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SF創作講座:第2回梗概の感想

この春から、SF創作講座に聴講生で参加しています。申し込みの段階で、仕事との両立に敗れました。あーぁ。「聴講生だったら感想書こうよ」と思いつつ、第1回は……すみません。自分が生きること、書くことに必死でした。

よく考えたら、50名ほど提出しているので、1人分80文字だとしても4000文字になりますね……。結果、このnoteは8900文字超えております。次回はもう、ムリかもしれない。

そんなわけで第2回、円城塔さんからの課題は「課題を選択しなさい」……!! もうこれだけで、小説のタイトルみたいですね。

意図を推し量りつつ、なにはともあれ大量の過去課題と向き合う難儀な旅でした。書きやすいもので書いてくださいってことかもしれませんが、一部で重複する課題がありました。過去の課題を扱う際に、時勢のせいか、SFでモチーフになりやすいとはいえ、実際の感染症や世界情勢を彷彿とさせる梗概が多い気がします。リンク先のイメージが出たり出なかったりしますが、なぜかわたしにもわかりません。そのうち直します。ごめんなさい!

以下から読み手としての感想が始まります。気になるとはつまり、ただの疑問、です。読みが浅い、もしくは勘ぐりすぎ、など出てくるかもしれませんが、そう読めてしまう人もいる、ということで参考になれば。

風を痛む/中川朝子

◆『何か』が増えていく、あるいは減っていく物語を書いてください。(2020年第5回課題)
実作になったら耽美的な香りがするんだろうな。(Q地区がどの辺りを想定してるのかわからないけど)実際にモンゴル国で資源開発で汚染と暮らしてる場所もあり、中央ユーラシアと汚染という組み合わせに、妙なリアリティを感じました。

手先の器用なテントウムシ/伴場 航

◆「「天皇制」、または「元号」に関するSFを書きなさい」(2018年第8回課題)
順当に考えると、X仁の妃の名前はX子ではないはずだけど、同じにしたのには何か意味が、あえて意味がないのか? 普通多摩と天皇制、つまりそれは陵墓のことを連想させようとしている? と思いつつ、最後はまた振り出しに戻る=千代に八千代に続く示唆なのか、お伺いしてみたいポイントがいくつかありました。

もう一度産むから、待って/難波 行

◆「20世紀までに作られた絵画・美術作品」のうちから一点を選び、文字で描写し、そのシーンをラストとして書いてください。(2019年第9回課題)
アピール文に書いてあるところを梗概に落とし込んでもらえると、話の輪郭が見えてきそうだなと思いました。文章に雰囲気があるので、実作にした時が楽しみです。

奇々怪々な機械の世界/夢想 真

◆「決して相容れないものを並列させよ」(2016年第9回課題)
入れ子の世界の話かと油断していたら、最後にループになるのはどうしてなんだろう……と思いつつ、あらゆる並行世界の話なのかもしれないですね。個人的な趣味ですが、眠ってしまう意識の中に入る系の話は好きです。

失われない羊/古川桃流(とうる)

◆「旬のネタでSF小説を書く」(2020年第1回課題)
ハッキング的な進行は盛り上がるのですが、だんだん「倍返しだ!」感が近づいてくるのは気のせいでしょうか。ラストは、もう少し打ち上げ花火のようなド派手な終わり方も見たかったです。

酒球/相田 健史

◆『変な世界』を設定せよ(2016年第2回課題)
箱で銀河を管理していいて酒びたしになってしまった、というのは、太古の昔に起きたことなのか、次の瞬間に起こりうる未来なのか、どちらで想定されているのかな、と気になりました。

頭の悪さはたゆまぬ努力のたまものです/瀧本無知

◆ 強く正しいヒーロー、あるいはヒロインの物語を書いてください(2019年第3回課題)
(自分が紬の立場に近いので、あえて言ってしまいますが)2030年の段階なら、紬ぐらいの「劣等生」徒党を組めるぐらいたくさんいるだろうな、と思ったのが。ある意味での能力矯正薬は、教育現場で使われてずいぶん経つし……2030年とするなら、現実感を高めるか、SFガジェット感がもっと高いなどあると、入り込めるなと思います。

