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今週のリフレクション【人的ネットワークづくりの教科書(田久保善彦氏)】

今週は、グロービス経営大学院編 田久保善彦さん著「人的ネットワークづくりの教科書」を振り返ります。ざっくり3点で要約すると・・

1.テクノロジー駆動型の社会環境変化は、業界や業種、企業や組織の垣根を越えた多様な経験を積み、個の中に多様性を養っている人を必要としている。意図的に、さまざまな場面において人的ネットワークを形成することが重要。志×能力開発×人的ネットワークは相互に相乗効果を発揮するサイクル。明確な志を持つ人は他者の共感を呼びやすく、能力開発で他者へのGIVEが大きくなり、誘われたり助力を求めれたりする。

2.人的ネットワークには、5つの恩恵がある。①内省:他者との対話で価値観の理解が進む。②安心・うれしさ:つながりを感じる。③享受:情報やチャンス。④協奏:共同で質の高いアウトプット。⑤循環:いずれ自分に返ってくる。本質機能(基礎力/発信)×表層機能(成果・ステータス・能力/志・価値観/つながり)で人的ネットワークは形成できる。個人の魅力を発信し、期待・共感を持たれ、トリガー(危機的状況・支援依頼)で応援される。

3.人的ネットワークには段階がある。レベル0:活動していない。レベル1:活動を開始。レベル2:活性化に寄与。レベル3:価値観に沿ったネットワークづくり。レベル4:ビジネスの活動に活かす/抜擢される。レベル5:経済圏を形成/コミュニティ同士をつなぐ。レベル2まではミートアップ・タイ、レベル3以降はウィーク・タイが重要。①出会いをつくる(飛び込む)→②出会いを活かす(タグ付ける)→③出会いを拡げる/維持するのサイクルを回して意図して形成する。

以前から人脈という言葉もあり、人間関係のつながりは重視されていたと思います。ただ、人脈の意味を辞書で調べると「ある集団・組織の中などで、主義・主張や利害などによる、人と人とのつながり」とあり、個人的には利己的で閉鎖された人間関係を連想する、ややネガティブなイメージがあります。

一方、人的ネットワークという言葉には個人的には創発的でオープンな、ポジティブなイメージを感じます。ポイントは「GIVEファースト」だと思います。集団や組織を越えた利害関係の少ない人達に対して、自分からGIVEをする。その結果、弱くも広い関係性の人達に対してタグが発生する。そして、タグに応じて誘われたり頼られたりする機会が増えていき、いざという時に助けてもらえる信頼貯金が溜まっていく。そして、助けてもらった相手にまたGIVEをしていく。そんなサイクルが回っているように思います。

社内だけで仕事が完結せず、社外では発注元と発注先という一面性が成り立たない社会では、人的ネットワークは必ず必要になると思います。そのため1歩目は書籍にもある通り、出会いを作ることです。しかし、出会いを作っても人的ネットワークは形成できません。2歩目として、出会った人達に自分にできることをGIVEすることが大切だと思います。

自分のためにも、他者のためになることをする。ただの綺麗事だけではなく、そんな気持ちも持ちながらGIVEファーストの姿勢が広がれば、明るい社会になると思います。ちょっとお花畑みたいな理想論ですが、そんな社会になるために、微力ながら頑張っていきたいと思いました。

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