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保育者の風上にもおけない

今でこそ年をとって、イライラしたり怒ったりすることはほとんどなくなったが、長男を育てていた頃は、毎日のように小言を言っていた。
そのくせ、旦那が息子に厳しくしようもんなら
「私がお腹を痛めて産んだのに何してくれちゃってんの⁉︎」って思いながらその様子を横目で見ていた。
我ながらなんとも勝手なものだと思う。

きっと初めての子育てで、旦那も私も肩に力が入り過ぎていたんだろうな。何とかして、いわゆる「良い子」に育てようと必死だった。

好ましくない行動をした時は、怒りに任せてお尻も叩いたし、宿題をサボればランドセルをベランダに投げたりもした。(ベランダから、ではないのでそこは誤解なさらぬよう…)私の悪行はここには書ききれない…と言うか、書けないことがまだまだある。今思えばとんでもない母親で、シチズンシップ保育が聞いて呆れるってもんだ。

昨年どこかで、「謝りたい人には生きているうちに謝っておいた方がいい。」という話を聞いて、真っ先に息子の顔が頭に浮かんだ。最近は年に数える程度しか会えないので、忘れないうちにLINEすることにした。

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再び保育の仕事をするようになって早11年。
今の保育や育児を学ぶ中でいつも思うのは、
「あなたには特に厳しい親だったな。」という後悔です。自分が死んでしまったら伝えられないので、先に申し訳ないと思っている気持ちを伝えておくね。
私にとって子育ては、簡単なものでなかったし、上手くできたとも思わない。だけど4人の子ども達はそれぞれが素晴らしく、私の自慢です。
こんなことを言うと
「お母さんどーした⁈死ぬの?」って思うかもしれないけど、今年も健診の結果は良好で、すこぶる元気なのでご心配なく(笑)
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息子が働くドラマの撮影現場は、仕事がハードなだけでなく、上下関係も厳しく、怒鳴られたり殴られたりすることが今でも普通にあると聞く。
だから、厳しく育てられたことには感謝しているくらいだと返事が来た。

決して救われた気持ちになったわけではないが、少なくとも最期の時に、謝っておけば良かった。と後悔することはなさそうだ。

これから子育てをする方には、私のようにはなってほしくないので、今日は恥を忍んでこの話をした。何かの役に立てば良いな、と思う。

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