[事例]Bushimills×Boston Celtics「地域住民に還元するアクティベーション」
ブランディングが重視される飲料メーカーは、ストーリーテリングの観点でスポーツとの相性がよい。最近だと、アサヒビールがラグビーワールドカップのスポンサーを勤め、ブランディングを実施している。また、飲料は興行における物販とも相性が良く、製品の独占導入という形でアクティベーションされるケースも多く見られる。
NBAのBoston Celticsとスポンサーシップを結んだアルコール飲料メーカーのBushimillsは、地域住民への還元を絡めたブランディングを実施している。
企業概要:Bushimills
イギリスのアイリッシュウイスキーメーカー。日本ではアサヒ飲料が販売代理店を務める。世界最古のウイスキー蒸留所を持っており、長い歴史を誇る。
スポンサーシップ概要:
①ファン向けにサイン入りグッズなどが当たるキャンペーンの実施(広告宣伝)
②ファン向けに州内全域での飲食店で0円で企業製品を販売するキャンペーンの実施(広告宣伝)
③地元のTVでの試合時に、企業のスポットCMを放送(広告宣伝)
本スポンサーシップにおいて特徴的な取組は②である。キャンペーンの具体的な内容は、「マサチューセッツ州の住民を対象に、キャンペーン期間中にバーやレストランでBushmillsを利用した商品(カクテルなど)を購入したレシートを専用サイトでアップロードすると、最大6ドルの払い戻しが行われる」というものだ。
ポイントは、「コロナ禍で打撃を受けた飲食店への支援」と「地域におけるアルコール飲料及び自社製品の購買状況把握」だ。本スポンサーシップは2021年3月に締結され、キャンペーン期間は3~7月までで設定されているが、少なからずコロナ禍の影響を受けていた飲食業界に対する地域貢献的な意味合いも含まれている。また、飲料メーカー視点で地域のマーケティングデータが取れる、という点も大きな意味を持っていると考えられる。
参考文献:
Kane's Beverage News Daily「Bushmills to Sponsor Boston Celtics」
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