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いよいよ終盤戦! Vリーグ女子(V1)ファイナル進出争いの注目選手は?

10月に開幕したバレーボール・Vリーグの2021/22シーズンも、4月にファイナルを迎えます。ここでは女子のトップカテゴリであるV1に絞って、ファイナル進出争いを繰り広げる上位4チームの見どころや注目の選手をご紹介します。
※成績や順位等の数字は2022/3/17時点のものです。

■攻守に死角なし!熱いキャプテンで三連覇を目指す首位JT

19/20、20/21シーズンを連覇したJTマーヴェラス。その主力メンバーであるアンドレア・ドルーズ、小幡真子、林琴奈、籾井あき…といった東京五輪出場の各選手も健在で、今シーズンも首位をひた走っています。アタック決定率は2位、サーブレシーブ成功率1位と、攻守にわたる安定感も健在です。

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そんなJTを牽引するのがキャプテンでリベロの小幡真子選手。東京五輪でも正リベロとしてチームを支えた彼女の存在感は、今シーズンもサーブレシーブ成功率リーグ1位と健在。首位を走るチームを後ろから支えています。

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相手チームの放ったアタックに対して必死にボールに食らいつく姿も心を打ちますが、サーブレシーブ時に細かく指示を出したり、選手たちを鼓舞、統率する姿もカッコいいです。

バレーボールは狭いコート内に同じ選手が6人するスポーツ。いかにチームメイトが認識を共有して連携するか、がカギになります。そんな競技の一面が垣間見られる選手です。これはなかなか画面越しではわからないので、ぜひ現地で見ていただきたいです。


■あの代表選手と、頂点に立った新加入選手でリベンジ目指す2位東レ

昨シーズン、レギュラーラウンドを全勝で優勝しながらファイナルでJTに敗れ、涙をのんだ東レ。12月に行われた皇后杯でも準決勝に終わり、リーグ優勝にかける思いはなお強くなっています。

キャプテンで主力の黒後愛選手が開幕前に突如離脱したものの、2位につけているチーム力はさすがといっていいでしょう。

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中でもチームを牽引するのが、石川真佑選手。東京五輪をはじめ世界を舞台にして見せたアタック力は相変わらずですが、今シーズンはサーブレシーブ成功率も昨シーズンに比べ7%上昇するなど、攻守にわたる存在感を見せつけています。下北沢成徳高校の先輩でもある黒後選手の分まで、と奮闘し成長を続けている彼女の迫力あるプレーは必見です。

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また、このチームには注目の新戦力が加入しました。1月に行われた春高バレーで二連覇を果たした就実高校の中心選手である双子の深澤姉妹の妹、深澤つぐみ選手です。内定選手として加入し3月16日のKUROBEアクアフェアリーズ戦で早くもデビュー。しかもその試合でいきなり3打数3得点と、鮮烈な活躍を見せつけました。

終盤に向けて日程も過密となる中、彼女の存在はジョーカーとして首位奪還の原動力となる可能性があります。

ちなみに姉の深澤めぐみ選手も久光スプリングスに加入しており、3月26日に行われる対戦で直接対決が実現するかもしれません。

■世界に通用する強力アタックが炸裂!3位NEC

JTと並ぶ最多となる島村春世、古賀紗理那、山田二千華の3選手を東京五輪に送り込んだNEC。首位のJTに現時点で、全チームの中で唯一2勝をあげているなど、昨シーズンの3位に続きここまで安定した戦いぶりを見せています。

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NECの攻撃の核となっているのは、何といってもチーム最多得点の古賀紗理那選手ですが、攻撃陣でもう一人注目していただきたいのが島村春世選手。ミドルブロッカーというと名前の通り、例えばサッカーでいうディフェンダーと、守備メインのポジションに思えますが、彼女は前線からのパワフルなアタックが何よりの武器。東京五輪でも世界を相手に炸裂したアタックはリーグ戦でも健在です。

ケガの影響もあり規定打数には達していませんが、アタック決定率47.7%はリーグ全体で見れば5位、日本人で2位の数字です。

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3月2日のデンソーエアリービーズ戦では30打数17得点、決定率56.7%でチーム最多得点に輝いたほど。10月にケガで一時離脱した分を一気に挽回する活躍ぶりが、終盤戦で見られそうです。

■カギを握る「シンデレラガール」に注目の4位久光

昨シーズンの8位から現時点で4位と躍進している久光スプリングス。12月の皇后杯で優勝するなど、17/18、18/19シーズンを連覇した強豪が復活の気配を見せています。

連覇の中心メンバーであり、東京五輪にも出場した石井優希選手の奮闘も光りますが、注目はリーグ屈指のミドルブロッカー陣。アタック決定率、ブロック決定本数(1セットあたり)共にリーグ1位の、東京五輪アメリカ代表で金メダリストであるフォルケ・アキンラデウォ選手の存在は言うまでもないですが、元日本代表の大竹里歩選手、そして濵松明日香、平山詩嫣、荒木彩花の若手3選手と、リーグ屈指の陣容です。

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その中で特に最近頭角を現しているのが平山詩嫣(しおん)選手。12月の姫路戦で活躍を見せるとそこから一気にレギュラーに定着。皇后杯優勝の原動力にもなった、いわばシンデレラガールです。

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彼女の持ち味はアタックやブロックだけでなく、サーブ効果率が11.6%で5位と、試合の流れを変える存在という点。MVPに輝いた石川真佑選手をはじめとした若手メンバーで構成された、第20回アジア女子選手権大会の優勝メンバーでもあり、3年後のパリ五輪の日本代表争いも楽しみな選手です。


ファイナル進出のためには3位以内に入ることが条件。4月9日に2位と3位がまず戦い、その勝者と1位のチームが10日と16日の二戦を戦って優勝チームを決めます。特にレギュラーラウンド最終戦となる4月2、3日にはNEC対久光の直接対決が組まれているなど、最後の最後まで進出争いがもつれる可能性が大きいです。

五輪や優勝を経験したベテランから、春高バレーを沸かせたスター候補、そしてパリ五輪への期待が高まる若手と、見どころ一杯のVリーグ女子。まだまだ会場で熱戦が繰り広げられますし、テレビ放送もあります。ぜひカレンダーアプリ「スポカレ」で日程をチェックして、お近くの会場に足を運んだり、中継で観戦してください!

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