見出し画像

おんなともだち

 『女子は表面では仲良くしていても、陰で足の引っ張り合いをしている』。某企業広告からも明らかになったけれど、そういう風に思っている人って本当に一定数いる。男性の口からだけではない。女性からもそういうことを言われたことがある。「女の友情は信じられない」、と。そのたびに私はかなしくなる。なんなんだその思い込み。イライラするよりも、深く落胆する。またそれか、と。

 でも、私のおんなともだちは一緒にいて安心する人ばかりだよ。くだらないことで大笑いできるし、人生の大事な局面では欠かさず相談できるし、弱った時は甘えられる。心が大きくて温かい。失恋してしばらく経ってもつらさから抜け出せない時、あまりにも苦しすぎてSOSのメッセージを飛ばしたら即座にレスをくれた。「いまがつらくても絶対に大丈夫」と、視野が狭くなっている私に未来を見せてもくれた。

 私は、私の友達を誇りに思っている。なにごとにも一生懸命で、芯が強くて、やさしくて、かっこいい。彼女たちの姿を見ていたら、己を奮い立たせずにはいられない。悩んだ時には、密かに指針にもしている。「こういう時、あの子ならどういう風に行動するだろう?」、「いまの私は、あの子たちに堂々と見せられる姿だろうか?」と。友達を鏡にして、自分を見つめる。そのくらい、彼女たちはまぶしい存在だ。

 時々LINEで近況報告が飛んでくる時の、愛おしさったらたまらない。私に大切な話をしてくれることが、私の話を聞いてくれることがとてもうれしい。そういう子たちに囲まれていたら、「女は足の引っ張り合いをしている」なんて言われた時、やっぱりかなしくてやりきれない。足の引っ張り合いなんかしない。私たちはいつでも手を取り合って前に進むのだ。そういう「おんなともだち」がいてもいいでしょう?

 久しぶりに友人たちからLINEがきたから、なんだか熱くなってしまった。やっぱりこの人たちのことが、私は大好きなんだなと思った。


最後まで読んでくれて、ありがとうございます!