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幼い頃 海外で過ごした あの人 日本人は 自分だけ 友達づくりは 難しく 保育園では いつも一人で遊んでいた 繋がりたいのに 排除されていたのだ この痛みを 決定的にした記憶がある 兄との すれ違いだ ある日は あの人は いつも通り 一人で遊んでいた たまたま 隣の建物に 兄を見つけた あの人は 大きく大きく 手を振った 絶対に喜んでくれる と信じていた 一人ではない そう感じられるはずの瞬間 兄は 恥ずかしさから 反応を避けた あの人は 世界から排除されている
あの人は 家庭の中で 虐げられて 生きてきた 自分を 犠牲にし ケアをしながら 生きてきた 罪悪感 と 無価値感 いつの間にか 何かをしないと 自分には価値がないと そう 思いこむようになった 何をやっても 足りない 食事も取らずに 勉強ばかりしていた そして 身体は痩せ細っていった 何も がんばらなくていい そう 救いの言葉を投げかけてくれたのは 高校の先生 少しだけ 自分を赦せたような気がした 他にも 心療内科の先生 や パートナー あの人は 出会うた