光の文字で綴れ/柿村イサナ

◆ 小さな世界を見せてください(2018年第9回課題)
◆ファースト・コンタクト(最初の接触)(2019年第8回課題)

課題2つを使おうとした猛者がいる。たしかにひとつ選びなさいとは言われてないな……。針と糸という技術で編まれる記号、小さな物語は可愛らしく、したたか。地球ではない星に移住したあとも、人間は愚かな営みをしているのか、いやむしろいずれの星から地球に移住してきたのが人間という意味なのか、という点は気になりました。

熒惑の信仰者たち/長谷川 京

◆ 『エラーが/から発生するストーリーを創作せよ』(2017年第5回課題)
プログラミングエラーの流れがスムーズで、時代が変わっても起こり得そうです。サリとミナの人となり、何が起きて、何故こうした?という部分も、ありありと浮かんできます。ぜひ実作で読みたいです。

秘密の花園の秘密/広瀬 智

◆誰もが知っている物語をSFにしよう(2017年第4回課題)
梗概を読んだだけで、頭の中に秘密の花園ミーツ萩尾望都が……(卵が先か鶏が先か問題になりそうですが)それにしてもコリン、そんなこと言ってたんだっけ……忘れていました。(講義終わっての感想:わたしも広瀬さんと同様、『秘密の花園』って誰もが知っている物語だと思って疑いもしませんでした。難しいですね……。)

エギィァアバキリッ…ジュドドロ…ッルッン/イシバシトモヤ

◆何かを食べたくなるお話を作ってください(2020年第7回課題)
食べたくなるより、食べられたくなるお話になっているような気もします。ポリコレというわけではなく単純な質問ですが、現在のまま異星人に連れていかれて自由に育てたら、メスもめぼしいオスと交配したがるし、メス同士とかオス同士も交配したがるのでは……と気になりました。もしくは、グルマンからめぼしい組み合わせを選ぶって目線かもしれないですが。

わたしと七人の「わたし」たち/霧友正規

◆誰もが知っている物語をSFにしよう(2017年第4回課題)
「いちばんわたしらしいのは誰か」という問いを思いついてしまった理由が述べてられていると、わかりやすいなと思いました。ここまで転回するのには、何か事件があるのではないかと。実は白雪姫がいちばん悪かった(魔女と同じ穴の狢)みたいな解釈も面白いですね。人生設計プランが壊されたのが、魔女や来るはずの王子だとか、きっと何かあると思うのですが……。

帰省/岸田大

◆キャラクターの関係性で物語を回しなさい(2018年第6回課題)
ユーリが葛藤して電波を止めると、地球破滅の可能性も出てくる(15年後に帰るべき星が酷いことになっているかも)けど、その大きさをあまり感じさせない終わり方ですね。意図が気になりました。西部劇の影響かもしれませんが、「帰郷」のほうが、「帰省」よりアメリカっぽいかも。ただの肌感ですが、特に近代化以降のアジア圏において、盆暮れ正月に田舎へ帰るときに帰省を使うことが多いような。

無名(関数)祭祀書

◆神が存在する世界でのリアルな話を書きなさい(2017年第7回課題)
数字の神様から見放されている人間ですが、興味深い内容です。数学に関してはギリギリ義務教育レベルなので書いてあることのどこまでが本当のことなのかわからないです。実作で読んだときにはヒントがあると有難い……低俗で申し訳ないです。


砕けた瓦礫の願いより/降名 加乃

https://school.genron.co.jp/works/sf/2022/students/kounakano/5587/


◆小さな世界を見せてください(2018年第9回)
資源がある=食事をするという意味かと思ったのですが、これはゲームのコインとかMPとか体力とか、そういう感じのパラメータで人が動く世界ですかね……?少年と少女にとって、外の世界はないけれど、読み手はその閉ざされた世界を見ている。ゲームをしている感じが似ているなと思いました。

