見出し画像

BBフォンでファックスを使う

固定電話回線の IP電話化で気になる話題として、ファックスでも使えるのか、という点がある。

各サービス固有のクセなどもあるので個別に検証していくしか無いが、いまのところコーデックに G.729a しか使えない 050plus系を除けば、G.711μ が使える IP電話であれば、みなし音声による T.30 ファックス(いわゆる G3ファックス)が送受信できるはずだ。


前回の記事では、YAMAHA NVR510 に収容した ODN IPフォン(SIP)を使ってファックスの送受信を行った。今回はレンタルの光BBユニットの FXSポートとファックス機と接続した。


使用機材、EPSON PX-M885F


今回、ファックスの送受信テストで使ったのは EPSON PX-M885F というインクジェットA4複合機だ。

小さな事業所や個人で使いやすい複合機で、うちでは A3カラーレーザー複合機も使っているがファックスや印刷はもっぱらこちらを使うことが多い。交換インクのインク代が安くないのでランニングコストを考えると、カウンター保守契約しているカラーレーザー複合機に敵わないが、なにしろ本体が安いので予備も兼ねて複数台設置してあって(交換用インクは共有)、便利に使っている。


送信テスト、受信テスト用番号


ファックスの送受信をテストすると言っても、2回線、ファックス機2台を用意しないといけない。しかし、ふつうの環境で 2回線とファックス機2台を用意するのは容易ではないだろう。

知り合いに頼んでテストに参加してもらうということも考えられるが、他人の手をわずらわせずにファックスのテストが行える、便利なサービスをプリンターメーカの Brother と EPSON が用意してくれている。

Brother のテスト用番号は、052-824-4773 でこちらからファックスを送ると、しばらく置いて発信元の番号に折り返して結果を送ってくれる。折り返しの発信は同じ番号から返ってくることもあるが、違う番号から掛かってくることもある。

EPSON のテスト用番号は、042-585-8501 でこちらは送受信とも同じ番号が使われているようだ。

Brother も EPSON も混み合っているとビジーでつながらないことがある。特に EPSON は挙動を見ていると 1回線しか無いのか、同時にテストしている人たちが常にリダイヤル待ちしているような状況だと、何分経ってもつながらないことがある。


Brother でテスト


こちらが Brother テスト番号から送り返してもらったもの。こちらの発信元番号(050-1389-90xx)も正常に通知されていて、送られてきた状態を見ても歪みやにじみなどはなく、加入電話を使った送受信となんら遜色はないように見える。


EPSON でテスト

こちらが EPSON テスト番号から送り返してもらったもの。こちらの発信元番号(050-1389-90xx)も正常に通知されていて、送られてきた状態を見ても歪みやにじみなどはなく、加入電話を使った送受信となんら遜色はないように見える。


まとめ


一般家庭ではなかなか撤去できないファックスを使うために、アナログ回線を残しているというご家庭もあると思うが、ファックスを使うなら回線は BBフォンに置き換えてしまうことができる。

もちろん、BBフォンは 050番号IP電話なので、110/119 といった緊急通報に掛けられなかったり、一部の発信不可能な番号があったりするが、そのあたりはスマホの 090/080/070番号を使えば良い(緊急通報だと、GPS で場所を特定できるスマホのほうが都合が良かったりする)。

固定電話はもっぱらファックス用という場合は乗り換えを検討してもよいと思う。


さいごに


技術的な小難しい話題でしたが、最後まで読んでいただいてありがとうございました。

よければ ↓ にある、♡ をクリックしていただけると励みになります。質問のコメントも歓迎です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?