短くなります。
終業後は自分の道具を直す時間にしている。
今日は珍しく工場が遅くまで使えそうなので、ラッキー!なんて思いながら刃物を研いでいた。
最近入った同僚も隣にいる。
作業場からは休憩室が見えないのだけど、何やら2、3人がゴニョゴニョ話し込んでいるみたい。
さっきまでお客さんが来ていたので、まだ帰ってなかったのかと思っていたら、同僚も同じように話し声に気づいたらしく休憩室の方を覗き込んでいた。
「誰かいました?」
「いや、いないですね。声が聞こえてたんですけど。」
(確かこんなやり取り。)
あれ?確かに20分以上は話し込んでいたように思ったが、人はいなかった。まぁ、機械も動いているし、そんなこともあるかとスルーした。
ひと通り作業も終えて、洗った道具を拭くためにペーパータオルを取りに行った。手洗い場の真裏には事務所があって、人はいないので電気は消してある。
ペーパータオルをとった瞬間にもの凄い寒気が背中からぶわっと押し寄せてきた。
直感的に、あ、やばいやこれ
と思い、走って行って同僚に説明した。私が怖がってやばいやばいと説明するので同僚が一緒に見に来てくれた。
そんなことありますか?(笑)
みたいな感じで、問題の場所に言った途端に同僚も寒気を感じたらしく、鳥肌を立てながら驚いていた。
多分そこに何かいた。
私はもうヒーヒー言いながら、お疲れ様ですを社長に言って早々に帰ってきた。今は何ともないけれど、前回に引き続き人生初体験が多すぎて困惑している。
明日少し職場に行くのが怖い。
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