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2021年をダブル・ゴール元年にするために

スポーツコーチング・イニシアチブ(以下SCI)事務局の横田です。
前回投稿の通り、SCIでは、これまでの「コーチング・ステーション」の運営に加えて、2021年からはnoteでの投稿も本格化させていくことにしました。

待ちに待った(はずの)東京オリンピックの開催危機、プロ・アマ問わず各種スポーツ大会の中止など、新型コロナウイルスの影響は、私たちを取り巻くスポーツ環境にも大きな変化をもたらしています。

SCIでは、このような時代の中でもスポーツがその価値を失わず、社会にとって必要不可欠なものであり続けるために、「これからのスポーツ指導者はどうあるべきか?」について、皆さんと共に考えていきたいと思っています。

2021年をスタートするにあたり、まずはSCIのこれまでの活動のおさらいと、これからの計画についてお話しさせてください。

SCIのご紹介とダブル・ゴール・コーチング

私たちSCIは、正式名称を「特定非営利活動法人スポーツコーチング・イニシアチブ」といいます。

2016年に発足した団体で、提携先であるアメリカのNPO「PositiveCoachingAlliance(以下、PCA)」が提唱する『DoubleGoalCoaching(ダブル・ゴール・コーチング)』の理論を軸に、主にスポーツ指導者の育成や、指導者同士の交流の場づくりを目的に活動しています。

ダブル・ゴール・コーチングについては後述しますが、SCIの主な事業領域は以下の4つです。(2021年以降に向けて改めて整理しなおしました。)

①アカデミー事業

全国のスポーツ指導者やアスリートを対象に、「ダブル・ゴール・コーチング」の基本的な考え方や実践方法について、セミナー形式でお伝えしています。2020年以降は新型コロナ対策としてオンラインのみでの実施となっていますが、初めての方向けの基礎講座や、本格的に実践を行うための合宿形式のイベントまで幅広く実施しています。

②チームサポート事業

実際にダブル・ゴールを取り入れたいという自治体や学校、スポーツクラブなどを対象にしたサポートを行っています。少子化に加え、部活動の外部化など、特に⻘少年スポーツを取り巻く環境は、今後大きな変化が予想されます。各地方自治体においても、地域スポーツの存在意義が改めて問われていると共に、その現場を担うスポーツ指導者をどう育てるか?は重要なテーマといえます。SCIではそういった現場のニーズをくみ取りながら、それぞれに合った新しいスポーツの形を共創するパートナーとして活動していきます。

③コミュニティ事業(準備中)

こちらは現時点でまだ準備中ですが、セミナーを通じて出来た指導者ネットワークを生かし、指導者同士が競技や地域、年代といった枠を超えて、共に学びあうコミュニティづくりに貢献していきます。ダブル・ゴール自体はある程度確立された理論ではあるものの、日本の現場に落とし込んでいくためには様々な実践知が必要となります。また、旧来型の価値観が未だ根強く残る日本のスポーツ界を変革していくためには、同じ志を持った仲間との協力が不可欠です。現場で奮闘する指導者の方々を後押しするようなコミュニティづくりを目指していきます。

④アウトリーチ事業

このnoteの投稿やコーチングステーションの運営もそうですが、SCIの活動理念やダブルゴールコーチングの理論などを様々なメディアや書籍を通じて、発信していきます。また、PCA代表のジム・トンプソン氏が執筆した書籍の翻訳本『ダブル・ゴール・コーチングの持つパワー〜スポーツでも人生でも勝者となる人材を育成する〜』(原題『ThePowerofDouble-GoalCoadhing,DevelopingWinnersinSportsandLife』)も販売していますので、よろしければまずはご一読ください。

詳細はこちら

ダブル・ゴール・コーチングが目指すものとは?

上述した翻訳本のサブタイトルにもある通り、ダブル・ゴール・コーチングの究極の目的は「スポーツでも人生でも勝者となる人材を育成する」ことにあります。特に対象としているのは、ユース世代のスポーツで、「ユーススポーツを変革せよ、さすればスポーツは若者の変革をもたらす」というのがPCAの追求するミッションであり、


・どのコーチも、選手が試合に勝てるようにし、かつ、スポーツを通して人生訓(ライフレッスン)を教える役割を果たすダブル・ゴール・コーチであり、

・どのスポーツ選手も、自分自身、チームメイト、および試合の3要素を向上させる、トリプル・インパクト・コンペティターとなることを志すものであり、

・どのスポーツ選手の親も、スポーツ選手やコーチが、試合で勝利を収めるという第一のゴールに専心出来るようにはからうと共に、子供の特性を伸ばすことに注力するセカンド・ゴール・ペアレントとなるようにするものとする

ことがPCAの目標です。

コーチングと聞くと、技術を教える指導法にばかり目が行きがちですが、ダブル・ゴールが目指す世界観の中では、コーチ自身の人間的成⻑はもちろん、選手・保護者との関係構築や、チームとしてどのように成⻑マインドセットを育てていくかなど、「熟達の勝者」になるためのアプローチに焦点を当てていきます。

これからの「スポーツ指導」の話をしよう

繰り返しになりますが、新型コロナウイルスの影響で目標としていた大会が中止になったり、先行きが見えずに悶々とした日々を送ったりする中で、どのように日々のスポーツ活動に向き合えばよいのか、それを問い直していくことが、今の私たちには求められています。

この大きな環境の変化は、私たちがスポーツに取り組む意義について、今一度考える機会を与えてくれているのかもしれません。

・私たち(あなた)は、なぜコーチをするのでしょうか?

・私たちは、なぜスポーツをプレイするのでしょうか?<br>そもそも私たちの社会にとって、スポーツは何のために存在するのでしょうか?

・ダブル・ゴール・コーチングの持つパワーを一人でも多くの方と分かち合いながら、新しい時代に合ったスポーツ指導の在り方について知見を深めていくこと。

それがSCIの願いです。

イベントのお知らせアカデミー事業の一つでもある「ダブル・ゴール・コーチングセミナー」の次回開催日は、2021年1月14日(19:00〜21:30)の予定です。連続シリーズの第7回ですが、初めて参加される方でも分かりやすい内容となっていますので、ぜひお気軽にご参加ください!

詳しくはこちら

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