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怪獣と恐竜となつやすみ

私の幼少期には、夕方6時の再放送枠で
ウルトラマンと怪獣が週5で戦っていたし

映画館やテレビの〇〇ロードショーでは
ゴジラやモスラ達が常連さんだった。

そんな訳で
幼かった私は怪獣と恐竜の区別も付かず
全部が全部フィクションの世界だと思い込んでいた。

なんなら、特撮系にどっぷりの兄を
お子ちゃまだなぁとか思っていたし
兄の要望で小学校の夏休みに行く事になった大恐竜展もあまり乗気ではなかった。

大恐竜展の会場入口では、
大きな口を開けて今にも襲いかかりそうな
ティラノサウルスが出迎えてくれた。

あ〜ハイハイ、大きいね。くらいの印象。

小さめな肉食恐竜やトリケラトプスなどの草食恐竜、空を飛べる翼竜や
ネス湖のネッシーに似た首長竜のレプリカや骨格標本、パネル展示がされていた。

恐竜の足跡の化石のレプリカに立って写真撮影をするコーナーもあった。

そろそろ飽きたな〜と思っていた頃に
化石コーナーを見つけた。

イチョウの葉や小さな貝類の化石。
琥珀に埋まった虫の化石もあった。

太古の世界が途端に身近に感じた。
緻密に再現された恐竜よりも、土から掘り出されたままの質感がリアルで新鮮だった。

一部欠けているアンモナイトの化石(レプリカか本物かは不明)の横に
海の底で漂っている姿のパネル展示があった。

その他にも、恐竜の一部であろう小さな骨もあったと思う。

古い地層から掘り出された骨の化石が
恐竜と結びついた瞬間に血湧き肉躍り、
太古の世界にロマンを感じた。

恐竜の骨に心おどらせた私は
恐竜は無理でも貝の化石を欲しがったが
ゼロの数を数えて一蹴された。

母が大恐竜展の記念にとレプリカの小さな化石発掘キットを買ってくれた。

自分で発掘できるとか本気ですか?!
心の中で狂喜乱舞していたが、最初は乗り気でなかった手前、大人しくしておいた。

夏休みが明けてからは小学校の図書室に足しげく通い、恐竜がいたジュラ紀や白亜紀が描かれた漫画を読み漁った。

同級生の女の子達が光GENJIの誰が好き?と盛り上がる横で、シーラカンスの塩漬けの写真に心奪われていた夏の終わり。

白亜紀に絶滅したと言われていたシーラカンスが、1938年に捕獲されて以降、
今でも生きて海底を漂っているのかと思うと
ちょっとワクワクして来ませんか?

〇〇ロードショーで久しぶりにジュラシックパーク、ジュラシックワールドの放映を娘と観て、ちょっとうれしくなってしまった。

そんな遠いなつやすみの思い出。

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