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BCDiceの使い方~基本編~

まえがき

こんにちは。皆様TRPGを楽しんでいますか?
この記事は #秋の御卓豊穣祭 というTwitterの企画のために書かれています。
詳しくは主催者様による以下のツイートとそのツリーをご覧ください。

さて、今回はダイスオタクを名乗るものとして、BCDiceの使い方を記事にしたいと思います。基本中の基本からちょっと便利な機能まで、私の厳選した機能をご紹介します。

今回紹介する機能はどのシステムでも共通で使える「汎用コマンド」というものです。使っているシステムがクトゥルフ神話TRPGでもDnDでもDX3rdでもシノビガミでも使える機能です。

参考文献兼もっと詳しく知りたい人のための公式ドキュメントはこちら。

なお、情報は記事執筆時点(2022/10/31)のものであり、今後変更される場合があります。

BCDiceとは

日本の国産オンセツールで多く使われているダイスエンジンです。いわゆるダイスボットの中で、オンセツールでよく見るやつというわけですね。

歴史などは長くなるので割愛します。

記事の読み方

各コマンドについて基本と(あれば)応用を載せています。基本を読めばそのコマンドはとりあえず使えるようになるので、長いよ! という方は基本だけ読んでみてください。

加算ダイス

加算ダイスの基本

基本中の基本中の基本、加算ダイスです。「1個以上のダイスを振って、出目を合計する」機能です。

文法は「2D6」や「3D10」のように「(振りたいダイスの数)D(振りたいダイスの面数)」と書きます。
「2D6」なら「6面ダイスを2個振った合計」、「3D10」なら「10面ダイスを3個振った合計」、ということになります。

では「100面ダイスを4個振った合計」は?

そう、「4D100」です。

簡単ですね!

ここからは加算ダイスの応用です。基本がわかれば十分遊べますが、もうちょっと便利に使いたい人向け。

加算ダイスの応用1 ~比較~

加算ダイスは結果との比較ができます。「6面ダイスを2個振って5以上なら成功」のようなものです。

文法は「2D6>=5」や「3D10<8」、「3D6!=12」のように、比較の記号と比較したい数字を加算ダイスの後ろにつけるだけです。
比較の記号の意味は以下の通りです。

比較の記号の意味(BCDiceコマンドガイドより引用)

「異なる」の記号はプログラミングとかをやっていないと見慣れないものだと思います。この機会に覚えてはいかがでしょう?

加算ダイスの応用2 ~出目の選別~

加算ダイスは出目の選別ができます。「6面ダイスを3個振って、出目の大きいほうから2個を足す」のようなものです。

文法は「3D6KH2」や「3D6DL1」のように、どのように選別するかを表すアルファベットといくつ選別するかを表す数字を後ろにつけるだけです。
アルファベットの意味は以下の通りです。

出目の選別の文法(BCDiceコマンドガイドより引用)

すでにお気付きかもしれませんが、この表を理解すると、先ほどあげました「3D6KH2」と「3D6DL1」は同じ意味(6面ダイスを3個振って大きいほうから2個の合計=6面ダイスを3個振って小さいほうから1個を取り除いた合計)であることがわかると思います。

バラバラダイス

バラバラダイスの基本

バラバラダイスは、ダイスを振った結果を合計せずに表示する機能です。

文法は「2B6」や「3B10」のように「(振りたいダイスの数)B(振りたいダイスの面数)」と書きます。
加算ダイスの「D」を「B」にするだけです。簡単ですね。

ここからはバラバラダイスの応用です。

バラバラダイスの応用 ~比較~

バラバラダイスも結果との比較ができます。加算ダイスとは違い、1個1個のダイスの出目と比較されます。

文法は「2B6>=4」や「3B10<6」、「3B6!=6」のように、比較の記号と比較したい数字を加算ダイスの後ろにつけるだけです。
比較の記号の意味は加算ダイスと同じく、以下の通りです。

比較の記号の意味(BCDiceコマンドガイドより引用)

例えば「3B10<6」の場合、「10面ダイスを3個振って6未満が出たものを成功として数える」という意味になります。この場合、成功したダイスの数が「成功数」として表示されます。

集計ダイス

集計ダイスの基本

集計ダイスは、ダイスを振った結果出た目の数を集計して表示する機能です。「1が2個、3が1個出ました」といった結果を求めるときに使います。

文法は「3TY6」や「5TY10」のように、「(振りたいダイスの数)TY(振りたいダイスの面数)」と書きます。
また、「(振りたいダイスの数)TZ(振りたいダイスの面数)」と書くことで、出た数が0だった数字についても表示されます。例えば「3TZ6」で「1が2個、2が0個、3が1個、4が0個、5が0個、6が0個」といった結果が欲しい時に使います。

出力は下記のようになります。どちらも1が2個、3が1個出た場合を想定しています。

3TY6 (3TY6) > 1,3,1 > [1]×2,[3]×1
3TZ6 (3TZ6) > 1,3,1 > [1]×2,[2]×0,[3]×1,[4]×0,[5]×0,[6]×0

このダイスは面数が多すぎる場合、実行できないようになっています。上限の面数はその他のダイスと比べて小さく設定されています(記事執筆時点で20面まで)。

D66

D66の基本

「D66」は特殊なダイスです。「6面ダイスを2個振り、片方を十の位、もう片方を一の位」とした2桁の数字を表示する機能です。

文法はそのまま「D66」です。

D66の応用

D66は選択したシステムによって出目の入れ替えが行われることがあります。基本的には入れ替えなしですが、小さいほうを十の位にする場合や逆に大きいほうを十の位にすることがあります。

また、入れ替えを明示的に指定することもできます。文法は「D66N」や「D66A」のように入れ替えの指定についてのアルファベットを後ろにつけるだけです。

D66のコマンドと入れ替えの対応表(BCDiceコマンドガイドより引用)

「昇順」は小さいほうが十の位、「降順」は大きいほうが十の位になります。

チョイスコマンド

チョイスコマンドの基本

チョイスコマンドはいくつかの項目の中から選択して返してくれる機能です。チョイスコマンドには複数の書き方があります。ここでは昔ながらの書き方を紹介します。

文法は「choice[PC1,PC2,PC3]」のように、「choice[項目1,項目2,項目3]」と書きます。項目はカンマ区切りで増減できます。

チョイスコマンドの応用1 ~複数要素を選択~

チョイスコマンドは「5つの中から2つを選択する」のように、選択する数を複数にすることもできます。

文法は「choice2[PC1,PC2,PC3,PC4,PC5]」のように、「choice」の後に選択したい数をつけます。

選択結果に重複は発生しません。上記であれば、PC1が2回選ばれるようなことはないということです。

チョイスコマンドの応用2 ~3種類の書き方~

チョイスコマンドの書き方には3種類あります。
1つ目は先ほど紹介した「choice[項目1,項目2,項目3]」という書き方です。項目に使えない文字は「[ ] ,」の3種類です。

2つ目は「choice(項目1,項目2,項目3)」のように、[]の代わりに()で囲む書き方です。項目に使えない文字は「( ) ,」の3種類です。

3つ目は「choice 項目1 項目2 項目3」のように、半角スペースで区切る書き方です。項目に使えない文字は半角スペースです。

あとがき

皆様がBCDiceを使いこなしてオンセライフをもっと便利で簡単にできますように。

もう1回公式ドキュメントへのリンクを貼っておきます。今回の記事はこの中の抜粋であり、紹介しきれなかった機能もあるので、興味があればぜひ読んでみてください。

最後に、BCDiceはいいぞ。

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