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サインアップ不要で無料通話できる隠れた名アプリ、Google Meet(旧Duo)

2022年8月17日追記:

Google Duo として公開されていたアプリは、2022年夏~年末にかけて、Google Meet に名称が変更された。

ややこしいことに、元々 Google Meet という同名の別アプリがあり、こちらは Meet Original という名称に変更された。(つまり、Google Meet は旧Meet(現Meet Original)と、新Meet(旧Google Duo)が存在する)

本記事中では執筆時点の名称ということで、Google Duo を使っているが、これは現在(2022年夏以降)の Google Meet のことを指している。

追記終わり。


これまでいくつかの記事の中で世界中のインターネットユーザ同士が通話料を払わずに通話するために、SIP URI を使うと良い、ということで SIP URI の取得方法やアプリの設定などを紹介してきた。ippi編TELNYX編

もちろん、私が紹介している通り、SIP URI を取得してしまえば電子メイルアドレスを使って無料でメッセイジのやりとりができるように、SIP URI(インターネット界の電話番号)を使うことで無料で通話できるようになる。

しかし、これまで紹介してきた ippiTELNYXOnSIP など、SIP URI を払い出してくれるサービスで日本語のみで使えるところはなく、英語でしか登録できないという敷居の高さは否定できない。

オープンな規格である SIP URI を使うのがベスト、という考えはあるものの、各社の商用通話サービスの中で登録不要で無料で通話できる(制約なし)という意味で、いまいちばんオススメなのが Google Duo というアプリだ。


Google なのに登録不要


Google のサービス、Google のアプリと言えば、便利な半面、機能が多く、そしてなにを使うにも Googleアカウントの登録が求められる点から利用を控えてる人もいると思う。

しかし、Google Duo は Google のサービスの中では異端児で、なんと登録不要で使えるのである。Googleアカウントは不要だし、電子メイルアドレスすら求められない。

一応、セットアップの際に携帯電話の番号の入力を求められ、SMS の受信を確認されるが、これは不正なユーザを排除するための仕組みであって利用に際しては携帯電話の番号は使わなくてもよい。Googleアカウントと紐づけることもでき、Googleアカウントに紐づけてしまえば、SMS で認証した電話番号を削除することもできる。LINEアプリの初回起動のときの SMS認証と同じようなイメージ。


独自の番号、ID などはなし


Google Duo の面白いところは、Duo番号や Duo ID といったこのサービス内だけで閉じた独自の番号や ID は一切払い出されない点だ。

それで通話相手をどう指定するのか。通話相手は既存の電話番号か、既存の電子メイルアドレスを使って指定する。

セットアップの際に SMS の確認に使った携帯電話の電話番号、これがアプリと紐づいている。他の Google Duo ユーザが、この電話番号宛に Google Duo から通話することで通話を行うことができる。Googleアカウントと紐づけたユーザであれば電子メイルアドレスで通話相手を指定することもできる。


セットアップ


Playストアからダウンロードできる。

https://play.google.com/store/apps/details?id=com.google.android.apps.tachyon&hl=ja



Google Duo を立ち上げると電話番号の入力を求められるので、SMS を受信できる携帯電話の電話番号を入力する。この番号は Duoアプリをインストールしたスマホである必要はない。(不正なユーザを防ぐための確認を行うだけなので)


6ケタの確認番号が SMS で送られてくるので確認する。

送信元の 03-3760-8083 はどこかの SMS送信サービスで使っている番号のようで、他社のサービスでも共有されている。


確認番号を入力する。


以上でセットアップは完了。これで Google Duo を使うことができるようになる。驚くほどカンタンだったと思う。

あとは他の Google Duo ユーザに通話したり、他の Google Duo ユーザから通話してもらうだけだ。他のユーザから掛けてもらう時は、先ほど本人確認で使用した携帯電話の番号を通話先に入れてもらえば良い。


Google アカウントと紐づけるとさらに便利


必須機能ではないものの、Google アカウントと紐づけると他の端末で同じ番号を同時に使用したり、PC(のブラウザ)で使用することができるようになる。

また他のユーザから掛けてもらうとき、標準では電話番号を使うが、Google アカウントと紐づけると、電子メイルアドレスを宛先に使うことができるようになる。


右上のハンバーガーボタンをタップして、設定をタップ。


アカウントをタップ。


Googleアカウントのアカウントを追加をタップ。


紐づける Googleアカウントを選んで、同意するをタップする。


これで、Google Duo と Googleアカウントを紐づけることができた。


同じ Googleアカウントでログインした他の端末では、SMS 認証無しで使うことができる。

また、以後この Googleアカウントでログインすればブラウザで、


https://duo.google.com/


へアクセスするだけで Google Duo を使うことができるようになる。他のスマホでも同時に待ち受けできるので、アカウントを共有すれば簡易な代表番号として運用することもできる。


もちろん、ヘッドセットなどを使って通話することもできる。

通話の宛先として電子メイルアドレスを使えるようになるので、電話番号を教えるより心理的な抵抗が少ないと思う。(紐づけはいくらでも変更できるので、必要に応じて紐づけ先の Googleアカウントを変えてしまっても良い)


Google内でも異端児の存在


Google は社内で似たようなサービスが乱立している。Hangout、Chat、Meet といった通話用なのか、ビデオ通話なのか、ウェブ会議なのか棲み分けが分かりづらい。

その中で、Google Duo はウェブ会議は行えず、通話に特化したアプリ(サービス)と言える。

※初期の頃はウェブ会議非対応だったが、いまは最大32人までのウェブ会議を開催できる


名称変更の予定


ここまで紹介してきた Google Duo だが、2022年末までにサービス名を、Google Meet に変更する計画が発表されている。

実は 2022年現在、Google Meet というサービスがすでにある。この旧来の Google Meet は Meet Original という名称に変更した後、サービス廃止される。ちなみに Meet には同じ名前ながら、有料ユーザ向けの Workspace版と無料ユーザ向けの Gmail版という、仕様の違う 2つのサービスが混在している。(ただし、互いのユーザが相互に通話することはできる)

そして 2022年現在、Google Duo という名称で提供しているアプリ(サービス)が、新Meet として提供されることになる。(ややこしい。。。)

過去にも Hangout や Chat で似たようなサービス名の入れ替えがあってユーザは混乱しているが、Duo という名称では通話アプリであることがわかりにくいので、実態に合わせて Meet の名称を横取りする形になるようだ。

本記事を執筆している 2022年6月21日現在、Playストアにある Meetアプリはまだ旧Meet(ウェブ会議用のアプリ)のままだ。


日本発の Google Duo 的なアプリ


実は日本発で Google Duo のような登録不要で通話できるアプリがある。SkyPhone というアプリでアプリを立ち上げると 8ケタの独自の番号が払い出され、ユーザ同士はこの 8ケタの番号を使って通話できる。

なんらかの方法でこの独自の 8ケタ番号を教え合う必要はあるものの、逆に既存の電話番号を教える必要がなく、電子メイルアドレスすら要らないので、テンポラリーな人間関係の相手に通知するのに使いやすいとも言える。

最近ではオンライン面接などの手段として使われているようだ。


さいごに


技術的な小難しい話題でしたが、最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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