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「日日是好日」人生を楽しむヒントが隠されてます

めちゃくちゃ良かった。
樹木希林さんが出てる映画としか認識なく、もはやドキュメンタリーだとすら思ってたんです。でもなんとなーく、暇だったのでNetflix漁ってたら気になってしまって特に期待もせず、鑑賞しました。見てるうちにとんでもないものを経験してる実感が湧いてきました。この映画、「人生をいかにして楽しむか」のヒントが隠されてることに気づきました。ちょっと書かせてください。

作品概要
公開年:2018年
配給:東京テアトル、ヨアケ
監督:大森立嗣
出演:黒木華、樹木希林、多部未華子、鶴田真由、鶴見辰吾

あらすじ(Wikipediaより抜粋)
大学生の典子(黒木華)は、突然母親から茶道を勧められる。戸惑いながらも従姉・美智子(多部未華子)とともに、タダモノではないという噂の茶道の先生・武田のおばさん(樹木希林)の指導を受けることになる。

大学を卒業しても、いまだに就職もせずに30代に突入した典子は、大学を卒業して茶道をやめ、すぐに就職をし、お見合いをするために退職し、婚約をして子どもも生まれた美智子との間に遠い距離を感じていた。

そんな中、10年間辞めずに続けてきた茶道でさまざまな後輩との出会いを通して大切なことをたくさん学んだ典子はやっと出版社に面接をしに行くことになった。だがそれもダメで、ずっと付き合っていた彼氏とも別れても落ち込んでいた中、父親の死を知り、武田のおばさんと泣いた。

それから典子は立ち直りもう一度全てやり直そうと決意する。

感想
この作品、まず良いと思ったのが、主人公がやりたいことが見つからない、真面目で努力家だけど不器用というキャラ。とても共感ポイントが高く、感情移入しやすかった。

嫌々ながらも従姉とともに茶道を習う。その茶道がこれまたいいんだ!とても趣があっていい。縁側、季節ごとに変わる自然、お茶を立てる音、一つ一つのシーンどこを切り取っても絵になる。これ眺めてるだけでも僕はとても価値あるものだと思う。生徒の彼女らが「日日是好日」という文字を見て、なんだろー、毎日がいい日ってことかなーとしかわからなかった。ここではね。

そうこうしているうちに月日が立っていくのですが、従姉との距離に気づきます。いとこは自分のことは自分で決めて、先に就職して、結婚してどんどん先にいく。焦る典子。ここにも共感ポイントがすごくある。友達や彼女、兄弟がどんどん先に行っていっているのに自分はなにしてんだろうなぁって悩むこといっぱいあると思う。そういう人たち全ての人たちに捧げるよっていうメッセージが序盤には込められてるんだよね。

それでも典子は自分のやりたいと思ってた書く仕事を地道にやり、恋もして、茶道をして日々成長していた。しかし、そんな彼女にも苦難がやってくる。就職試験、婚約者との別れや父の死。それでも彼女は茶道を続けている。そこで武田の先生はいつも寄り添ってた。そのまるで親のような先生の思いに毎回感動してました。

ある時、典子は気付くんです。
「雨の日は雨を聴く。五感を使って全身でその瞬間を味わう。雪の日は雪を見て、夏には夏の暑さを冬は身の切れるような寒さを。毎日は良い日。そういうことだったのか。」
日日是好日。この意味をやっと理解します。
この映画、これをわからせてくれるために最初から最後まで、日常が美しく、毎日が風情あるものに描かれており、素晴らしい演出だなぁと感じました。
典子が3ヶ月茶道を休む時があります。その時先生は「いつやめてもいいじゃない。ただ美味しいお茶を飲みにくればいいじゃない」と言います。毎日、ちょっとした季節の変化、日々の変化、楽しみを糧に生きること。それだけで十分だよ。とそんなメッセージが込められてる気がした。
やりたいこと見つからない人、そんなに嘆かなくてもいいんじゃないかな。日々いいことはいっぱい転がっているのだから。

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