20240520: 腱の血流・血管新生・腱障害の発生機序
腱障害である腱症は、アキレス腱、膝蓋腱、肩の回旋筋腱板、肘の腱などで頻繁に発生します。これらは個人の生活の質に関して問題となり、社会にとっても重要な社会資源の負担となっています。腱症には、運動時の痛み、触診時の圧痛、線維の乱れ、腱の厚さの増加、腱内の血管新生の増加などの形態変化が含まれます。血管新生は他の組織、例えば骨格筋で多く研究されていますが、腱組織では少ない程度しか研究されていません。過度の身体活動や外傷による腱の損傷は腱内の血管新生を加速し、新しい毛細血管の成長を引き