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光のまち新野、紙のまち富岡

 いまの阿南市をリードする日亜化学。それはもともと新野町で起こった会社です。創業者は長生町産まれですし、現在の本社もほぼ大野地区の上中町です。日亜化学は阿南市の内陸部にゆかりの深い産業なのです。 

 なぜ富岡の牛岐城址公園が、LED電飾を行うなど、わが市の中心シンボルのような顔をしているのかが、理解できません。
 その恩恵や名声、経済発展、阿南最大の都市化は、新野町が第一に受けるべきではないのでしょうか?

 「光のまち」とは、新野を差す言葉なのです。”光のまち阿南” として阿南市全体を均質に焦点を当てるのであれば、まだ分かります。ですが現実はそうした状況には到底見えず、 "光のまち富岡" になっている。

 なぜこの市では、富岡地区や牛岐城址公園や富岡商店街が大きい顔をしているのでしょうか? なぜ市も、それを容認しているのでしょうか?間違っている方針としか思えません。

 いま阿南市でいちばん繁栄させるべきエリアは新野であり、新野商店街であるべきでしょう。富岡を中心部とみなす、この市の従来のあらゆる方針や基本計画は修正されるべきだ。


富岡に中心の大義はまだあるか

 阿南市発足当時は、神崎製紙があり、製紙産業が強かった状況でしたから、中心を富岡に置くことが許されたに過ぎません。けして未来永劫の特権ではないはずです。富岡には中心の大義は、もう失われていないでしょうか。

 また鉄道の全盛期でもあり、富岡駅(現:阿南駅)の存在も大きかったことでしょう。その鉄道も、いまや風前の灯火。駅を前提としたまちづくりは、もう成立しません

 一方で内陸中心の高速道路の時代が幕を開けます。市内の各インターチェンジをどうするかだけが勝負になるのです。阿南市は、沿岸部から内陸部の時代に転換するのです。

 沿岸部は南海トラフの津波で大変なことになります。ハザードマップは、従来この市が重視してきたエリアを全否定しています。富岡、見能林などは のきなみ浸水が予想されます。

 一方で内陸部である長生や桑野、新野は、海との間に小山を挟んでおり、たいへん安全です。なぜこの市は、依然として沿岸部を重視し続けるのか理解できません。

 稼ぎ頭が内陸に転換し、交通面や防災面の環境が激変した。市の中心を富岡から内陸に移転しないことは、もはやありえないことだ。

 なぜ富岡は、まちおこしに、自分たちの製紙産業をプッシュしないで、遠いヨソの地区である新野原点の光産業ばかり使うのでしょうか。恥ずかしくないんですか?

 富岡地区の辰巳町に日亜化学の工場があると言っても、それは徳島工場や鳴門工場などと同列の存在に過ぎません。徳島市や鳴門市が、 ”光” で富岡地区ほどに大きい顔をしていますか?

 富岡が惰性のように、製紙産業のみならず、関係の薄い光産業の恩恵まで享受することは、既得権者となった富岡による横暴としか思えません。

 この市は、功労に対して還元する概念が全く見られない。なぜ努力して貢献した内陸部が、成長の還元がなされず、冷や飯を食わないといけない?

 阿南市は誰のためのまちですか。いまの阿南市は考え方が硬直化し、普遍的に理想的な市をつくるというよりも、富岡ありき が前提の阿南市づくりになっている

日亜化学を作って、コンビニ1つ

 人口増加策もろくに打たれず、新野などコンビニ1つだけ。一方で従来の市街地には依然として大形商業施設や全国チェーンの商店が次々とできる。その状況を容認する市。どう考えてもおかしくないでしょうか。

 高校も無くされ、そのうえ小中学校再編?(徳島新聞には加茂谷や新野で再編が予想されるとする記事が出ている)。ふざけるな。阿南内陸部は富岡の植民地か?

 内陸部目線で見ると、縁のうすい異国でしかない富岡を、なぜ栄えさせる協力をしないといけない?
 逆に富岡側の一般庶民から見ても、ふだんの日常生活の上で、新野や桑野、福井、加茂谷などが、意識の一角に入っている人がどれだけいるんですか?

 牛岐の電飾を前にして、どれだけの人が光産業の原点、新野町にリスペクトを及ばせているのか?

新野の高校再編に対する反対運動を伝える新聞記事。
富岡中心論が本当に納得されているならば、これほどの事態は生じていないだろう。

 富岡は、都合よく、市の中心という立場にかこつけて、市全域から成長の果実を搾取しているだけではないか。

 これは 新野&日亜 だけの話ではありません。 これを放置すると、加茂谷や桑野、大野、福井、椿、伊島が日亜のような稼ぎ頭を、これから、いくら作り育てても、宗主国が植民地から収益を吸い上げるがごとく、富岡が わがもの にしてしまうことを意味します。

 「選択と集約の時代」、百歩譲ってそうだとしても、集約すべき中心拠点は、富岡にさせては絶対にいけない。

 市発足からこのみち、富岡や沿岸部ばかり見てきた阿南市。蚊帳の外 扱いされている内陸部や南部方面などの阿南市民のかたがた、いいかげんに怒るときではないですか。


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