こんにちは。

SQ-salon0期生の池原です。

今回は、

「繋がっているか繋がっていないかの違い」

というテーマでお送りします。

・患者さんとの繋がり
・鍼灸師同士の繋がり

私は最近、上の2つから凄く意識していることがあります。

それは、

繋がりは向こうからやってくるものではない
実は自分から繋がるべきだ

ということです。

これだけだと語弊があるので言い方を変えますと、
繋がりというのは、自然発生的な問題だと思い込んでいるだけで、

ハタから見ると、

「どちらからとか決めることないのでは?」

あるいは、

「タイミングとか偶然とかじゃないの?」

と考えるのが一般的だと思います。

私自身の考え方もはじめはそうでした。

私は鍼灸師なので、
まず、患者さんのカウンセリングの際は

「何に一番困っていますか?」

もしくは

「症状が解決することでどんな未来がイメージできますか?」

などと聞くところからスタートします。

患者さんの話を聞くだけ
症状を診るだけでは
いわゆる「問診」になりますね。

※カウンセリング・・・相談援助
※問診・・・病歴や病状を患者に質問すること

なので、患者さんの思いや、願いを確認します。

症状が改善されてその後どうなるか、
どうなりたいかのか、目標やイメージを共有します。

話は少し変わりますが、
私が感銘を受けた先生はこんなことを言っていました。

「鍼で治そうとするな」

この先生はカウンセリングを丁寧に
しかも楽しそうにします。
患者さんからも笑顔が見られます。

そして、施術の時間は10分程度です。

一方、私が今まで見てきた
いわゆる「問診」だけの治療院では、

患者さんの言うことを治療家さんが鵜呑みにし、
置鍼して終了…
というものでした。

さて、この先生ですが、
カウンセリングで何を聞いているのか?

それは、患者さんの価値観、経験、生活習慣を
中心に、1つ1つ丁寧に本質的な
根本理由を探っているのです。

そして、患者さんと理解し合って
思いや願いを共有できたと感じてから、
いよいよ施術に取り掛かる…

というものです。

「症状と関係ないことまで?ウチじゃあ
そんなことしてられないよ。」

一般的にそう考えるかもしれません。

しかし、私が言いたいのは
単純に話を聞いて下さい
ということではありません。

「もっと、もっと、
カウンセリングの重要性に気付いて欲しい!」

ということなんです。

治療院から話はズレますが、
私が以前参加した東海若手鍼灸師の会
という鍼灸師だらけの飲み会で実はこんなことを学びました。

それは、

「鍼灸技術の問題よりも、
鍼灸業界や鍼灸師たちの繋がりを
増やさなければならない」

その理由はこういうことです。

もし、仮にあなたが病気をして
治療に行ったとしましょう。

先生から“開口一番”

「あーあなたの症状はきっと○○ですね。とりあえず○○しておきますね」

このようなことを言われたらどうでしょうか?

あるいは、

「すぐに治療を受けたいとお思いかもしれませんが、
ベストな治療法を見極めるために、質問と検査をさせて下さいね」

などと言われたらどうでしょうか?

ちょっと極端でしたが、
前者のような先生いますよね?
※良い悪いを言っているのではありません

少なくとも僕はそういう先生に遭遇したことがあります。

一方で後者のような治療家さんに出会えたこともあります。

前者の先生に診てもらった場合には不信感、懸念でいっぱいでした。

逆に後者の治療家さんへの信頼感、満足度といったらありませんでした。

話を東海若手鍼灸師の会に戻します。

そこでは三次会まで

鍼灸技術の話は出ず(笑)
鍼灸師同士が業界や鍼灸師について語り続けていました。

語り続けられる理由は簡単です。

「繋がっている」

からです。

患者さんはあなたと違って、
身体についてのプロではありません。

だから、自分の身体が何故こうなったのかがわかりません。

にもかかわらず、

「腰が悪いので腰に鍼灸してほしいのですが…」

という言葉を真に受けて、
ひたすら腰だけに鍼灸をするでは、
果たして、本当に患者さんの為になるのでしょうか?

場当たり的な、対処療法的な治療ではなく、根本的な悩みの解消をあなたの患者さんが求めているならば…

患者さんの言葉を聞くだけといった問診でなく、きちんとカウンセリングをして、

根本部分の解消になるような、説明をして未来をイメージさせてあげるべきではないでしょうか。

あるいは、患者さんの思いをくみ取りつつ、日常生活でのちょっとした悪い癖を見抜いて上げることで、

「良かれと思ってしていた、○○だけはしないように心がけて下さいね」
「毎朝◯回でいいので、○○をするようにしてくださいね」

このような一言を掛け実際に行動してくれることが、信頼してくれた、あるいは繋がれた証拠ではないかと思います。

まとめます。

「患者さんの訴えを鵜呑みにするのは考えもの。
待っているだけでは信頼関係は築けない」
「自ら繋がりを求めることで、相手も心を開いてくれる」
「そうすれば、お互いの目的や目標を達成できる可能性も上がりますし、真から理解し合っていれば一緒になって動いてくれる」

今回の文章を読んで、少しでも繋がりって素敵だなと思われた場合は、
一度、九州若手鍼灸師の会に参加されることをお薦めします。

美味しいもつ鍋を食べ、飲み語りながら
あなたと繋がるきっかけができればと願って
九州でもこのような会を主催することに至りました。

興味があるならば是非ご覧ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

【かいたひと】
池原 陽一郎
所属 : はり・きゅうHARUリラクゼーション 院長
鹿児島出身、宮崎在住、明治東洋医学院専門学校卒
自身が原因不明の坐骨神経痛を患い鍼灸で完治した経験から鍼灸師へ。
大阪で修業後、サーフィンがしたくて宮崎に移住、開業。
趣味を仕事に活かし、自院での生活指導法では「患者さまにとって見本の身体」をコンセプトとして教科書に載っていないコツや思考方法を自身を通して伝えている。
周りにはサーフィンの合間に仕事をしていると言われるほどである。
※鍼灸無限大で胸毛をいじられていた人

◆はり・きゅうHARUリラクゼーション
http://hari-haru.com/


このサロンの活動は鍼灸業界、その先にある社会をより良くしていくことに繋がると信じています。 活動の幅を広げる為のご支援をよろしくお願いいたします。