優しさで包み込む
【本当にあったお話】
買い物用事があり博多へ行った時のこと。
急いでいたので、買いたいモノを幾つかサクサクと購入し、停めていた立体駐車場に急ぎ足で向かった。一階の無人清算機にて支払いをし駐車券を取り6階にのぼり車に乗り込んだ。
6階から車で降りて1階出口精算機に向かうと前に一台の車がいて清算するところだった。
男性が運転手、後部座席に女性がいるようだ。 後ろから何となく車内の様子がみてとれる。
何やら女性がバックや買い物袋を探し出した。 バタバタしている。
[駐車券が見つからないのかな?まぁ、よくあることだ。]
と私は普通に待ってた。
〜【10分経過】〜
気長に私は待っていた。すると後ろに1台車が待っていた。前の車運転手側の窓が開いていたので会話がまる聞こえなのだが、
『お前インターホンで話してこいっ!駐車券無くしたって!早く行けっ!』
「なんで私だけ悪いとよ!あんたが行ってよ!」
後ろに気をつかうことなく、ケンカをし出した2人。仕舞いには叩きあいだした。
『後ろの車の人に謝りに言ってこい!私が駐車券無くしましたってすみませんて謝ってこいや!』
凄い剣幕で怒鳴り散らす男性。
「私は絶対イヤ!」 といよいよ泣き出す女性。
後ろを見ると待っている車が3台に増えていた。
一階に降りてから20分が経過していた。
辛抱強い私もさすがに動いた。
ドアを開け車へ向かった!
喧嘩している前の車ではなく、3台の後ろの車の方々にこう言った。
[すみませんが、どうやら前の方が駐車券を忘れてしまったようで、1台分で良いですのでバックしていただいても良いでしょうか?]
皆、心良くバックしてくれて空間が出来た。私は緊急用スペースが2台分があったのを確認し1台分バーを動かしスペースを確保した。
そしてお取り込み中の前の車運転手側に向かった!
[一旦コチラに駐車スペース作りましたのでバックしていただきコチラに良いですか?そこでゆっくり駐車券探してくださいね。あの。。私も皆さんも怒ったりしてませんから大丈夫ですよ。]
『す、すみませんっ。あ、ありがとうございますっ!』
笑顔で彼に挨拶し、無事にみんな駐車場から出ることが出来ました。
本来なすり付けのケンカする前に、きちんと後ろの車の方々に謝りをいれてもらいたかったですが、こればかりは……色々な人がいますから。
あの後はきちんと2人仲直りしてくれてると良いのですが。
私が言った大丈夫ですよ!の笑顔が2人を取り持ってくれますように。
数日前にあった本当のお話。
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