スリ・ユクテスワの霊界通信報告6~人間の魂は三重のからだで包まれている
ヨガナンダの元を訪れたスリ・ユクテスワは、「霊界」について多くの情報を語りました。今回は、人間の魂についての記述を取り上げてみましょう。
●人間の魂
人間の魂は三重のからだで包まれている。第一に他の二つのからだの根源をなす観念体(根源体)、第二に人間の知能や感情の座である精妙な幽体、そして第三に粗雑な肉体である。
地上の人間は、肉体的感覚器官をそなえている。
幽界の人間は、意識と直覚と、ライフトロンで出来た幽体で活動している。
観念体のみをまとった人間は、至福に満ちた観念の世界に住んでいる。
わたしの仕事は、幽界から観念界に進む準備をしている人々を対象とするものだ。
上図は、過去の投稿で何度か取り上げてきた、人間の複合体の概念図です。
スピリチュアリズムでは、表現の仕方は様々ですが、体=肉体・複体(エーテルダブル)・幽体(アストラル体)・霊体(メンタル体)などが重なり合って構成されていると教えています。
スリ・ユクテスワは、この中の「複体(エーテルダブル)・幽体(アストラル体)」について語っていると思われます、と過去に書きましたが、この三重のからだは、上図の肉体、アストラル体=幽体、メンタル体=観念体(根源体)としているようです。
これらの複合体の説明において、他の霊界通信では、
肉体・幽体・霊体
肉体・エーテル体・アストラル体
肉体・アストラル体・メンタル体
など、若干食い違う情報もありますが、三つのからだを説明している事が多いようです。上図の一番外側のコーザル体という概念は神智学で出てきます。いずれにしても霊界通信では、魂は、肉体に重なるように幾つかの身体が重なり合っている複合体であると説明しています。
ダスカロスは、「肉体-サイキック体-(サイコ・)ノエティック体」としています。
私的には、鍼灸の経絡やツボなどは、肉体というよりもエーテルダブルに作用し、複合体の重なり具合の調整を行うポイントではないかと思っています(複体(ダブル)・・・肉体とそっくりの形体をした半物質体で、肉体と霊体を繋ぐ接着剤のような役目を果たしている)。
●三重のからだ
幽体の死とは、幽体の生命を構成しているエネルギーの顕現形態であるライフトロンが消散することである。
地上の人間が死ぬと、彼はその肉体意識を失い、生まれ変わった幽界の精妙な幽体を自分自身として意識するようになる。
そしてやがて幽界の滞在期間が終わって幽体の死を迎えると、彼は、幽体の生死を自分の生死と思う意識から、再び肉体の生死を自分の生死と思う意識に変わる(転生する場合)。こうして肉体と幽体との間に生まれ変わりをくり返すいわゆる輪廻は、迷妄の中に生きるすべての人間にとって、避けることのできない運命なのである。
個々の魂としての人間は、本質的には観念体をもった存在である。この観念体は、神の創造活動に必要な三十五の基本的観念の母体で、神は後にこれから、十九の要素から成る鈍重な肉体をつくられた。
幽体の19の要素とは、精神的、生命力(ライフトロン)的なもので、それらは、
4つの理性(英知)、自我意識、直覚、感覚意識と、
5つの感覚器官ー肉体の視聴嗅味触の五官に相当する幽体器官ーと、
5つの行動器官ー生殖、排泄、会話、歩行、手仕事等を行う精神的器官ーと、
5つの生命力の器官ー身体の細胞形成、消化、廃棄、新陳代謝、循環等の機能を遂行する器官ー
によって構成されている。これら19の要素で出来ている精妙な幽体は、16の鈍重な要素で出来ている肉体が死んだ後もなお存続するのである。
神は、観念体の三十五の観念を基にして、それらを入念に組み合わせ、十九の要素から成る幽体と、十六の要素から成る肉体を、それぞれ人間の観念体の似姿につくられた。
