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家族の距離の近さと接する時間は大切

プライバシーの確保の問題が、家族間でも言われます。住まいを計画する中で、距離を遠ざけることに僕は少し疑問があります。
 それは自分の感じた体験から思います。僕は4人兄弟。非常に貧乏な家庭で育った事もあり、狭い家にみんなひしめきあって住んでいました。ケンカも多かったですが、仲良くなる術も自然に得てきます。母は苦労していましたが、専業主婦でいつも帰ると母や兄弟、誰かががいた安心感は何とも言えず、居心地が良かったです。

新居のリビングは居心地が悪い場所になっていた。

そんな我が家が、とても背伸びをした家を建てたんです。僕は16歳 みんなに部屋ができたのは良かったのですが、それぞれに自由に引き込める状態となり、また母もローンを返すために、仕事にずっと出ずっぱり。
いつもイライラしている父か母が居たりして。
家族の時間を作るリビングとても小さく、子供部屋の方が居心地が良くなってきました。

誰かと過ごす時間より、一人の時間を選択するようになったんですね。
しばらくは良かったですが、社会人になり、一人でいる時間も長くなると、協調性や気遣いの心も小さくなっている自分にきづいたのは、だいぶ時間がかかった時でした。


家は強制的でも家族の距離を縮め、顔を合わせるようにしたサイズが良い。

僕はそう思います。
体の距離は心の距離。
これは家族関係の中で、納得できる言葉だと思います。
また、その時間が長くなる事も重要です。

出来れば、リビング という言い方より 家族が居心地良い場所づくり。

という言い方でリビングを計画するのが良いと思います。

『いごこちよい』は人それぞれ。
食卓を大きなテーブルでかこんで、食事の時間を一番楽しい時間にするのもヨシ
大きなTVをかこんで、皆んなで楽しめる場所や
円卓を囲んで皆んなでゲームをする家族。
こたつでふゆはゴロゴロする。
食卓は床にして、ダラダラお酒を飲める場所。

色んなイメージが出来ると思います。

一昔前は、畳に座卓 皆んなで食卓。そこで寝て、そこで遊ぶ。そんな場所が居間でした。
その外に縁側 と 庭。

いつも1階に皆んながいる。

当然普段の普通の会話と、人の気配が常にある情景になると思いますし、自然とそんな場所にずっといる事の方が居心地が良い状態だったと思います。

子供部屋なんて、都会のビジネスホテル並みに小さくすれば良いのです。どうせ 自分の荷物と寝るか、宿題を少しするしかしない場所です。
そして、社会に出たらもっと子供部屋はより使わなくなりますから。

それより、力を入れるべきは家族にとっての『本当の居心地』です。
それは広さよりも、どんな距離感の居心地を作るか。でしょうね。

その答えは、昔ながら コタツ と 8畳和室 と 来客対応出来る 続き間の6畳 が 答えに近い何かが見えてくるのでは無いかと 僕は思うのです。

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