見出し画像

私の毒親からの独立日記⑤ 心のバケツ

 『心のバケツ』って聞いた事ありますか?🪣

 中学生の頃に家庭科の先生が話してくれたんですが、

『人には皆、心のバケツを持っていて、嫌なことがあったり、辛いことがあるとバケツの中の水はどんどん溜まって行くの。それでバケツから水が溢れると限界を越えてしまって、人によっては衝動的に自殺したり、誰かを殺してしまったりしてしまうの。だから人は泣いたり、美味しいものを食べたり、遊んだりしてバケツの中の水を減らすんだよ。』

 私はこの先生の話が何故か忘れられず、今でも鮮明に覚えてます。
 
 私の実家はとても狭い家で寝室が一つしかありませんでした。10帖もない広さの部屋に私、兄、両親が川の字で寝ていました。
 部屋には万年床のカビの生えた布団、父の机、私の机、テレビ、タンスでギチギチ状態でした。

 

20年近くプライバシーが守られる部屋を与えれず過ごしました。そうなると喧嘩が起きた時に巻き込まれるし、お互いが距離を置いて気持ちの整理をする時間が作れませんでした。

 兄と父の喧嘩は罵倒から始まり殴り合いになります。小学生の頃は兄も力では父に勝てないのでやられっぱなしでしたが、中学生にもなると兄の方が力が強くなり取っ組み合いになります。
 

兄は強い人でした。

当時はダメな事ばかりするどうしようもない人だと思ってました。実際、毎日父は口癖のように兄のダメ人間っぷりを話してたので、私も兄はダメ人間なんだと洗脳されてました?
 でも、今振り返ると、父と真っ向から向き合って喧嘩し、力も強くなり口でも負けなくなり、私より酷い目にあってたのに病院のお世話にもならず今は自立しています。

 私は父と喧嘩になると、力は勿論勝てない。口論でも勝てない。私が泣くまで怒鳴られます。
 でも父は

『泣くこと、逃げることを絶対に許しません』

 私が限界が来て泣き出すと、部屋が一つしかないので私の泣き声が耳障りだとさらに怒り

 私のスマートフォンの録音機能を使って私の泣き声を録音して、私の耳元で最大音量で再生され
 
『これで俺がどれだけ不快な思いしてるか分かったか!?』

と怒鳴られました。
昔は泣くしか出来なかったのに、無駄に強くなって、怒られて、気づいたら泣けなくなりました。

心が張り裂けそうなほど辛くでも、あまりの辛さに頭がおかしくなりそうでも
泣きたくても泣けなくなりました。

大声を上げて叫んで泣きたいのに、頑張っても声を押し殺してしくしくとしか泣けません。
そのせいで私の心のバケツはいつも水でいっぱいで重たいです。

私は人生で一度も泣いたときに誰かが慰めてくれた事はありませんでした。
だから、一度でいいからまた泣けるようになったら

誰でもいいから私を抱きしめて『辛かったね』と慰めて貰いたいんです。


キリがいいので短いですが今日はこの辺で終わりにしたいと思います。ここまで読んでくださってありがとうございます✨

良ければ感想などをコメントしてくれると嬉しいです👏
またいつもスキ、フォローありがとうございます✨

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?