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Quantum Observation Lab通信 vol.3『空間を意識する』

Quantum(量子)Observation(観測)Lab(研究所)量子という目に見えない世界を観測により具現化する研究所として、発信していこうと思います。

略するとQOLとなり「Quality of LIFF(生命の質)」にも繋がります。
第三弾となるテーマは「空間を意識する」です。

空間を意識するタイミングはどんな時でしょうか?
建物の中に入って、広い、狭い、天井高いなど、境界線のある空間で、なんらかの感想を自分の中に持つときでしょうか。
または、大自然の中で、境界線のない空間を感じるときでしょうか。

台湾のデジタル大臣のオードリー・タンは
「何もない空間が価値を生み出す」という著書を出しています。

その中で、粘土をこねて器を作る逸話があります。
粘土の器自体には価値はそんなにないのですが、その器が作り出した空間に価値があり、器としての役割を果たすと老子は言っているそうです。
「一見無駄に思える空間があってこそ、有用なものが生まれる」

このように、空間に境界を作ることで、空間が役割を果たすことがあります。
その一方で、大自然の中にどこまで広がる空間を感じることもあります。
その時は私たちは何を感じているでしょうか?
これは、また、いつか改めてまとめたいと思います。

最近、特殊な音を研究している研究者の方にお会いして、面白いお話を伺いました。
コンサートホールはさまざまな形状をしており、席によってまったく聞こえ方が異なります。1階席なのか、2階席なのか、真ん中の席なのか、端っこの席なのか・・・
音が空間を響かせて伝わっているので、音と自分との位置関係によって聞こえ方は変わります。
同じ空間にいても、実は聞こえている音は微妙に違っているのです。

バッハなどの時代のヨーロッパでは、各教会の専属の演奏者がいたそうです。教会によって空間が異なり、響かせ方が変わるので、演奏者のテクニックが上手い下手ではなく、その空間を一番理解して、一番、音楽を綺麗に響かせられるかが大事だったそうです。

では、現在では、さまざまなホールがあり、野外での演奏もあります。
ホールによって音の響き方、聞こえ方が違う中で、演奏者がどんな意識でいるかによって、聞こえ方は変わるそうです。
「自分が音を鳴らしていると考える演奏者」と「空間が音を鳴らしてくれていると考える演奏者」で同じ演奏でも全く違うそうです。

では、何が違うのでしょうか?
空間が音を鳴らしてくれて、響かせ、届けてくれていることを意識しているとは、空間全体を意識して、自分が音エネルギーを発し、その音エネルギーは空間を伝わり反響し、響き合って自分にも戻ってきて相乗効果を生み出している状態です。
つまり空間の中の自分を意識して、空間ごと上げる意識です。
空間の中にいるすべては繋がり響き合っていることをどれくらい自覚できるか、そうすることで、自分という存在を広げることが可能となります。

演奏者でなくても、自分が普段何気なく話をしている時も空間に音エネルギーを発していることになります。
空間にどんなエネルギーを発して、周りにどんな響かせ方をして、影響を与えているかを意識するだけでも、自分が発する言葉が変わります。
いかに、日常から空間を意識して、空間に影響を及ぼすことができる存在であることを知り、何もない空間に価値を生み出してみてください。

目に見えない、一見何もないと思っていた空間を意識して、空間を観測することで、空間に新しい価値を生み出し、空間ごと上げてみてください。
そうすることで、今まで自分が見てきてもの以上のものを感じられ、具現化していくと思います。
ぜひ、自分でもやってみてください。
空間を味方につけ、自由自在に動かすことができれば、最強です。

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