肉体は、創造主の夢が固形化され、客観化されて出来たものである。肉体を脱いでも、魂は依然として幽体と観念体に包まれている。人間の三つのからだを結び付けている力は、欲望である。物質的あるいは肉体的欲望は、利己心と感覚的快楽に根ざしている。感覚的経験がもたらす誘惑や強制は、幽界における楽しみや、観念界における知覚的欲望よりもはるかに強力なものである。
幽界人の欲望は、物事を波動として楽しもうとするものである。彼らは天界の霊妙な音楽を楽しみ、万物を、たえず変化して尽きることのない光の表現として眺め楽しんでいる。彼らはまた、光を嗅いだり、味わったり、さわったりもする。彼らはあらゆる事物や経験を、光で描き出したり、、あるいは想念を凝縮した夢にしたりして楽しむ能力をもっている。
ここで語られている、「35の観念の観念体」、「19の要素の幽体」、「16の要素の肉体」という数字や解釈は、スリ・ユクテスワの霊界通信独特です。
特に「五つの行動器官ー生殖、排泄、会話、歩行、手仕事等を行う精神的器官」というのがユニークな分類です。
16の要素の肉体が死んだ後も、この16の要素+3要素の幽体が残る・・・肉体の感覚器官が無くなっても感じることができるのですね。
他の霊界通信などの情報では、
肉体・・・荒魂(あらみたま)・・・主に食欲と性欲の媒体
幽体・・・和魂(にぎたま)・・・主に感情・情緒・芸術的感覚の媒体
霊体・・・幸魂(さきたま)・・・主に理性・知性・学問的才能の媒体
神体(本体)・・・奇魂(くしたま)・・・主に霊性・博愛・道徳性の媒体
「人生は本当の自分を探すスピリチュアルな旅 近藤千雄著より」
人間生活には三つの側面があります。まず第一に霊であり、次に精神であり、そして肉体です。(シルバーバーチの霊訓12 P210-1)
肉体やエーテル体、アストラル体からメンタル体に至る各波動領域の媒体に、反応としての波動が生じます。
肉体・エーテル体・アストラル体・メンタル体・ブッディ体
・物質レヴェル・・・肉体の脳細胞(ニューロンのネットワーク)に浸透した生命
・感情のレヴェル・・・アストラル体に浸透した生命
・思念のレヴェル・・・下位メンタル体に浸透した生命
(黎明より)
肉体-エーテル体-霊妙体-火焔体-神体・光明体-最高精神
(マイヤーズ通信)
などがあります。
●地上人間
人間の三つのからだが互いに関連しあっている証拠は、いろいろな面で人間の性質の三重性となって現れている。
地上の人間は、目を覚ましているとき、その意識は多かれ少なかれ三つのからだのうえにある。
視聴嗅味触の感覚に集中しているときは、彼は主として肉体を通して働いているし、想像したり計画したりしているときは、おもに幽体を通して働いている。
また、観念体は、思索や、内観や、瞑想に深く沈潜しているときに活動している。天才といわれる人たちの宇宙的な構想は、自己の観念体とたえず接触している者に降来するのである。
この意味で人間は、官能的人間と、知能的人間と、霊感的人間に分類されるだろう。
人間は一日のうち、目を覚ましている十六時間は、自己意識が肉体にある。それから眠って夢を見ている間は、自己意識は幽界にあって、幽界人と同じように何でも自由につくり出すことができる。また、夢も見ないほど十分に睡眠が深いときは、数時間意識の座を観念体に移すことができる。このような眠りには、心身の疲労を回復させる力がある。夢を見ているときは、意識は観念体ではなく幽体にあり、このような睡眠には十分な回復力はない。
この説明は、とても良く、三つの体を通して、現世を生きる人間について言い表していますね。
・五感を感じている状態
・催眠状態
・ゾーンに入っている状態
・睡眠のレム睡眠、ノンレム睡眠の状態
・脳波のデルタ波、シータ波、アルファ波、ベータ波の状態
・様々な脳内物質放出の状態
・喜怒哀楽などの感情が沸いている状態
・・・三つの体に当てはめて解釈していくのも面白いかもしれません。
睡眠については、まさしく正しい睡眠法そのものですね^^
つづく~
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