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私の暗黒時代(10歳)の漫画と日記が出てきたので

昨日夜中に血迷って掃除をしていたら私が小学4年生の時に描いたらしい漫画が出てきた。描いた記憶は断片的だがある気がする。黒歴史なのは覚悟の上で開いてみるが、1人で読むのは寂しいのでここになんとなく共有してみようと思う。物好きな方、お時間と気持ちの余裕のある方はお付き合い頂けたら幸いです。

1ページ目から早速、白い猫がヤケ酒をしているシーンだった。何?予言書?


上の見切れたコマで紫の眼鏡(おそらく猫の私物)がテーブルに置かれている。当時10歳の私がかけていたものと酷似しているので多分この猫は私なのだろう。

そしてなんだこの長台詞の闇の深さは。まだ序盤やん。

外って学校のこと?先生の話が嫌だったのだろうか。内はあれだな、まだ小さくてわんぱくだった弟のとばっちりがしんどかったんだな。「家」と「学校」しかない狭い世界で生きている10歳の闇が1ページ目の上半分だけで溢れ出している。ここにしか吐き出せなかったのだろうか。あんまり覚えてないけど、書いてあるセリフのように誰かに嫌なことを相談して「気にするな」って言われたのにどうしても気にしちゃって自己嫌悪してたのかな。わかる。気にするなとか無理だよね。


慎ましく生きててそれすらも邪魔されてたと。たしかに当時の私は大人しかった。クラスの隅で1人座って本を読んだり絵やお話の制作ばかりしていて友達なんか4年生の時に関してはガチで1人も居なかった。なのに、「昼休みクラス全員強制参加ケイドロ」という謎イベントが週1で行われておりそれが苦痛だったのかもしれない。シンプルに足遅かったし。とか、おうちでお絵描きしててもわんぱく坊主の弟が妨げに来るとか、色々。「わかってくれる人」って誰だったんだろう。覚えてないことが申し訳ないな。でもありがとうございました。


グラスのサイズ的に何かしらのお酒をロックで飲んでますね。我ながら突っ伏した猫描くのうまいな。泣いてるから眼鏡外してるんですね、芸が細かい。そしてまじで何があったんだ。そんな悲しいことあったっけ。たしかに友達は居なかったけど、この時は欲しいとも思ってなかった気がする。本当に覚えてない。でも今これだけ友達欲しい欲しい言ってるってことは、当時も本当は欲しかったのかもしれない。

急になんか哲学。「人は自分の世界の中心にしか居られない」はおそらく、普段は全く無縁だったのにインフルエンザで1週間外に出られなくなった機会に母が買ってきてくれた読み切り版のちゃおかりぼんの最初の連載漫画で「自分はずっと世界の隅っこにいる小さな存在だ」と己を卑下するヒロインにイケメン男子が放ったセリフから来ている。少女漫画なんてバカにしているタイプだったのに、体調崩して弱ったタイミングでこのセリフが響いたんだろうな。教室の隅で何かしら作ってた小さい世界、しかしたしかにその中心に私は居たんだろうなと思う。


そうかそうか。疲れてたんだね。

いや急な破壊衝動。てか手榴弾描くのうまいな。


これは今も思ってるな。ここから11、2年経とうとも自分の価値や生きている意味を見出したい、しかし見出せない状況を脱却できていないというのか。意味のある何者かにならないとそのうち自己表現の力、当時この漫画を描いていたその力すらも失ってしまうというのか。恐ろしい。しかし現在の私は自己表現の権化なのでそこは10歳の自分には是非安心してほしい。

ああもう小学校って言っちゃってる。もう他に何も見ずとも、このコマだけで陰キャ小学生が己のストレスを表現した創作物だということが伝わってしまう。

他のキャラも何か言ってますね。この歳で子どもの人権について語ろうというのか。

違った。周囲からの「お姉ちゃんなんだから」が嫌なだけだった。あれはたしかにいつの時代も理不尽だと思う。

脈絡ーーーー……しかしこれも覚えてるな。家族で温泉に行った時に自分とさして歳の変わらなそうなそこそこ身長ある男の子が女湯に入ってきて、私は上がり際で服も着てるタイミングだったんだけどそれがめちゃくちゃ嫌でそれからしばらくの期間ブルーだった。今もそういうのは全然問題視されるべきだと思っている。全然トラウマ。

と、こんな具合で愚痴が続いた挙句、最終的にはこの白猫とこの全身タイツみたいな謎キャラが手を取り合い「それでも生きていかなきゃね」みたいなノリでこの漫画は終わっていた。無理やりだな。今の私なら街一帯を焼き尽くすほどの大火事を起こして2人で爆笑しながら心中エンドにする。


一緒に日記(おそらく小4の同時期に書いたもの)も出てきたので見てみることにした。見てみることにしたら、表紙裏の1ページ目がこれ。

……おおそうか。ありがたいことに丁度いいタイミングだ。是非このバイト社畜寝不足疲労限界アル中大学生の折れかけた心を支えてもらいたいところだ。頼んだぞ10歳の私。

支えてよ!!!!!!


いや勿論、もうちょっと日常っぽいというか楽しげなページも全然あったし、小4の私には辛い時期もあったみたいだけど小5の一学期あたりの私が1度これを読み返したらしく、最後のページに「今はけっこううまくいってるから大丈夫だよ。4年生の自分、がんばったね。」と小4の自分を励ます手紙のような文章を書いていて(つまりこのノートが掘り出されたのは10年ぶり2回目)ほっこりした。
なんか闇深いし覚えてない部分も多いけど、この時の自分なりに一生懸命生きてきた証拠だなと思った。漫画の中で猫はあんなに泣いていたのにその時期の私が実際に涙を流した記憶は全く無い。現実世界で流せなかった涙をああやって消化していたのかもしれない。そしてノートに書き溜めるだけで誰にも言えなかった気持ちを私は今日ここで黒歴史だのなんだの保険をかけながら消化しているのかもしれない。
ここまで読んでくださった方、お付き合い頂きありがとうございました。



ちなみに、小5の私がそうやって過去の己を励まして以降の1年間が綴られた日記も一緒に発掘された。これに関しては書いた記憶が本当に全く無いのだが、せっかくなので見てみようと思う。

もう寝よう。

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