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7/1放送 WEEKLY OCHIAI「日本企業を"大変革"せよ」

昨日放送されたWEEKLY OCHIAI「日本企業を "大変革" せよ」を見た。

情報分析をする安宅氏、重要な問いを立てる宮田氏、具体的な戦略を述べる富山氏、当事者としての及川氏ということで、明確な役割分担ができていたと思う。

このなかで私が一番重要だと思ったのは、宮田氏が繰り返していた「その企業は本当に存在する価値があるのか?」という問いである。直近の山口周氏の主張にも通じるものがあるが、モノが飽和している世の中において、その企業が提供しているモノは本当に提供する必要があるのか、というのは本質的な問いであろう。毎週のようにコンビニに並ぶ新しいお菓子や飲料、毎年リニューアルする家電、シーズンごとに変わる衣類、、、これらのほとんどは不必要なものだと思う。

しかし、本質的にこの問いは重要ではあるものの、「この企業が作っているモノっていりませんよね?では解散しましょう」とは一筋縄ではいかないこともわかる。自分が提供しているモノが意味がないからといって、「ではこの商品はやめにしましょう」と決断できるサラリーマンはなかなかいないのではないか。なぜなら、そうしてしまうことで自分の仕事がなくなり、会社からも評価されなくなり、最終的には自分の給料が下がってしまうし、周りの人も仕事を失ってしまうからだ。家族を養えなくなる、生活水準が下がってしまう、ということへの恐れが、「必要ないモノを作っているにも関わらす大企業にしがみつく」人たちを生み出していると思う。

この問題に対する具体的な対応としては、富山氏が言っていた「定年までの給料をお支払いして辞めてもらう」というのが最善なのではないかと思う。大金を積まれた方は、自分のこれまでやってきたことを全否定されたようで惨めな気分にはなるだろうが、拘ってきた「お金」の問題が解決すれば会社にしがみつく理由もなくなるのではないかと想像する。

このコロナ禍で、自分の仕事や人生を考える人も多いのではないかと思う。かくいう私もその一人だ。今は広告の仕事をしているが、そのほとんどがモノづくりの企業の広告であり、そこに意味を見出すのは難しくなっている。また、家族と過ごす時間が増え、そこに幸せを見出しつつあるという側面もある。唯一、今の会社にしがみつく理由があるとするなら、安定した一定の給料だろう。家計を担っているものとしては、突然給料がなくなる、あるいは激減するというのは恐怖である。

従業員をどうやってスムーズに辞めさせるかについては、企業の変革の一つの大きなキーになるだろう。

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