ギャラン・ドゥは二度死ぬ/コウノ アラヤ

◆遊べ! 不合理なまでに!(2016年/第6回)
ハードボイルドギャグ。梗概というか、すでにショート・ショートの原型。少し脱毛やってみたことありますが、改造人間になるみたいで面白い経験ですよね。ほどよく痛いし。気になったのは、全身永久脱毛って頭部も行うのだろうか、果たせない望みだからVIOを想いながらレーザーに焼かれる日をただ待っているのか……ということ。


白々と朝も夜も無く部屋照らす光がせめて暖かければ/真中 當

https://school.genron.co.jp/works/sf/2022/students/manaca/5690/

◆小さな世界を見せてください(2018年第9回)
最近のつくば市は、お買い物の実証実験をやっていますね。子どもの頃、つくば市は憧れでした。大震災など、けっこうたいへんなことが起きたのに、最後に身体年齢を早めるかどうか悩んで終わる、というのは、それが小さな世界ということなのか、少し不思議でした。

イミテーション・アニマルズ/牧野大寧


https://school.genron.co.jp/works/sf/2022/students/maquiwo/5580/

◆『エンタメSF』の設計(2016年第3回)
最後の展開は、ちょっとわかりづらいのですが、トーマが強盗と決闘して勝ってみせるとか、強盗の存在を否定されるとかの場面を作ってからだったら、生きてくるのかもしれません。設計としては納得できます。読みながら「あれ?強盗はどこに」と思っていたので。

睾猫譚/山本真幸


https://school.genron.co.jp/works/sf/2022/students/masayamamoto/5614/

◆◯◯の気持ちになってください(第2期第9回課題)
四国・松山市にした理由が気になりました。猫の多い町とか、猫又系の言い伝えがあるとか、そういう認識はないので。「過去の破局を予知する」という言葉が捉えづらかったです。俳優としての破局、同期の彼女との破局に絡めて、これから物語が始まりそうな気がしました。

とろける微睡み/大庭繭

https://school.genron.co.jp/works/sf/2022/students/mayuoba/5672/

◆「何か」が増えていく、あるいは減っていく物語を書いてください。(2020年第5回課題)
甘美な物語ですね。人物の名前が古事記的な響きなのですが、関係あるのでしょうか。夕方まで眠りこけて、しかしまだ眠いという、あの感じは贅沢ですよね。ダメ人間だなと思いながら、枕に溶けていく……。唯一気がかりなのは、栄養をどのように摂るか、というところでしょうか。


消えない星屑/中野真

https://school.genron.co.jp/works/sf/2022/students/mienonakano/5702/

◆「何か」が増えていく、あるいは減っていく物語を書いてください。(2020年第5回課題)
ハードフォーク……グループが分岐することをそう呼ぶのは、すでにある言葉の使い方なのか、もしくはバーチャルアイドルだからあえて仮想通貨っぽい言い回しにしたのか……そうだとしたら、何か補助線を引く言葉がほしいなぁとは思いました。


創造的休暇は突然に/水住 臨


https://school.genron.co.jp/works/sf/2022/students/mizumirin/5686/

◆何かを食べたくなるお話を作ってください(2020年第7回)
最初、ここにも課題を2つやり遂げた猛者がいる……!と思ったのですが、偶然だったようです(アイザックがリンゴが落ちるのを見て引力を発見した、という話を用いたのかと)。それにしても、このアップルパイは食べたくなります。


二十日鼠が死んでいた。/方梨もがな


https://school.genron.co.jp/works/sf/2022/students/mogaknox/5616/

◆ファースト・コンタクト(最初の接触)(2019年第8回)
※メーリングリストにて申告済み。
人間の側からのファースト・コンタクトが語られるけれど、これはあちら側からのファースト・コンタクト。申告されて「なるほど」と。大切に育てるとハツカネズミも1~2年生きるらしいので、実作の際は多少設定を変えるなどしたほうがいいかも……

神はよるべなき声の果/中野 伶理

https://school.genron.co.jp/works/sf/2022/students/msx001/5646/

◆神話をモチーフにした作品(2020年/第4回)
臨死状態を迎えないと聞こえない音=神の音であるとか、石室で琴と琵琶が鳴り響くなどのくだりにうっとりしたいです。ただ、「知音なら記録できる」理由が「振動」だと少し弱い気がしました。ミレイも、ヒビキではなくカオルを選んだのか、研究者としての探求心なのか、そのあたりを実作では読んでみたいです。


