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S. バーバー:弦楽のためのアダージョ op.11

Samuel Barber - adagio for strings op 11
指揮:クリスティアン・マチェラル
演奏:WDR交響楽団(ケルン放送交響楽団)
収録:2021年2月26日

サミュエル・バーバーが作曲した弦楽合奏曲「弦楽のためのアダージョ」は
初演は1938年11月5日に、NBC交響楽団によって行われました。

アメリカでは、暗殺されたJ. F. ケネディ大統領の葬儀にて使用されて有名になり、アメリカ同時多発テロから1年後の慰霊祭など、ことあるたびに演奏される曲です。
短縮して「バーバーのアダージョ」と呼ばれるほど、親しまれています。

すすり泣くような旋律。中間部終わりの、激しく突き上げる慟哭のような
クライマックスで知られます。

サミュエル・バーバー(1910年3月 ペンシルヴァニア州ウェスト・チェスター生) は、フィラデルフィアの音楽学校で作曲・ピアノのほか、フリッツ・ライナーに指揮を学び、最優等を得て卒業。

その後1936年にイタリア留学。同地で《弦楽四重奏曲第1番ロ短調》を作曲。その第2楽章が、後に弦楽合奏用に編曲され、「弦楽のためのアダージョ」として広く親しまれることになりました。

1981年にニューヨーク市にて他界。・・・つい、先日のことです。

演奏は、大げさな身振りなく、慎ましく、祈りの中に込められる、沈痛な
哀しみを、じっくりと詠い上げます。・・・ 秘めやかなピアニシモ。

長く、深ーい、息使い ・・・ 聴くものの心に静かに染み渡っていきます ・・・ 。

ドビュッシーが世を去る数年前1910年に誕生し、それから1981年迄の
70年間の人類史上稀に見る激動期ですが、どこ吹く風の、平和を享受する表層のなかに、私スピンもいました。
バーバーの心に去来した想いとは全く無縁に、世界はキラキラと、輝いて
いる!・・・ そう感じていました。

この歳になって、この曲に耳を傾ける「理由」が・・できたような気がします。

バーバーがこの世を去った1981年について、「はてな」に、こんなことが載っていました。

 ~ 1981年のベストセラー・音楽 ~

井上ひさし『吉里吉里人』・黒柳徹子『窓ぎわのトットちゃん』
田中康夫『なんとなくクリスタル』寺尾聰『ルビーの指環』
近藤真彦『ギンギラギンにさりげなく』・五輪真弓『恋人よ』
都はるみ 『大阪しぐれ』・松山千春『長い夜』
西田敏行『もしもピアノが弾けたなら』・・・

  ( そうそう、そんな時代でありましたね。 )

 ~ この曲を使用した例 ~

*テレビドラマ ER緊急救命室第Xシリーズ
*映画「プラトーン」(悲惨なベトナム戦争をモチーフにした名画でした)
*韓国ドラマ 「冬のソナタ」
*「のだめカンタービレ」第8話 ・・・・ そうでしたね。

どこかでか耳にし、心に残っている曲です。

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