もとはといえば久しぶりの健康診断から始まった
「白内障の疑いアリ」で目薬をさすようになって1年。
とはいえ、目薬は進行を遅らせるだけ、白内障からは逃げられない…そんな目薬をさしてたって意味があるのかしらと思いながらの1年。
メガネ要らずで生きてこれたものの、加齢には勝てないな、と50になるのを待って老眼鏡をかけた。でもいまいち見えないな…、右目がとくに霞むな…と思っていたら、コレだ。
しかも、メガネ要らずだったから、どこの眼科に行ったらいいか分からんと思いながら通っていた眼科は、サイテーなことにこの白内障の疑いに一切気づいてくれなかった。
引越した先の近所に眼科があるので、右目の霞みも気になるし、セカンドオピニオン的に行ってみようかと思い立ったのが幸いした。見事、右目と一緒にモヤっとしていた心が晴れた。(右目は晴れることはないけどね)
新しく通い始めようと決めた眼科は白内障について丁寧に説明してくれた。手術もやってるからいざとなったらお世話になる覚悟だった。
だがしかし。その眼科は混む。めちゃくちゃ混む。予約が取れない。
意味ない。
そんな時、かかりつけの歯医者から「オレの友だちんところ行け」と紹介された。
付き合いも50年近い歯医者の友だち眼科医。いつまで治療してもらえるかは神のみぞ知る的な年齢だけど、とりあえずは予約なしで行けるから行ってこい、と。
自宅からのアクセスもいいし、医者の薦める医者だし、それなら…と行ってみたら
「糖尿病って言われたことない?」
と訊かれた。
ああ、そうか。と腑に落ちた。
数年ごぶさただった健康診断に久しぶりに行ったとたん、高血圧だ鉄分欠乏症だ言われて内科に通うようになったけど、そもそもなんで高血圧?鉄分欠乏症?と自分の身体のガタガタ具合にピンときてなかった。それと、たまにある足のズキズキ、手のしびれ。
糖尿病なのか。と少しショックを受けていると、眼科医は「…かもしれないってだけだから、早めに検査した方がいいよ?ってことですからね」と優しく言う。
その日は午後から親友が遊びにくることになっていた。彼女は健康診断で糖尿病が見つかって、それこそ最初はインスリン注射していたが最近は錠剤になった、という優秀な糖尿病患者。訊くにはもってこいだ。
かくして彼女から今までの治療法遍歴と病院を教えてもらい、いちおう気持ちは落ち着いた。
点と点が線になった日だった。
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