高専を三年で中退して国公立大学に入学した話。〜高専ならではの戦略〜
初めに
私は国立高専3年生で大学の公募推薦を受験し、某国公立大学に合格しました。(理系ですが少し変わった理系です。)
高専生の中には高専に進学したことを後悔している人も少なからずいると思います。そのような人たちのために、この記事ではいかにして大学受験を成功させたかの体験談を綴っていきたいと思います。
※この記事では大学受験=高専3年での受験 編入試験=高専5年生での受験 というように言葉を使い分けていきます。
知っておくべきこと
まず初めに高専から大学受験をし、1年次から進学することはそう簡単ではありません。
その理由は大きく分けて2つあります。
1つ目は高専から受験するためには高専生の大学受験を認めている大学を探すのが難しいからです。代表的な例で言えば東京理科大学などは推薦入試での高専からの受験は認められていません。もし、大学受験をしようと決心しても志望する大学が高専生の入学を拒否していれば受けることができません。ですから、自分の条件にあった大学を探す必要があります。
2つ目は高専からの受験を希望する場合、必然的に入試方法は推薦入試に絞られるからです。高専での勉強と受験勉強の間にはかなり大きなギャップがあります。そのため、一般受験は厳しいと思います。また、推薦入試は枠があまり少ないため倍率が高い場合が多いです。そのため、難易度は高くなります。(まあでも編入試験よりかはマシかも)
勝ち筋はある。
ここまでネガティブなことばかり呟いてきましたが、高専生ならではの強みもあります。それは実際に手を動かしてものを作れるところです。(ものでなくても研究でもいいかも)自分の通っていた高専は自由に学生が使用することのできる工房があったので、そこに置いてある3Dプリンターや印刷機などを使用してものをつくり、面接の時にアピールしました。(ポートフォリオなどを作成したのですが実際の面接では受け取り拒否されました。多分公募推薦だから)
同世代の中でも高専ほどの設備を使える学校はなかなかないです。なので面接時などは他の人にはない強みを武器を手に戦うことができます。
自分は実際に自動車部に所属して自動車を製作していました。また、文化祭ではプロジェクターを使用して面白いことをしていました。
経験談
私は高専に入学してから漠然と「大学へは進学したいなー」と考えていたので1年生の時は割と定期テストなどはまじめに取り組んでいました。その時のクラス順位は大体5位らへんだったと思います。ここら辺までは順風満帆だったのですが、そこから2年生に進学した際に、頭のいい人がクラスに揃ってしまい20位くらいまで転落しました。
4月
僕が大学受験をしようと決心したのは高専3年生4月くらいからでした。部活の顧問の先生に違う進路に行きたいとぼそっと話した際に、3年で高専を中退して大学に入学するという選択肢を知りました。
ですがこの時にはすでに高校三年生の4月だったので到底今から受験勉強をし始めたところで間に合うわけがないので推薦入試に絞って受験することを決めました。
5月
この時にはもうすでに塾が決まり、小論文の練習を始めていました。自分は中学受験をしたおかげか割とまともな文章を書くことができました。TOEICをここら辺で受験しました。スコアは大体675くらいでした。もともと、英語は得意科目だったので単語の勉強だけで割と高得点が取れました!
6月〜7月
この辺では相変わらず小論文の練習&時事問題のリサーチを行なっていました。
時事問題のリサーチにはNews picksを利用していました。(ニュースアプリにお金を払うことに対して抵抗がある人もいらっしゃると思いますがNews pocksはまじでおすすめ)
8月
ここら辺では夏期講習で小論文を書きまくってました。また、志望学科に関する資格の勉強も始めていました。
9月〜10月
資格には一度落ちましたが、二度目で合格することができました笑笑
ここら辺から志望大学の小論文の過去問を書き始めていました。また、そのほかにも面接の練習もこの時から始めていました。一冊だけ面接対策用の本を購入し、そこに載っている頻出質問集に対する自分なりの答えをあらかじめ作成しておき、それらを完璧に答えられるようにしました。
この頃には志望理由書なども提出していたのでそちらの方もどんな質問が飛んできても答えられるように万全の準備をしていきました。
11月受験
私の大学は11月の中旬が受験日でした。ちょうどこの時が後期中間試験の真っ只中だったので鬼忙しかったです。
受験日
受験日当日は今まで書いてきた小論文と時事問題をまとめてきたノートを持参して受験会場に向かいました。
小論文
小論文は例年と問題形式が変わり少々焦りましたが、これまでに沢山の小論文を書いてきたのでなんとか対応できました。
面接
面接はアホみたいに緊張しました。緊張しすぎて何を話したかすら覚えていませんが、聞かれた内容はどこの大学でも聞かれるような基本的なものばかりでした。資格を取得したおかげで、その分野に興味があることを示すことができたのであまり突っ込んだ質問をされなかったのだと思います。
口頭試問
口頭試問は志望学科について入念にリサーチしてきたので割と応えることができました。面接官側もこちらが緊張していることは理解しているので、カタコトでも伝える努力をすれば、わかってもらえると思います。自分も実際にカタコトでした。
結果
あまり面接や小論文も手応えはありませんでしたが、結果合格することができました。
そして、これから高専から僕と同じように大学1年次入学を目指す人に向けてこの記事を書いています。
これから高専から大学進学を目指そうか迷っている人へ
迷ってるくらいなら挑戦しましょう。その方が絶対に得です。自分自身も塾選びをしている際に、半年でしかも公募推薦目当てで国公立大学を受験するのは無謀すぎると言われたこともありましたが、無事合格することができました。
高専で受験しても落ちたら4年生に進学して、編入試験でまたチャレンジするだけです。他の受験生は落ちたら浪人です。こんなにいい条件はありません。僕はあの時チャレンジを決心して本当に良かったと思っています。後悔のない選択を。
これから高専から大学進学を目指すと決心した人へ
高専生は普通高校とは明らかに異質です。異質であることは推薦入試において信じられないくらい有利です。高校生の年齢であそこまで充実した設備を利用できる人はそう多くありません。その設備や人材をフルに活用しましょう。僕も学校にある3Dプリンターや印刷機などを使い倒し様々なものを作りました。(ポートフォリオなど)高専ならではの強みを生かして戦うことが他の受験生に打ち勝つために必要不可欠です。今からでもいいので高専らしいことをしてください!
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