蘭丸

SF好き。哲学病患者。妄想の達人。宇宙放浪記執筆中。どうぞお見知りおきを。

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最近の記事

SFの金字塔〈鋼鉄都市〉

あらすじ オートメーションによる人々の活動力の減退ハンナ・アーレントが自著「人間の条件」の中で、機械化が進むにつれて人間はその存在条件である「労働」「仕事」「活動」から成る三つの活動力が失われると語っている。ここで語られる「労働」とは生物としての生命活動に他ならない。簡潔に言えば私たちが生きためにする行為。食べること、眠ること、子孫を増やすことなどである。 鋼鉄都市の舞台である近未来では、80億もの人間が外界と隔離された「ドーム」と呼ばれる巨大な鋼鉄の壁に囲まれた都市が世

    • 「アフターサン」太陽のように眩しかったあの夏の終わり

      あらすじ 両親が離婚し母親に引き取られた主人公のソフィ(11)は、夏休みの終わりに普段は会えない父と二人きりでトルコへ旅行した。  陽気な父・カラム(31)との楽しい日々の中、時折垣間見える父の苦悩。同時に、ソフィはリゾートで出会う高校生たちとの交流の中で、思春期前期特有の悩みや恥ずかしさ、甘酸っぱい恋などを経験する。  映画の中には90年代初期の夏を思い出すようなプロップが詰め込まれている。ソフィが遊ぶレースゲームや、DVカメラでのホームビデオの撮影。90年代にタイムトリッ

      • 『タイタンの妖女』誰かに利用されることは幸福なことかもしれない。

        はじめに実のところこの小説はかなり前から知っていて、「読もう読もう」と思いながらも読む機会がありませんでした。 タイトルから、スターウォーズのような宇宙戦争を題材にしたスペースオペラかなと思っていました。(読む前は、妖女が私の脳内で勝手にアンジェリーナジョリーに変換されてた。) 実際に読み始めてみると、読み始めは、「ふんふんふん」途中から、「うんうんうん、うん?」最後は、「えっ?」という感じでした。 なんのこっちゃ。 とにかく、妖女は重要ではありませんでした。

      SFの金字塔〈鋼鉄都市〉

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