雛鳥は　何度でも羽ばたく

この季節になると　
カモなどの水鳥を見かけます

ちいさな雛鳥は鳴き声も幼く
見ているだけで心が癒されますね

そんな雛鳥から
学ぶことがあるという話です

大空を飛ぶために

ぴよぴよと弱々しい鳴き声をあげ
何かあると一斉に水の中に潜ったり
親鳥の影に隠れたり

生きるために必死です

ですが　すこし見ないうちに
意外に早く成長します

体が大きくなり
がっしりしてきます
そして　羽ができてきます

そうすると　
雛鳥は　飛ぶ練習を始めるのです

バシャバシャバシャと音を立て
水しぶきを身に纏いながら
一直線に走ります

まるで　水面を滑るように

この雛鳥の様子に
僕は心を揺さぶられるのです

雛鳥は　何度でも羽ばたく

なぜなら　育ち途中の雛鳥は　
飛べるわけがないのです
絶対に無理なんです

理由は　羽が全然育ってないから

成長途中の雛鳥の羽は　
大空を自由に羽ばたくには　
まだまだ小さく

生まれた頃と　
ほとんどからわないサイズで
身体を支えられない

にも関わらず

必死に　一生懸命に羽ばたき
水面を走るのです
何度も何度も何度も何度も

バシャバシャバシャ
バシャバシャバシャ

時には　数羽並んで一斉に走ります

バシャバシャバシャ
バシャバシャバシャ

この姿

この姿に心を揺さぶられます
真っ直ぐに前を向く姿
何度も何度も何度も繰り返す姿

その姿に心を揺さぶられるのです

僕たちも　同じ雛鳥

僕たちも同じです

新しいことをはじめたり
いままでのやり方を変えたりしたとき
僕たちは同じ雛鳥です

はじめからは　飛べません

何度も何度も何度も何度も
練習し　繰り返し　失敗し
その先に　空を舞うのです

雛鳥の在り方は　
そのことを教えてくれます