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【奈良クラブ通信】「食いにかかるという気持ちをもって、相手より高い強度で戦っていきたい」中島賢星4/24ルヴァン杯広島戦試合前コメント

 今季からJ1からJ3までの全60チームに門戸が開かれた「JリーグYBCルヴァンカップ。組み合わせ抽選の結果、1stラウンド 2回戦からの登場となった奈良クラブは、ホーム・ロートフィールド奈良(ロートF)にJ1サンフレッチェ広島を迎える。J1リーグを過去三度も制しているJリーグ屈指の名門クラブとの初対決は、ロートFにとって初となるナイターでの公式戦開催にもなる。J3昇格2年目の新興クラブにとっては未知の挑戦となるが、クラブ最古参となる7年目の生え抜きMF山本宗太朗も「奈良県にとって歴史的な日になるので頑張りたい」と意気込みを語る。現在J3では16位と低迷するものの、過去には天皇杯でJ1クラブを相手に勝利した経験もある奈良クラブ。ホームで劇的なジャイアントキリングを果たせば、リーグ戦でも波に乗っていくはずだ。

【奈良クラブの過去のJ1クラブとの対戦】
2009年 天皇杯2回戦  ●0-3 vsアルビレックス新潟
2012年 天皇杯2回戦  ●0-4 vsセレッソ大阪
2014年 天皇杯2回戦 〇2-1 vsベガルタ仙台
2016年 天皇杯2回戦  ●2-5 vs柏レイソル

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 J1を知るプレーメーカーが、勝利のキーパーソンとなる。J1横浜FマリノスでJリーグデビューを果たし、岐阜・相模原を経て、昨季奈良に加入した中島賢星。昨季序盤こそコンディション調整や戦術への適応に苦しんだものの、シーズンを経るにつれ、中盤の絶対的存在になっていた。今季も、開幕戦からここまで全試合出場を続けている。

 しかしリーグ戦では勝ちきれない展開が続き、中盤で攻守のバランスを取るMFとしても、「ゲームコントロールをもっとしたいけど、なかなか難しい状況。どうしても終盤に失点したりする中で、自分に何が出来るか考えているけど…」ともどかしさを口にするなど、納得いく出来ではない。

 リーグ戦の前節・松本戦では、1失点目の後に自ら選手たちに声をかけピッチ上で円陣を組んだ。「あのまま崩れそうだったので、『ちゃんとやれることは出来ているから、勝ちたいなら残り時間も体を張り続けるしかない』と声をかけた。それでも失点したので…本当に難しい」。チームの中心として、停滞感を払拭するために奮闘を続けている。

 今回奈良クラブはJ1クラブとの初のホーム戦を迎えるが、自身もJ1との対戦は、横浜Fマリノス時代の2017年ルヴァンカップ以来となる。「相手がJ1のチームだからといって自分たちのやることは変わらない。初めて(J1と)やる選手も多いと思うので、そこで消極的にならないような手助けはピッチの中でやっていきたい」と、数少ないJ1経験者としてチームを引っ張る自覚は十分だ。2017年、最後に出場したルヴァンカップの対戦相手は奇しくもサンフレッチェ広島だった。その相手について「5バックでウイングバックが高い位置をとってきて、そこにクオリティ高く蹴れる選手がいる」と印象を語る。「後ろに引きすぎたら相手に自由にボールを回される。沈みすぎないようにしたい」と、試合展開を見据えた。

 「自分もJ1相手にたくさん試合にでている訳ではないけど、単純に選手の質とインテンシティの高さ、周りを見ながら周りの選手と繋がりながらプレーできる選手が多いと思う」とJ1の壁の高さを語った中島。ただ簡単に敗れるつもりは毛頭ない。「食いにかかるという気持ちをもって、相手より高い強度で戦っていきたい。上手いことしようとして勝てるとは思ってないので。そういうところが勝敗の鍵を握るんじゃないかと思います」と力強く語った。
 
 2014年天皇杯で当時J1のベガルタ仙台を破った奈良クラブは、その勢いそのままにその年の関西リーグを制し、JFLへと昇格した。ジャイアントキリングを成し遂げ、J2昇格への追い風に―。古都の司令塔は『その時』を虎視眈々と狙っている。

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画像提供:株式会社 奈良クラブ


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