東京オリンピックは、競技ごとに入場料収入をいくら失ったのか?(極々一部のみ)

まえがき

2024年8月、パリオリンピックが閉幕した。セーヌ川の水質問題や選手村の運営など、問題こそあれど、会場を見る限りは前回大会よりかは大きな盛況で終わった。至極当然の出来事であった。

COVID-19。このウィルスはすべてを破壊しようとしていた。もちろん、2020年に開催されるはずだったオリンピックもさらなりで、蔓延直後は開催すらも危ぶまれた。
結果として、一年の延期を経て開催はされたものの無観客開催であり、様々な色で彩られるはずだった競技場は空席しかなく、空しさすらを感じさせた。

それ以上に問題だったのが、入場者を失ったことによる減収だ。本来であれば1000万人の観客動員を見込んでいる予定であった。しかし、それらは一都三県以外のごく一部を除いてすべて払い戻された。

そこで、疑問が生じた。果たして本来得られるはずだった入場料はいくらだったのか?ということである。もちろん莫大であったはずだ。

・・・調べたらすぐに出てきた。900億円を見込んでいたそうだ。

以上としてパリパラリンピックを見ようとしたが、個人的な探求心が色濃く出てしまった。

競技ごとの入場料収入はいくらだったのだろうか?この疑問が浮かんでしまった以上、調べたくなってしまった。そこで競技ごとに収益をいくら失ったのかを調べることにしてみた。

果たして、東京オリンピックは入場料収入を競技ごとにいくら失ったのか。調べてみたい。

前提

資料

今回は、Olympic World Library: OWL Home Pageの「Price list : Olympic Games Tokyo 2020 / The Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games」を参考に席のブロック分けなどの計算をした。

また、客席数に関しては2024年9月現在公式にインターネット上に掲載されているの客席図を参考にするため、できる限り2020年の客席図を活用するが、なかった場合は今年のものとする。(例:国立競技場はホームストレートに仮設席を組んでいたが、それは計算しない。)
なお、仮設席の場合は筆者が目視で計測したもの、もしくは公表された全座席から固定席を引いたものとする。
なお、観客席が公表されていないものに関しては、オリンピック前後のイベントを参考にする。(例:ボクシングの席割はプロボクシング興行以外にも、大相撲やプロレスを参考)

条件

今回の条件として、全チケットが完売している、いわゆる満員札止め状態であることを前提とする。
また、スポンサーやOBSのカメラ、オリンピック委員会のチケットが割り当てられることが多いため、全カテゴリーの席数に80%を掛け、減算する。
また、ホスピタリティーパッケージや企画チケットは座席の割り当て数が不明確であり、計算しない。そのため、900億円とはならない可能性がある。

国立競技場について
現在は68000席であるが、当時は60000席であった。調査したところ、これに関して、過去の座席表や資料を参考に、独自で計算を行った。
https://www.jpnsport.go.jp/newstadium/Portals/0/gijyutsuteiansho/1601_a_53_sannkou2%EF%BC%8F10.pdf

https://web.archive.org/web/20201101074120/https://www.music-mdata.com/seat/27760.pdf

(※筆者注)詳細な座席数は深く計算しておらず、あくまで概算でありますので、これを使っての論文研究などを行うことはお勧めしません。
※ブロック内の列ごとの座席が変動した場合、平均を出して計算した。


陸上競技

国立競技場開催


  • 朝・予選のみ

    • A・¥13,500 B・¥11,000 C・¥9,500 D・¥6,000 E・¥3,000

    • 車いす・ ¥6,000、¥3,000

  • 朝・決勝あり

    • A・¥25,000 B・¥19,000 C・¥14,500 D・¥7,000 E・¥4,000

    • 車いす・ ¥7,000、¥4,000

    • A・¥67,500 B・¥54,000 C・¥30,000 D・¥10,000 E・¥5,800

    • 車いす・ ¥10,000、¥5,800

  • 夜・男子100mまたはリレーの決勝あり

    • A・¥130,000 B・¥108,000 C・¥41,500 D・¥11,800 E・¥5,800

    • 車いす・ ¥11,800、¥5,800

筆者談

今回はここまでとした。計算があまりにも多岐にわたるため、この冬に間に合えばいいほうだろう。
ちなみに、概算見積もりではあるが、有料販売を行う。どれだけしんどかったかで決める。

もし、先に同様の研究を見つけた場合は教えていただきたい。
半分できるところまでで教えてくれたら、"ちょっと良い"ウイスキーが買えるくらいのお礼を渡す。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?