【日記】「難しい言葉を使う人は考えが浅い?」に反論してみた。

 こんにちは、山本清流です。


 ネットニュースを見ていたら、「難しい言葉を使う人は考えが浅い」という記事を見つけたので、ちょっと反論してみたいと思います。

 気まぐれです。


 セカオワのnakajinの『カレイドスコープ』を聴きながら、さっそく、反論していきましょう!


 まず、「難しい言葉とはなにか」という問題があるんですけど、

 そこの定義から考えないといけませんね。


 それで言うと、たぶん、「難しい言葉」って、みんなが知らない言葉のことを指しているんだと思います。

 その文脈で考えてしまうと、この主張は結局のところ、「みんなが知らない言葉を使う人は考えが浅い」という主張になってしまいますね。

 

 そういう主張をする人を思い浮かべると――言葉を知らない人たちが、言葉を知っている人のことを僻んで、「難しい言葉を使うのは、考えが浅いんだ」と怒っているだけに見えてきてしまいます。


 まあ、それは主観なのでなんとも言えませんが、ここから慎重に考えてみましょう。

 みんなが知らないような言葉は、たしかに相手に通じるものではありません。知っている人には届くのだろうけど、知らない人には届きません。


 じゃあ、その考えは浅はかなのか?

 これって、論理的なつながりなくないですか?


 難しい言葉であれ、言葉としての定義が広辞苑に載っていますから、正しい文法を用いて正しい定義で使用すれば、その文章に不正はないはずです。


 つまり、難しい言葉を使っても、その人の考えを表現することは可能です。


 その人の考えを表すのには難しい表現を使うこともできるけど、それがみんなには伝わりにくいというだけのことであって、

「難しい言葉を使う」=「考えが浅い」というのは、どうも、違う。


 これって、つまり、話者のほうが勉強をしていて、聞き手が勉強不足であるというだけの問題に感じますが?

 もちろん、わざわざ勉強する必要もないかもですが、自分で言葉を多く知る努力をしていないくせに、なにを偉そうに主張しているんだ? というのは至極真っ当な考えでしょう。


 その人の考えの深さは、より厳密な意味を表現できる難しい言葉のほうがむしろ的確に表現できるのであって、

 難しい言葉の連発が考えの浅さを示すことにはつながらない。


 もっと言えば、じゃあ、専門書の文章は考えが浅いのか? 

 それは違いますよね。そこらへんで繰り広げられている会話よりも厳密性にこだわり、慎重に言葉が選ばれていて、とてつもなく深い考えです。


 専門書を理解できないのは、読み手の勉強不足です。


 たしかに、専門書の中には一般人には知られていない難読語が連発してきますが、そこにはちゃんとして思考や思想が存在していて、一度では理解できなくても、何度も読んでいるうちにだんだんと理解できるようなこともあります。


 そこに考えの浅さが存在するわけではないです。


 ただ単に、考えはあるんだけど、その考えに気づけない、という問題です。


 だから、「難しい言葉を使う人は考えが浅い」などという主張をして守りに入らずに、難しい言葉を少しずつ覚えていく努力をしていったほうが視野も拡がるのではないか、と思うわけであります。


 まあ、それに、人のことをああだこうだ言う人って、結局、それで満足してしまっているので、あんまり自分のためにはなっていなさそうですし。


 もしも主張したいのであれば、「難しい言葉を使う人は考えが浅い傾向がある」という言い方ならいいかもです。

 その「傾向」は調べてみなければわからないので、なんとも言えませんが、


 少なくとも論理的に考えた中では、「難しい言葉を使う」=「考えが浅い」をはっきり示すことは難しそうです。


 というわけで、反論できていたでしょうか。失敗か?

 ともあれ、ありがとうございました。論理的思考能力を少しずつ磨いていきたい大学生でした。

 ちなみに、ただ「このネット記事の意見に反論してみよう」と考えただけなので、僕自身の考えを反映したわけではありません。