それは小さなバトンだけれど/向田 眞郵


https://school.genron.co.jp/works/sf/2022/students/namaha6/5673/

◆来るべき読者のための「初めてのSF」(2018年第5回)
この物語が来るべき読者のための勧善懲悪に思えず、ほの暗い小説として読みました。生活費を使い込んでる子どもにオーバースペックなタブレットを買い与えるのはダメな父では……母が古いスマホを使ってるのに。そもそも、友達もいないと知りながら子を置いていった父を善なる存在ではないし、再び子を捨ててしまうフラグにすら思えます。父と母が入れ替わっても同じことかと。


穴が空いた日/岡本 みかげ

https://school.genron.co.jp/works/sf/2022/students/okamotomikage/5586/

◆小さな世界を見せてください(2018年第9回)
穴をめぐって、大きい物語を作ろうとする大人と対比されるのが、小さな世界。でも、このパンチのような穴は、大きな世界の話になってしまう。

少女の夢/櫻井 雅徳

https://school.genron.co.jp/works/sf/2022/students/rakusei55/5606/

◆「100年後の未来」の物語を書いてください(2019年第1回)
実作の際は、飛雄視点で描かれるのでしょうか。ハチの感情はあえて伏せて、ハチがどう考えているのかは描いていない理由が知りたいなと思いました。この物語が、かわいい子を愛でるためのSFなのかなーと思いました。


髪がない/伊達四朗

https://school.genron.co.jp/works/sf/2022/students/roudai/5708/

◆○○の気持ちになってください(2019年第9回)
○○に入る言葉が気になりました。たぶん、梗概では何かの気持ちになりきっている描写がわからなかったせいだと思います。文句なく「この気持ちになっているのか!」という実作になったら、いろいろ「?」となる設定があっても、押し通す力があるように思います。

冷めない鉄の軌跡は円/和倉稜

https://school.genron.co.jp/works/sf/2022/students/ryo3wakura/5594/

◆〝謎〟を解こうとする物語の作成(2016年第7回)
読みながら「ん、これはもしかして……」ということがじわじわと攻めてきますね。謎解きには、もう一段何かあったほうが楽しめますが、ありえなかった未来の自分とは一度も会えないのが、妙にリアリティがありました。


神の石ころ、人の一手/佐竹大地

◆遊べ!不合理なまでに!(2016年/第6回)
iモード全盛期、ケータイアプリでテトリスをやりすぎて、日常でもブロックが見えていたことを思い出しました。(ぜんぜん違いますよね)囲碁の中の話になっていて、そこまで囲碁がわからない人には、少し難解な部分があるな……というのは素直な感想でした。


梅歌を齧る/花草セレ

◆何かを食べたくなるお話を作ってください(2020年第7回)
しずしずと物語が進んでいくのだけど、ひとつだけ。キーになる菅原道真についてですが、これだけ短歌に親しんだ人なら、すでに知っていたのではなかたのかな……とか思ったりしました。むしろ、飛梅の話(誰もが知っている話)で物語を作る課題かな、などと思ったりもしました。

杉田+杉田≒杉田/織名あまね

◆エラーが/から発生するストーリーを創作せよ(2017年第5回)
杉田、めっちゃいいヤツですね。家族、というか連れ合いが出てくるのに、苗字で呼ばせるのは、「この人会社員としてのアイデンティティ強めなのかな」と思いました。異常な事態なのに、杉田が普通の人っぽいので、なんていうか心地よい作品。


ぬいぐるみと駆け抜けよう、古代宇宙遺跡/多寡知 遊

◆誰もが知っている物語をSFにしよう(2016年第4回)
世界観がお気に入りです。ぬいぐるみと旅する冒険ファンタジーいいですね。実作では、インディ・ジョーンズ的なクライマックス感が楽しめたらうれしいです。

