スマートフォンSTGに触れる
先日から続く、入院中の話。
入院中は時間を持て余す、そこで手元にはスマートフォンがある、これでゲームもできる。
私は今まで、スマートフォンでゲームをプレイしたことはほとんどなかったので、この機会に試してみる。
ちなみに、私が所有するのはAndroid携帯なので、紹介は全てAndroidのみ。iOS対応かは未確認ということでご了承ください。
まずはスマートフォン用STGとして知られるタイトル、ケイブ制作の縦STG『ゴシックは魔法乙女』。
また、3D STG『アリス・ギア・アイギス』。
これらをダウンロードしてみたが、ゲーム中は更に100MBなど大容量のダウンロードを要求される。
私が入院中の病院では、患者のために無線LANが開放されているが、速度は遅いので時間がかかる。そもそも共有のLANでそれはやるべきではないと、プレイは断念した。
スマートフォンSTGで思うこと
そこで、インディーゲームなど、単品でプレイ可能なSTGを立て続けにダウンロードしてみた。
そこで感じたことを色々と。
検索ワード
スクロールタイプなどのSTGを探そうと、Google Playストアから「シューティング」のキーワードで検索するが、FPS・TPSが主に出てきて「STG」だとそれなりに希望に添ったものが出てくる。
STGが好きな人なら一度は味わっているであろうこと。
それよりも、海外ではこのようなゲームを「Shoot 'em ups」「Shmups」と呼ぶため「shmups」のキーワードの方が理想的な検索結果を出してくれた。
スマートフォンゲームの操作
スマートフォンのゲームは主にタップ操作なので、STGでは「移動」の操作だけでショットは自動で撃ち続けるゲームが多い。だから避けることに特化した弾幕スタイルが向いているようにも思える。
でもこれだと「プレイヤーが親指に隠れる」といった問題も出てくる。画面のどこを触っても動かせるように工夫されているが、端まで動かせば隠れるなど完全ではない。
それに対して、プレイヤーを画面に固定することで解決した『TIME LOCKER - Shooter』もある。
これは、スマートフォンならではの課題のようだ。
基本無料と広告
Steamのようにゲームを購入してプレイする「買い切り」よりも、無料でプレイできて広告付き、もしくは何かをするには有料という「基本無料」が多い。
その基本無料でも、プレイ中に突然ゲームが止まって広告を見せられ「課金すれば広告削除するよ」と、半ば強制的なものもあるなど、払わせ方にも個性が見える。
スマートフォンSTG紹介
今回、スマートフォンでダウンロードして遊んだゲームを紹介。
弾幕月曜日
短いミッションをクリアしていくSTG。お金を貯めて自機を強化しながら先のミッションに挑戦していく、成長の要素もある。
また、同作者による、本作のリミックスバージョン及び2ステージ以降のプレイを課金制とした『弾幕月曜日黒』
他に、本作の改良版『弾幕月曜日終章』もある。
敵が次々と出現して攻撃、対してプレイヤーも素早く動いて破壊していく。放たれた弾幕に対しては、動きを見極めながら隙間を探り、微妙な動きで避けていく。
指1本のタップ・スライド操作だけで、アクションとシビアな弾避けの両方を味わうことができる。
そして破壊すると出現するクリスタルを取得すればポイントが貯まり、武器を購入してパワーアップする。広告を見れば更にポイントを取得、課金すればフルパワーでプレイ可能と、全て無料で可能だが、広告で「有利」、課金は「ご褒美」となる。
操作や払わせ方など、制作者はスマートフォンゲームの遊ばせ方を徹底的に研究したという印象を受ける。
Mathmare [数学×弾幕避けゲーム]
STGではなく、弾幕を「避ける」のみ。 その弾幕は、全て数式によって規則正しく描かれるという「数学」に特化したアクションゲーム。
一定の法則に従って作られる弾幕は、時には直線、時には曲線と、あらゆる映像を作りながら放たれる。それに紛れ、まるで「数学と戯れる」ように避けていく。
数学の知識はいらない、数学の魅力を肌で感じ取るように味わうのがコンセプト。
Mini Blaster
プレイヤーは「ロックオンミサイル」を使い、フィールド上で敵を破壊していく1画面STG。
画面上の敵を全滅するとステージクリア、その度にランダムにパワーアップ。敵もステージを進めるほど数が増え、攻撃も激しくなっていく。その中から敵の「隙間」を見極め間をかいくぐり、次々と撃つ。1度接触すれば即終了と、限られた空間で味わうスリル。
LinearShooter
ワイヤーフレーム風の映像で繰り広げられる縦STG。
出現する敵と取得アイテムはランダム、敵の攻撃は直線的な砲撃が主なので、弾道を見れば、どこかに弾の隙間「弾幕を抜ける道」を見つけられる。
Nova:Fantasy Airforce 2050
リアルな映像の中で繰り広げられる縦STG。
ゆっくりスクロールする重々しい展開たが、1ステージは短い。道中で敵の攻撃もスローなので弾除けが容易。
Super Glitter Rush
映像はパステルカラーの同系色で描かれるモノクロ調のドット絵、ゲームは1対1のボス戦のみという、固定画面対戦型STG。
敵が撃つ弾を避けながら、その中に紛れたエネルギーを取得していく、溜め撃ちすれば敵の弾を巻き込んで反撃という、「回避」「タイング」「破壊」が1画面の中に備わっている。
本作はSteamでも発売されていて、私がプレイした動画もアップしている。
スマートフォンはこれをベースにしているようで、画面下に描かれているレバーとボタンで操作する。おかげで、プレイ中に指がはずれて操作不能になることもある。
アーケードゲームのスタイルはそのままではうまくいかないわけで、そこはタップ操作にして欲しかった。
PewPew Live
ワイヤーフレームを再現した映像の全方位STG。
フィールド上の戦闘は、Xbox360などで発売された『ジオメトリーウォーズ』、アステロイドが迫り来るステージやメニューなどに出てくるカタカナ表記の文字は、ゲームメーカー「アタリ」からのリスペクトと思われる。
操作は画面上にある2レバーで移動と全方位ショット。基本的に両手の指を定位置に置いてスライド操作なので、プレイ中に指がはずれるなどの操作ミスは少ない。
用意された5つのモードは、徹底的に撃って道を切り開く、闇雲に破壊すると弾で埋め尽くされるので計画的に撃つ、ひたすら避けるなど、全て撃つスタイルが異なるので、あらゆる楽しみ方ができる。
更に、ネットからのダウンロードで、ユーザー制作による様々な実験的なモードも楽しめるなど、プレイヤー達によってゲームが成長している。
スマートフォンゲームは作り手も手軽
今回紹介した中で、私がはまったゲームは『弾幕月曜日』と『PewPew Live』。
特に『PewPew Live』は、まる1日ぶっ通しでプレイして、手首が痛くなって病院に湿布を追加でもらったという。
これら以外でもいくつかのゲームをプレイしてみたが、そこで感じたこと。
ゲームの中には、敵が背景に溶け込みすぎて見えないなど無茶なことをしているものや、STGが好きで「このゲームのインスパイア作りました!」ってまんま過ぎるやろってもの、「勉強のために作りました!(そう書いてた)」って触れたらすぐ分かるものなど、制作者の個性がよく見える。
Steamでもそれを感じるゲームは多いが、スマートフォンは基本無料が多いためか、更に色濃く出たゲームが多いように思える。
そんな、作り手の手軽さを感じた次第。