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子どもというものの危うさ。

去年、「カンボジア大虐殺と日本人妻」というカンボジアのクメール・ルージュ支配下から生き延びた方の貴重な証言を観ました。

一番恐ろしいなと思ったのは、虐殺の主体が
子どもだったということです。

残酷なことを子どもがしていたのですね。

つまりは「子ども」を「残虐無道」な兵士やテロリストに仕立てた大人がいたということです。

クメール・ルージュは子どもを利用したのです。

クメール・ルージュに限らず、
世界中で、
少年兵というものは存在しています。

少年兵が一番残酷で恐ろしいという話は聞いたことがあります。

大人になり、
子どもを持つような年齢になると、
命の重みに触れる機会があったり、
相手に対する想像力が生まれ
そう簡単には人を殺せなくなるのだと思います。

少年兵士たはちは、洗脳されて
正義のために正しいことをしているつもりで
虐殺の尖兵にされてしまうのでしょう。
簡単に人を殺してしまいます。

手塚治虫の『アドルフに告ぐ』では、仲良くする優しい心を持った子どもたちが、
徹底的に国家やイデオロギーに洗脳され、
変わって行く様子が描かれていました。

ヒトラー・ユーゲントのことも出てきたと思います。

キューブリック監督の映画『フルメタル・ジャケット』では、幼い表情のベトコンの少女が出てきました。

とても印象的な瞳の少女でした。

ベトコンの戦士だから、「志願した戦う少女」であると、わたしは勝手に思い込んでこの映画を観ていました。(美談的なものの見方で恥ずかしくなります。)

そうではなかったのですね。

ベトコンに拉致され、兵士にされていた少年兵士、少女兵士がたくさんいたと知りました。

アメリカのそこら辺にいる軟派なお兄ちゃんと、ベトナムの少女が殺し合う…
どうしてこんな悲しいことが起きてしまうのでしょう。。。

『フルメタル・ジャケット』の前半は
平凡な若者が軍隊教育の名のもと
、鬼軍曹の罵詈雑言と暴力で
徹底的に個人の人格を否定されて、
兵士というものに「改造」されていく話です。

❄️❄️❄️

少年や少女を国家や組織が徴兵したり拉致したりして
極端な思考を植え付けて
兵士に仕立て上げ、戦争をする。

その際、恐怖心を取り去るため
そして洗脳のため、トルエンや
覚醒剤などの薬物を使う。

日本の特攻隊もヒロポンが与えられていた
ようです。
❄️❄️❄️

こんなことが、
ずっと行われてきたということなんですよね。

どうすればいいんだろう?
何が出来るのだろう?

考えてしまいます。

柔らかい心を持つ「子ども」時代。
大事な時期に、自分で判断出来るような
想像力を育んであげたいものです。

間違っても、国家に預けてはいけないのにと、
能登地震の中学生の避難のニュースを見て思いました。

国家による「洗脳」というテーマでは
キューブリック監督の『時計じかけのオレンジ』があります。
本当に、キューブリック監督は
人間が直面する問題を鋭く描いていてすごいです。






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