孵かえらなかった星間文明への鎮魂歌/柊 悠里

◆ファースト・コンタクト(最初の接触)(2019年第8回課題)
最初に読んだときは、荒野を旅する宇宙からの使者が実は地球人類の末裔だった、記憶も失われた母星に帰ってきた話だと思ったのですが、全く別の話なのかもですね。人口知性の重要な条件を両陣営が外してしまうときに何があったのか気になりました。

絡む、稲妻と怒り/やまもり


◆20世紀までに作られた絵画・美術作品」のうちから一点を選び、文字で描写し、そのシーンをラストとして書いて下さい(2014年第9回課題)
アイスランド・サガに馴染みがあまりないので、登場人物の関係性が少しわかりづらかった、という面もありますが、宴の準備の様子を想像するのは楽しかったです。

君と蹴鞠だけをしていたかった/猿場 つかさ

◆「天皇制」、または「元号」に関するSFを書きなさい(2018年第8回課題)
これはBLなのか、耽美なのか。どちらにしても、実作がわくわくしますね。歴史改変とか偽史ということになるとしたら、「今上」とは書かない方がいいのでは、とも思いつつ。あえて、だったら勇気のある行いだと思いました。

ギガンテック ブルー ピル/髙座創

◆神が存在する世界でのリアルな話を書きなさい(2017年第7回課題)
とにかく超光速粒子タオキンの話。すべての鍵を握っていますが、なかなか全貌が見えない。わたしの情報整理速度がついていけないのだけど、文章の強度が凄まじいので、グイグイ読んでしまいます。


スキット・スキャット・スキャタラー/継名 うつみ

◆スキットがなきゃ意味がない(2018年第2回課題)
競売会場を実作で読んでみたいです。フリースタイルダンジョンとかビブリオバトルを経たいまだから書けるSFなのかもしれない。惑星ソシュールの人は、地球人の会話から「地球人てとにかく高いところに行きたがるらしい」と仕入れていたのかもしれないです。

ディープフェイクおばあちゃん/馬屋 豊

https://school.genron.co.jp/works/sf/2022/students/umayayutaka/5619/

◆冒頭で引き込め(2017年第3回課題)
たぶん、昭和を舞台にした偽史ですよね……? 梗概というか、すでにこれで完結しているような気がします。もしくは、ちょっと先の未来に大戦が起こり、土壇場で勝利の末、経済爆上がりとか……細かいことを考え始めると大変になりそうですが、ディープフェイクおばあちゃんて響きがいいですね。

月うさぎは眠らない/八代七歩

https://school.genron.co.jp/works/sf/2022/students/yashiro7/5604/

◆来たるべき読者のための「初めてのSF」(2018年第5回課題)
あぁ、月うさぎに揉まれたい……。ジンへの仕返しを月うさぎにさせてしまうと、月うさぎが悪事の一端を担ってしまうので、違う方向がいいような気がします。月だからこそできることとか、彩雲うさぎの作られ方とか、SFっぽさが物語に絡んでくるとSFっぽいのかもですね。

ポピポピポピポピ/邸 和歌

https://school.genron.co.jp/works/sf/2022/students/yasikiwaka/5665/

◆「100年後の未来」の物語を書いてください(2019年第1回課題)
懐かしい「あの頃」の2chの香りがする。しかし何より、ケシカスがシレっと一人で生き抜こうとしているのがヤバいですね。ポピー層が当たって断念している人類全体が実は引きこもり。真の引きこもりを自負していたケシカスが外に出ていくのは逆説的なようで、しかし自分自身のことで頭がいっぱいのケシカスはやはり真の引きこもりなのでは。……という謎のこねくりを始めたくなる、そういう作品になりそう。

その舌触りは絹のよう/夕方 慄

https://school.genron.co.jp/works/sf/2022/students/yasikiwaka/5665/

◆何かを食べたくなるお話を作ってください(2020年第7回課題)

ここもシフォンケーキが存在しない、わたしたちの知らない並行世界あるいはマルチバースだから「照和」という元号のある世界? と思いつつ、シフォンケーキのレシピを知っていた蓉子が実は我々の世界から来たのかな。とにかく台湾カステラとシフォンケーキはおいしそうです。

もしもサポートいただけたら、作品づくり・研究のために使います。 よろしくお願いいたします。