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良い守備から良い攻撃を。 ガイナーレ鳥取vs松本山雅FC レビュー【2022 J3 第11節】

どーもこんにちは、すぴっちです。

今回は、アウェイ鳥取戦を振り返ります。
言いたいことは・・・「能動的な、良い守備が出来なかったことが残念」。

1.結果:0-0、引き分け

https://www.jleague.jp/match/j3/2022/060510/live/#live

2.苦い一戦。要因の1つは定まらない守備

結果だけ見れば、前々節のパルセイロ戦と同じスコアレスドロー。アウェイで勝ち点1。ただ明らかに今節の試合の方が・・・悪かった。

試合後の監督インタビューでも、以下のコメントから始まるほど。

「今季最悪、最低最悪のゲームだったな」というのが率直な感想です。
松本山雅FC公式HP, 鳥取戦後の監督インタビューより

何が悪かったのか、何を反省して切り替えるべきなのか。試合を見直して感じたのは以下の3点。

・狙いどころが定まらない守備(特に前半)
・再現性のない攻撃(特に後半)
・ハイリスクな攻撃からの被カウンター(後半、最後の10~20分)

この1つ目について詳しく述べる。

今年の山雅の強みは、「ボール奪取からの、縦に速い攻撃」。そのためには、良い守備をして、良い位置でボールを奪う。そして、切替えで圧倒すること。
例えば、前節の今治戦の2点目。
例えば、第2節のYSSC横浜戦の2点目。
点は入らなかったが、パルセイロ戦もこの強みを出して戦えていた。

しかし、今回の試合はどうだっただろうか。(おそらく)公式戦で初めて使った4-3-3。ボール非保持は4-5-1のシステム。鳥取さんが驚く以上に、自分達が混乱し、良い守備ができていなかった。

具体例は以下の通り。特に狙われていたのは、右サイドの#25榎本&#下川。
ここで 数的不利な状況を作られ、簡単にSB裏への突破を許し続けた。鳥取さんにCK10本を与えてしまったが、その大きな要因である。

また、サイドだけではなく中央の守備も怪しかった。むやみにライン間を広げてそこを使われる場面も。鳥取の中央パスミスからカウンターという場面もあったが・・・鳥取のパスの精度に助けられたラッキーパンチだった感が否めない。

やりたかったことは、サイドに誘導しSBで潰す・・・だと思うのだが、良い形は見れなかった。もしサイドを狩りどころにするならば、IHが内側から詰めてサイドへ誘導する形だったら良かったのかなぁ・・・と妄想。

今治戦同様,5バックならばこう?

今までは5バックでの縦ズレ&後ろが重いことに悩むことが多かった山雅だが、この試合は中盤5枚が重かった。

3.カメレオン山雅。強みとなるか弱みとなるか。

今年の山雅のキーワードの1つ、「カメレオン」。自分たちの強みを出せる様に、より相手が嫌がる攻めができる様に、相手に応じてシステムを使い分ける。

「相手を見てサッカーすること」自体は非常に大切だと思う。ただ少し、手を広げ過ぎていないか不安である。今季使ったシステムを上げると以下の通り(括弧内はボール非保持の形)。
 ・3-4-3(5-4-1/5-2-3):8節北九州戦, 10節 今治戦
 ・4-4-2(4-4-2):9節 パルセイロ戦
 ・4-3-3(4-5-1):11節 鳥取戦(前半)
 ・3-5-2(5-3-2):天皇杯 1回戦, 11節鳥取戦(後半)

3-4-3の今治戦,北九州戦、4-4-2のパルセイロ戦は良い守備ができていた。しかし、前述した通りこの試合の守備は機能していなかった。相手に振りわされただけだった。

試合後の監督コメントを読む限り、今日の形は特に”攻撃”で違いを出すためだと思うのだが・・・守備で混乱していては意味がない。

特に今シーズンは”走力”を強みにするため、相当厳しい練習を積んでいる。その弊害か怪我人が増え、毎試合毎試合スタメンが変わっている。今後もこういう状況が続くことが想定される。そのため、もう少しシンプルなスタイルにして、誰が出ても分かりやすいした方が良いのかも・・・と思った。

4.朗報。今季の山雅のキーマン?#4安東の復帰

この試合において、安東が復帰したことが朗報だった。

パルセイロ戦で良いパフォーマンスを発揮してくれた安東。個人的に今季の山雅のキーマンだと考えている。

今季の山雅の強みは、「ボール奪取からの、縦に速い攻撃である。
その際に必要となることは、以下のようなことかと。
・何度も上下に動くこと。ハードワーク。
・ボール奪取直後の狭いエリアから、素早く攻撃に繋げること。

この2つを強みとしているのが、安東である。元々ハードワーカーでボール奪取に長けていたが・・・今季は「多少囲まれても奪われない」「カウンターの起点となり、ポイントとなるエリアにボールを出せる」ことも目立つ。

この試合も、48分50秒ごろに安東が起点となりカウンターに(なりかけた)。

ガシガシ動いて、ゴリゴリ当たるプレースタイル的に怪我しがちかもしれないが・・・これからフル稼働していただきたい。


5.おわりに

近頃良い守備の山雅ばっかり見ていたせいか・・・この試合は懐かしさを感じました(苦笑)。昨年のアウェイ大宮戦とかホーム磐田戦とか・・・。

色々ネガティブなことばっかり書いてしまいましたが、今年の山雅がこんなもんじゃないことはよく知っています。パルセイロ戦とか素晴らしかったし!!

切り替えて、次節は素晴らしい・美しい守備で圧倒していただきたいところ!

それではまた。