【今週のリフレクション】畳み人という選択(設楽悠介氏)

今週は毎週Voicy〈ラジオアプリ〉で放送を聞いている設楽悠介さん著「畳み人という選択」を振り返ります。ざっくり3点で要約すると・・

1.「畳み人」とはリーダーの右腕。「広げ人」のアイデアや戦略を実現する実行力や経験を持ち、チームを指揮できる貴重な人。同時に、現場の良き理解者でもある良きお兄ちゃん。Doを伝えるのが広げ人で、Howを伝えるのが畳み人。冷静に全リスクを想定し、常に5つは選択肢を持ち、広げ人に代わって判断する。広げ人のゴールにチームを自然と導くコミュニケーション設計のスキルはAI時代こそ需要が高まる。

2.広げ人は朝令暮改でいい。広げ人を世界で一番理解しようとして、アクションの裏側を想像し、広げ人の熱量の伝道師となるのが畳み人。畳み人は広げ人のアイデアを「はじめは」一緒に面白がり共犯になることで、軌道修正をしてコントロールできる状況になる。広げ人の精神を支えるのも畳み人の仕事。複数の広げ人を一番近くで見てインストールすることで、多くのケースが経験できて成長につながる。

3.やりたい仕事をする最短ルートは、畳み人スキルを磨くこと。畳み人には広げるチャンスが与えられる。広げ人も畳む技術を持っている。まずは自分の力で仕事を実行する力をつけること。しつこいくらい主語を伝えて誤解を回避し、業務スピードを正確に理解して段取りの精度を上げ、時間泥棒にならない意識を持つ。自分が広げ人になったら、視点は外に向け、いい人でいない。事務仕事は振り、優秀な畳み人を探す。人生一度きりだからこそ、慎重に挑戦すべき。

この本を読んで感じたことは「消極的な畳み人も多いのではないか」ということです。広げる(=アイデアを出す、新しいことを始める)ことが苦手なので、畳み人サイドにいるイメージです。私も含め、こんな感覚の方も多いのではないでしょうか。

そんな中で、印象に残った一節は「広げ人を世界で一番理解しようとして、アクションの裏側を想像する」「冷静に全リスクを想定し、常に5つは選択肢を持つ」という部分でした。率直に言うと「そこまでか・・」とドキっとしました。

仕事で相手の言わんとしていることを想像はしますが、「世界で一番」理解しようとする人は多くないかもしれません。起こりそうなリスクは想定しますが、「5つも」選択肢を準備する人は少ないのではないでしょうか。

感じたことは「突き抜けること」の大切さです。広げ人がいいか、畳み人がいいかの話ではなく、突き抜けていれば価値があるのだと思いました。つまり、どちらかと言えば広げ人、強いて言えば畳み人、では価値が薄いのです。

もちろん、最終的には使い分けやバランスが大切になるのだと思います。今の役割では広げ人になろう、このメンバーなら畳み人でいよう、といった具合です。書籍でも、広げ人もみんな畳み人スキルを持っていると書かれています。

では、バランス良く使い分けられるようになるにはどうしたらいいのか?それは、まずは突き抜けて畳み人を極める期間や、敢えて徹底して広げ人を演じる経験が必要なのかもしれません。

そこそこではなくもう一歩突き抜ける。器用貧乏から卒業して、自分自身にタグをつくるためにも必要な構えだと感じました。

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