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無職でも、知らない土地でも、富山で一ヶ月暮らすのは楽しかった

一ヶ月の有給消化でウィークリーマンションを借りて、富山で暮らしてみることにした。住んでいたのは総曲輪(そうがわ)周辺で、富山駅から2キロくらい。近所には新しい飲食店とかデパートとか映画館もあるから、車がなくても不便なく暮らせていたと思う。

無職でお金はないので、基本的には毎日図書館と家の往復で、食事は自炊をしていた。でも当時の日記を読み返すと、3日でうんざりしているらしい。ウィークリーマンションはきれいなんだけど、部屋のにおいとか、百均であふれていることとか、備え付けのシャンプーが気に食わなかったりとか、そういう些細なことでも、家が生活の中心で、自分のお気に入りの空間がないと、あっという間にうんざりしてしまうんだよね。
ということで、もうちょっとお金を使ってもいいことにした。無職でも、知らない土地でも、自分の機嫌を取ろうともがいていた生活を振り返る。

1.かわいい布を買った
自炊が基本だったので、食は生活の中心だったんだけど、部屋のガラスのテーブルが気に食わなかった。備え付けの食器は百均のプラスチックなのも気持ちがすり減っていった。
富山駅近くのD&DEPARTMENTを眺めていた時に、リネンのかわいい布がたくさん売っていて、興奮しながら迷わず買った。さっそく食事のたびにランチョンマットがわりに使って、かなり救われたと思う。

水色のチェックにしました

2.晴れた日はピクニックをした
4月は東京もけっこう雨だったみたいだけど、富山も雨や曇りが多かった。天気がいいだけで本当に嬉しくて、日焼けも気にせず、太陽を求めてよくピクニックをしていた。富山城の隣の松川公園と、神通川緑地というどちらも川縁の公園に自転車でよく行っていた。松川公園の近くにはPAIN D'ORという歴史のありそうなパン屋さんがあって、パンを選ぶのも楽しみの一つだった。たくさん買って、早速公園でいくつか食べた。
あと吉野家で牛丼を買って公園で食べるっていうのもよくやっていた。外で食べると一層おいしい。
平日だからかまわりに全然人がいなくて、PCから好きな音楽を流していた。あとは本を読んだり、何もせずにぼーっとしていた。

ピクニックで牛丼を食べる女

3.お気に入りの喫茶店を探す
富山は素晴らしい喫茶店がたくさんあると思う。昔ながらの心地よさがあって、席の間隔も広々してて、明るく清潔で、自分を取り戻せるような。
行ったところはどこもよかったけど、一番のお気に入りは、やまむろという喫茶店です。ホットサンドを何度も食べに行った。
他にも店主の素敵なお人柄に触れる機会も何度もあって、大して会話はせずとも、受け入れてもらうっていうのはこんなに救われるものかと、身に沁みていた。(毎日孤独だったのでなおさら)

珈琲とパンの店 やまむろ

4.マカロン食べながら散歩した
ムッシュ・ジーっていう有名なマカロンのお店があって、もともとマカロンが好きだったので買ってみた。
自分で選んだものを袋に詰めてもらったらかわいくて嬉しくなって、その場ですぐ食べた。おいしくて、天気もいいので、富山市街を歩きながらそのまま4個立て続けに食べたのがすごい楽しかった。甘いし、1個400円くらいするし、絶対コーヒー淹れて家で食べるものだと思うんだけど、いいんです、楽しかったから。カシスにはまって、後日カシスだけ2個買った。

かわいいマカロン

5.野乃に泊まった
ウィークリーマンションから徒歩10分くらいの場所にあって、何やってんだろとも思うんだけど、一泊した。でもとてもよかった。
SkiDっていうドーナツ屋さんでかわいいドーナツを選んで、スタバであったかいキャラメル牛乳みたいなやつテイクアウトして、部屋でBLACKPINKのMVとか観てた。
部屋には温泉がついていて、英単語覚えながら(急に意識高い)、長風呂をした。ビール飲んで少し寝て、夜鳴きそばを食べに行った。サウナにも入ってぐっすり眠って、朝食もりもり食べて帰ってきた。
節約生活に疲れていたので、すごい満たされた。

BLACKPINKかわいい

そういえば自分の名前のスピニーっていうのは富山のガイドブックからお借りしています。その1ページ目に、「非日常な旅のプランに日常を組み込むことで その旅はグンと奥行きを増してくれるのではないか」と書いてあって、今回富山で生活をして忘れられない思い出になったのは、単に一ヶ月という長さだけではなく、そういうことだと思う。ありがとう富山。

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