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今週のリフレクション【駆け出しマネジャーの成長論(中原淳氏)】

今週は、中原淳さん著「駆け出しマネジャーの成長論」を振り返ります。ザックリ3点で要約すると・・

1.マネジャーとは「他者を通じて物事を成し遂げる」こと。仕事のスターから管理の初心者に生まれ変わる必要がある。リアリティ・プレビュー(知る)→リアリティ・アクセプト(受け入れる)→リフレクション→アクション・テイキングで生まれ変わる。マネジャーの役割は、①突然化、②二重化(プレマネ)、③多様化、④煩雑化(予防線)、⑤若年化により難しくなっている。

2.マネジャーになることの最初は、揺れる感情とつきあうこと。①部下育成:育てる人材のプライオリティをつけ、挑戦空間を面で作り出す。②目標咀嚼:会社の目標を噛み砕いて説明し、対話空間を作り、納得を得て、実行させる。③政治交渉:段取りとロジックでボスマネ、錦の御旗で他部門と協調する。

3.④多様な人材活用:フィールドワーカーのように現場を観察し、役割として接する。⑤意思決定:少ない情報でグレーな案件を意思決定し、やりきる。⑥マインド維持:自分が引き受けなくて良いことを腑分けする。緊張屋さんと安心屋さんを近くに置く。⑦プレマネバランス:自分がやらないことを決め、心理的・時間的バランスをとる。

マネジャーに「生まれ変わる」という表現に考えさせられました。自分が今まで積み重ねてきたやり方を忘れ、マネジメントの初心者として試行錯誤を重ねる。まずはこのマインドセットが大前提だと感じました。

個人的に、大人が成長するには、①越境→②メタ認知→③アンラーニングが重要だと考えています。その意味で、マネジャーの役割はこれまでの延長ではなく、「越境」だという認識をすることがポイントかもしれません。

越境した先で人間関係の力学を見極め、ボトルネックとなっている機能を見極める。そして、解決する方法を自分にできるやり方で考える。ただ、解決するやり方はこれまでの得意技が通用しないことも多く、新しいやり方を編み出す必要に迫られる。マネジャーになるというのは、そんな行為なのかもしれません。

しかし、アウェイへの越境ではなくホームだと勘違いして観察することを怠ったり、プレイヤーとして評価された部分に固執してしまってアンラーニングが進まなかったりして、マネジャーとしてのスタートダッシュに失敗してしまうケースもあるように感じました。

マネジャーになるのは越境である。という前提に立って、初心者として謙虚でありたいと改めて感じました。

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